さて、お盆「休み」もおしまい。カッコがついていることからもお察しいただけると思うのだが、椎名さんは結局お盆はずっとお仕事で大変だったのだ。前回サビウツボの近況を紹介したが、我が家のもう一本の60㎝ウツボ水槽(サビウツボを飼育している水槽とは異なる)の住魚たちもご紹介したい。左がシマアラシウツボ(日本カニ協会・アクアリウムバスにて)、右がシマウツボ(名東水園リミックス)。どちらもしましまな体が特徴てきでしましまコンビとか、ツインしましまなんて呼んでいる。どちらも成魚でも60㎝前後とウツボ科魚類としては比較的小型である。この水槽の飼育個体についてはシマアラシウツボのほうが大きくなっている。
シマアラシウツボは飼育をはじめたときはずっと塩ビパイプの中に隠れてそこから出てこようとしなかった。しかしシマウツボがやってきてから、積極的にパイプから出てくるようになった。そして餌のイカの下足を見せると、水面近くまで上がってきて餌をねだるようになったのだ。ただ、やってきた当時と比べると、色彩は少々薄くなってしまったように見える。
シマアラシウツボがイカの下足を食しているところ。シマアラシウツボはクモウツボやナミダカワウツボなどと同じアラシウツボ属であり、おもにカニなどの甲殻類を捕食しているようである。しかし歯は少しばかりとがっていて、かむ力もそれなりにあるため、このようにイカを与えるのもよいであろう。またイカは魚屋さんで容易に手に入れられるため、カニ類よりもずっと調達しやすいし、魚の切り身ほどは水を汚さない。汚れが心配だな...という方はオーバーフロー方式にしてプロテインスキマーを設置するのをおすすめしたいが、オーバーフロー水槽は高価であるし、重量もあるためだれにでも置けるというわけではない。またカニを与えると水槽の底面に消化しきれていないカニの殻がたまってしまうため、定期的な取り除きが必要となる。
写真ではピンセットを使って餌を与えているが、ウツボを飼育する上ではかならずピンセットで餌をあげなければならない。シマアラシウツボの歯は鈍いがそれでも咬まれると痛いからである。ということで魚のぶろぐらしい、魚に関するそこそこ長文の記事であった。