魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

わーるどかっぷ

2010年06月27日 01時17分57秒 | 未分類

南アフリカで開催中のワールドカップ、早くも今日から16強が激突です。初戦はウルグアイ対韓国。どちらも淡水魚の珍種が多い国(笑 ウルグアイが決勝初戦を2-1で勝ちました。

写真の魚はムギツクPungtungia herzi  Herzensteinというコイ科の淡水魚で、日本にも韓国にもいます。韓国にはこれにそっくりで体が細いのとか、背鰭や尾鰭が黄色っぽくて黒い縞模様があるのとか、黄色っぽくカラフルな縞模様があるのとかがいます。

ウルグアイはテトラ類が一杯いそうですが・・・とさわりだけは魚の話題で。

しかしワールドカップは一筋縄では行きません。日本はデンマークに勝ち、デンマークを初めてグループリーグで落としました。しかしF組では前回の覇者イタリアが落っこちました。しかも相手は初のワールドカップとなったスロバキア。スロバキアは勝利しグループ2位通過しました。1位は日本と戦うパラグアイです。

しかし、イタリア・フランスが未勝利に終わったことはかなーりショックとなりました。一方アルゼンチンもブラジルも順当に勝ち星をあげました。北朝鮮はワールドカップで文字通り「命をかけて」戦う姿に共感しましたが失点二桁では・・・それにしても南米勢は本当に強いです。

日本も韓国の負けは対岸の火事では有りません。パラグアイ戦も気を抜かずがんばっていきましょう。

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イシガキダイ

2010年06月23日 23時28分34秒 | 魚紹介

これは、イシガキダイOplegnathus punctatus (Temminck and Schlegel)です。イシガキダイはイシダイ科に属する魚で、大きいものでは90cm近くになります。写真は幼魚で、大きな黒色斑があります。成魚は銀色っぽい体で、口の周りが白くなり「クチジロ」と呼ばれています。

成魚は釣り人ならご存知、沖合いに面した岩礁・サンゴ礁域に見られるのですが、幼魚は流れ藻にたくさんついています。この個体も、流れ藻の下についていました。この個体は宮崎県のモジャコ漁で採集されたものです。宮崎の海は、「ちょっとかわった」魚類相を持つことで知られており、日本初記録種も数種2008年の魚類学会年会で発表されました(ここでは詳細は、あえて伏せておきます)。

イシガキダイも、そんな変わった海の住人です。

モジャコ漁は以前メダイの時に紹介させていただきましたが、ブリの稚魚「モジャコ」を大網で流れ藻毎、「一網打尽」にする漁法です。もちろんモジャコ以外にもいろんな魚がつきます。今回のイシガキダイのほか、イシダイ、イスズミ、メジナ、アミモンガラ、キヘリモンガラ、マツダイ、ソウシハギ、ニジギンポ、オヤビッチャ、カゴカキダイ、アジ類の幼魚・・・

成魚として居着くのはハナオコゼで、この魚は以前紹介しましたカエルアンコウの仲間です。肉食性で流れ藻の魚を捕食します。

しかし養殖の種苗として使われるのはイシダイ、イシガキダイ、ウスバハギ、カンパチくらいのもので、あとははねられる(捨てられる)のだとか。そしてイシガキダイも、一部の地域ではあまり好まれないのだとか・・・(愛媛では、イシダイより好まれてる感じ)

そして今回はこんなのもあがりました。

この個体はイシダイとイシガキダイの交雑個体です。交雑個体はふつう子孫を残せないので、学名はつけていません。学名表記でしたら両方の種の学名の間に「×」をつけるのが例としてあります。

養殖において交雑個体は、種苗の質を高めるのに使われます。マダイとチダイの交雑個体は、マダイの美味しいところと、チダイの体色の美しさをもつといわれています。

今回の場合も、よく行われており、近畿大学で「キンダイ」の名で出荷もされているといいます。しかし本種の場合、自然交雑も見られるそうです。

さて、昨日はAグループの「南アフリカ×フランス」をテレビ観戦しました。南アフリカはホスト国としては史上初めてグループリーグ敗退となってしまいました。しかし、昨年の準優勝国であるフランスを2-1で下して、念願となる勝利を達成。地元ファンに夢を与えてくれました。逆にフランスは「内乱」が響いてしまいました。しかし今回大会はどうしてしまったのでしょう。前回の優勝国イタリアを筆頭に、フランス・イングランド・スペイン・・・ブラジルも北朝鮮のシュートを許すなど、強豪国の苦戦が続いています。それに乗じて日本はどこまで上位にいけるか、ですかね。

