魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ヒブダイ

2022年07月31日 23時14分13秒 | 魚介類飼育(海水)

今日で7月もおしまい。ということで、以前飼育していた魚を。ブダイ科・アオブダイ属のヒブダイ。ヒブダイは成長するにつれて色彩や模様が大きく変わるが、幼魚のうちは同じ個体でも、全く違う模様に変化することがあり興味深い。この個体はアオブダイと思われたが、どうやらヒブダイが近いように思われる。体側に縦帯が入っていても、いつのまにかその縦帯が消え、薄い緑色の体に白い縦帯が入っていたりする。なお、上記の2枚の写真は、異なる魚のようにも見えるが、いずれも同じ個体である。

動きは素早く、サンゴがある南日本太平洋岸では枝状サンゴの中に隠れることもよくあるため、採集は結構難しい。大きな潮だまりに入ることもあり、その場合は少しは採集もしやすいかもしれない。

飼育は特に難しいというわけではないが、ブダイ類は夜間、岩の隙間などの中に入り完全に寝てしまうので、夜活発に動く甲殻類との飼育は難しいことがある。特にヤドカリやカニなどは小型のブダイに限らず、小魚を食べるので一緒には飼育しにくいといえる。餌は何でもよく食べるので、海藻類を餌に与える必要はなかったりする。この個体は2008年の秋に採集したもので、小型のテンジクダイやベラ、スズメダイなどと飼育していた。

ヒブダイもほかのブダイ同様、成魚の雄と雌で色彩が大きくことなる。上の写真の雌のほうがよく知られているだろうか。黄褐色の体で、背中に水色の模様が数本入る。幼魚はかなり頻繁に模様を変えるが、ここまで大きくなるとさほど模様は変わらない。ただし、体の色は濃くなったり薄くなったりすることがある。

雄は背鰭や頬の部分が橙色っぽく、尾鰭の端、上下は少し伸長するのが特徴だが、写真の個体はほかの魚につつかれたのか伸びていない。ヒブダイの雄はほかのブダイ類の雄と比べると特徴は少ない。また色彩は水中でみただけではわかりにくいだろう。比較的温帯域にも適した種と考えられ、九州以北でも大型の雄個体が定置網で漁獲されている(このぶろぐでも過去に紹介している)。ブダイ科の魚としては大きく育つもののひとつであり、全長80cmくらいにまでなる。沖縄では重要な食用魚のひとつであり、沖縄では「あーがい」と呼ばれる。

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ムスメベラ

2022年07月30日 20時13分42秒 | 魚紹介

きょうは7月30日。元AB48の島田晴香さんの母校「日大三島」甲子園おめでとうございます。

さて、今回はぶろぐの名称「魚のぶろぐ」ですが、最近こん活ばっかりだったので、今回はタイトルの通り、久しぶりの魚類のご紹介。スズキ目・ベラ科・カンムリベラ亜科・カンムリベラ属のムスメベラ。

ムスメベラは体側に黒い縦線が入り、遠目ではホンソメワケベラの類に見えなくもない。幼魚はホンソメワケベラにさらに似ている(残念ながら写真はもっていないのだ。ゴメン)。実際にホンソメワケベラと同様にクリーニングの習性がある種類とされるが、大きいものは底生の無脊椎動物などを捕食するようになる。

ムスメベラ尾鰭

ムスメベラの学名はCoris musumeという。従来はCoris pictaとされていたが、この種は1801年にニューサウスウェールズのものを基に記載されたもので、オーストラリアとニュージーランド周辺海域の特産とされている。一方Coris musumeはジョーダンとスナイダーが1904年に日本から記録したものである。日本の温帯海域から台湾に生息し、沖縄や小笠原諸島でも見られる。Coris pictaは尾鰭が明瞭に黄色っぽく、尾鰭が黄色くない、もしくはわずかに黄色いムスメベラと見分けられそうだ。英語名はムスメベラがJapanese comb wrasseCoris pictaAustralian comb wrasseというが、これは体側の模様をクシ(comb)に見立ててつけられた名前である。これに主な産地の国名をつけている。Wrasseは英語でベラ類全般を指す。

