魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

マツダイの子

2013年09月28日 23時53分25秒 | 魚介類採集(海水)

 

 
流木や、そのほか流れ藻などにつく魚の代表的なものが、このマツダイでしょう。マツダイは大きくなるとメーター近くになる大型魚なのですが、このころは流木や流れ藻とともに波間を漂います。
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5年ぶりのソウシハギ

2013年09月23日 23時26分52秒 | 魚介類採集(海水)

今日は月曜日ではありますが、祝日ということで、父も休み。ということで近場ですが釣りに行ってきました。しかし遠州灘は台風の影響もあってかかなり荒れた天気でした。

全くうまく撮れていないのですが、強い風の影響で港のコーナーの部分に流木などが集まってきていました。こういう場所には珍しい魚が集まってくるのです。
 
 
久しぶりに採集することができたソウシハギAluterus scriptus (Osbeck, 1765)。前に採集したのが2008年ですから、なんと5年ぶり、ということになります。とても長い体が特徴のカワハギの仲間。世界最大級の種類で、全長が1m近くにもなるそうです。
 
 
ソウシハギは大きくなると体に青い模様が浮かんできます。全長10cmほどの小型の個体ですが、そのくらいのサイズでも体に白い模様が現れていますね。
このソウシハギはインド・太平洋域はもちろんのこと、ほぼ全世界の暖かい海でその姿を見ることができる種類です。幼魚が流木や、流れ藻、あるいはそのほかの浮遊物とともに海面を浮遊し、長い旅を行うからでしょうか。
 
母親はえらい気に入っていましたが、ソウシハギの飼育は難しいと聞いております。この子はリリースしました。
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マツバゴチ

2013年09月22日 22時07分56秒 | 魚紹介


沖合底曳網漁業ではコチの仲間も漁獲されます。メゴチが多いのですが、今回はこんなのも来ていました。
マツバゴチRogadius asper (Cuvier, 1829)です。

マツバゴチは以前の沖合底曳網でも漁獲されてはいたのですが、写真で紹介するのは初めてになります。浅海から大陸棚縁辺付近まで広い範囲にみられるようです。

 
 
マツバゴチの特徴はまず頭部の棘が非常に小さいこと。棘は鋸歯状です。同じように微小な棘がある種はほかにササノハゴチなども知られています。
 
 
トップの写真でも見ることができるのですが、前鰓蓋骨に前向きの強い1棘があるのもマツバゴチの特徴です。今回の個体は体長15cmほどなのですが、これですでに成魚です。小型種であまり食用にはなっていないようです。
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アシロ

2013年09月19日 20時21分05秒 | 魚紹介

海底の癒し系、アシロ科のアシロOphidion asiro (Jordan and Fowler, 1902)です。

「科」や「目」の名前にもなっている「アシロ」ですが、この種類はなかなかお目にかかるチャンスがなかった種類です。水深100~200mの海底にすみ、決して珍しいものではないようですが、なぜか出会う機会がなかったものです。アシロ科の仲間はトロールの入らない水深400~数1000mの海底にすむものも多く、この科に含まれるヨミノアシロは8300mの海底から得られており、これは魚類中最も深くから採集されたともいわれています。

 
浅海の代表が、以前ご紹介したイタチウオ、トロール漁業で漁獲されていたのは、(私が見た限りではあるのですが) 本種のほか、シオイタチウオ、ヨロイイタチウオ、ウミドジョウなど少数ですが、探せばもっと見つかると思います。シロチョウマンの仲間や、ヒメイタチウオの仲間、あるいはシオイタチウオに近縁な種類も200m前後の場所から漁獲されることがあるからです。
 
 
アシロは眼が大きくてかわいらしいです。アシロの仲間は眼の大きいものから小さいものまでいろいろあり、超深海性のヨミノアシロや、頭部がゼラチン質のバケアシロなどのように眼が痕跡的で皮膚に覆われるものもあります。
 
下顎にあるのはひげではなく腹鰭です。イタチウオと違い口の周りには髭がありません。
 
 
アシロの鱗は斜めに並び、ちょっと変わった配列になっています。他の多くのアシロの仲間ではこのような配列ではないです。これにより同定することができますがアシロの仲間は鱗がはがれやすいようですので取扱いには注意が必要です。普通市場で並ぶことはないようですが練製品の原材料になることがあるようです。
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ニセダルマガレイ

2013年09月18日 19時22分21秒 | 魚紹介
ダルマガレイ科、ニセダルマガレイEngyprosopon xystrias Hubbs, 1915です。ダルマガレイ科の魚はカレイ目の仲間では比較的大きなグループで、種類は150種を超えます。ヒラメ科の魚と同様に眼が体の左側に位置しているのが特徴です。サンゴ礁域のタイドプールから水深600mを超える深海に広く分布し、日本でも各種底曳網漁業ではある程度の量が漁獲され、おなじみの仲間です。ただし、小型種が多く一般的に食用にされるものは少ないです。ダルマガレイ属魚類は、浅い海から水深200mほどに生息し、世界で約30種、日本からは8種が知られています。
 
ニセダルマガレイは、ダルマガレイなどに酷似しています。写真からの同定は困難と言わざるを得ないのですが、以下に述べる形質により、他の種と区別することができます。
 
最も確実なのが、鰓蓋をめくって、第1鰓弓、下枝の鰓耙数を数えてみることです。
 
この写真からは少なくとも12あるように見えます。実際には13ありました。この数はダルマガレイや、チカメダルマガレイなどと比較して明らかに多いです。このほかのダルマガレイ属の種類とは、尾鰭にある黒色斑の有無で見分けられます。
 
ダルマガレイ属の種類では、吻に棘があるものがいます。この棘はダルマガレイでは雄にのみありますが、ニセダルマガレイでは雌雄問わずあるようです。ただしこの棘はたまにない個体もいるようで、注意しなければなりません。また眼の間にある骨は縁辺が少し隆起していおり、眼に少しかぶさるのも特徴です。
 
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