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ワニグチボラ

2010年06月22日 01時51分29秒 | 魚紹介

喜界島で採集したボラです。

ボラの仲間もいろいろいて、其々の種が似通い、さらに分類学的な混乱、学名が不安定と同定が困難な理由を豊富に含むグループです。

今回の個体はワニグチボラOedalechilus labiosus (Valenciennes)と教えていただきました。ワニグチボラは南日本の太平洋岸でも時々みられます。表層の波の合間を漂う、銀色のくねっとした感じの魚がそれです。

喜界島には河川がなく、ボラ類はあまり期待してなかったのですが、凡そ3種のボラを確認することができました。このワニグチボラはサンゴ礁のある磯の潮だまりに見られ、おそらくフウライボラと思われる種は港の中を群れで回遊、もう一種の正体不明のボラ稚魚はその周辺の浅瀬に多数いました。これがセスジボラになるのかな。

ボラの類のようにそこそこ大きい魚はあまり潮だまりに敵はいないのですが、鳥類など陸上にはたくさんの敵がいます。また潮だまりが大きいと肉食魚も入ってきますし、オニダルマオコゼなんていうのもいます。そしてこの個体は実際にオニダルマオコゼの胃の中から出てきました。

南アフリカのワールドカップ、ポルトガル対北朝鮮は全くの予想通り、ポルトガル圧勝、北朝鮮グループリーグ敗退決定なのですが、スイス対チリはちょっと意外な展開でした。無敵艦隊から勝ち星をとったスイスが圧倒的優勢と踏んでいましたが・・・そう上手くいくものではありません。

いよいよ明日で喜界島の魚の標本処理は最後。そして、三重県産の魚を新たにやる予定です。

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ユメタチモドキ

2010年06月20日 22時50分40秒 | 魚紹介

ちょっと古いネタではありますが、「ユメタチモドキ」を食する機会がありましたので、ご紹介いたします。

ユメタチモドキEvoxymetopon taeniatus  Poeyは、その名の通りタチウオ科に属する魚です。しかしタチウオと違うところ、それは立派な尾鰭をもっているということです。

この仲間には何種類かあって、そのうち「ナガユメタチモドキ」というものは2mを超えます。本種はそこまで大きくはならないですが、1.5mくらいにはなります。

このユメタチモドキはトロールで漁獲されたもので、鰭は結構ボロボロではありますが、かなり美味しいものです。

刺身:脂っこい。脂ののりがよいことでしられるトロールのタチウオよりもはるかに脂がのっています。ただ脂がのりすぎて却ってあまり多くは食べられないかもしれません。

焼き物:タチウオのように焼いてみました。体から脂が出てくるので非常によく焼けます。ただ半生のほうが美味しいかもしれません。塩を軽く振ってあげると、非常に美味なものです。

タチウオというよりは、むしろナガタチカマスに似てるかもしれません。あれも脂が強いですが、結構美味しい魚です。

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メダイ

2010年06月19日 15時06分30秒 | 魚紹介

イボダイ科のメダイHyperoglyphe japonica (Döderlein)です。

日本にはイボダイ科魚類は3属4種が知られていますが、このメダイは全長80cmまでなり、これら4種の中では最大です。

メダイは鹿児島県などで釣りなどによって漁獲される有名な魚です。この個体は宮崎県沖の流れ藻でモジャコ漁の副産物として獲れたものです。

流れ藻とはちぎれて海に浮かぶホンダワラなどの海藻のことで、その下には稚魚のパラダイスが存在します。隠れ家が少ない沖合いを移動するための「装甲」といえるでしょう。

もっともそんな流れ藻を探す肉食魚もいます。シイラがその典型的な例でしょう。シイラは流れ藻周辺に居着き、餌の小魚を捕食します。しかし人間はそんなシイラの習性をうまく利用した「シイラつけ」という漁法で、そんなシイラをとらえるのです。

メダイは大きくなると流れ藻を離れてしまいます。そしてそのあとは沖合いのやや深い海でくらします。

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