煮つけは美味。上からアカハタ、アカササノハベラ、ムスメベラ

日本では千葉県以南の太平洋岸に見られ、先述のように沖縄や小笠原諸島でも見られる。ただし、個体数は多くないと思われる。浅場ではあまり見られないように思う。水深20~50mほどの岩礁域やその周辺の砂底に生息しているが、亜熱帯地域では深い場所にいるかもしれない。この個体は小笠原諸島で釣りにより採集された個体。煮つけで食べておいしかった。地元で釣り船店を経営されている山田良一さんより、いつもありがとうございます。有名な魚であるがなかなか入手出来ていなかった魚なだけに特にうれしいもの。

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カナブン

2022年07月29日 16時16分13秒 | 昆虫・クモ

みなさんこんにちは。「九大CARP」という原理研(統一教会系の団体)が環境保護活動を行っていたんだそうだ。何をしていたのかはわからないが、名前に反してCarpの放流は行っていないようなので一安心。なお広島にも「広島東洋CARP」という集団があるが、これは原理研とは関係ない。赤いから共産党系だろうか。しかしわざわざ受賞を取り消すことはなかったんじゃないかな、とも思う。山梨の「未来の荒川を作る会」とか、三重の「まぜ創生グループ」、東京の「環境省」など、もっと強力なカルト教団もあるのでそういうのを取り締まったほうがよいだろう。

例の雑木林。早朝の訪問ではクワガタやカブトムシは一切見られず、アリ(同定困難なので...)とこのカナブンしか見られない。カナブンはカブトムシのようにツノはなく、クワガタムシのような顎はないものの、キラキラ金色に光り輝く様子が美しい。手を伸ばして捕まえようと思ったら、ブーン、と飛び立ってしまったのであった。

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クワカミキリ

2022年07月28日 01時24分46秒 | 昆虫・クモ

最近こん活(昆虫活動)が楽しい椎名さんです。住処は海から遠いのでなかなか魚活ができない、淡水もオオクチバスやブルーギル、放流タナゴばかりでなんだかなー。ということでこん活。去年の今の時期はトンキンファイブリングなどもありましたが、今年は静かにこん活。

我が家にやってきた大きいカミキリ、クワカミキリ。網戸に張り付いていたのを網でとらえたもの。最初はミヤマカミキリと思っていたがDaichan.さんからおしえていただいたもの。ありがとうございます。しかしこのプロポーション、最高だわー。

カミキリ類は顔が特徴。この顔はシロスジカミキリに似ているのだが、この種についてはまだ出会えていない。部屋の中でもぶんぶん飛び回りうるさい。その後、庭に放してあげた。

いつもの雑木林でもカミキリ類は見られる。これはロードキルにあったクワカミキリだろうか。死後あまり時間がたっていないようで、アリの数はまばらであった。カミキリ類は林業害虫としても知られているが、こうなってしまうとかわいそうである。

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キマワリ

2022年07月27日 13時29分01秒 | 昆虫・クモ

昨日に続いてこん活(昆虫活動)。今回はニホンキマワリ。あまり昆虫を知らない人が見ると、昨日の昆虫と変わらないように見えるが、こちらはコウチュウ目の昆虫である。私も昆虫は疎いのであるが、それでもこれを見たら「キマワリ」と脳内変換できる。「昆虫エクスプローラ」さんによれば、上翅の筋が特徴だそうだ。

脚の部分を見ると、ああ、甲虫なんだなあ、と思わせる。昨日のクロゴキブリなどは足全体に棘があるのだが、これはより洗練された感じだ。昆虫の用語は詳しくないため、雑な表現や用語で申し訳ない。なお、「魚のぶろぐ」であるのに昆虫でごまかすのはどうなのかという苦情に対しては一切お答えするつもりはない。そこのところヨロシク。

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