魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

メガネベニハゼ

2012年04月30日 22時08分08秒 | 魚介類飼育(海水)

メガネベニハゼTrimma benjamini Winterbottomです。我が家に4種いるベニハゼ属の魚の中でも特にお気に入りの魚です。

眼の周りが白くなってるのが特徴です。

1匹でも存在感が強いです。大きくても体長3cmほど、底を這うタイプで、遊泳することなどはあまりないようです。以前も書きましたが、「日本のハゼ」のベニハゼ属の1種‐8とのこと。英名の「リングアイドゴビー」の名前で、たまに観賞魚店にはいります。ベニハゼやイソハゼに強いショップもありますが、そちらでは入手しやすいと思います。

明日は運が良ければハチジョウアカムツを入手できそうです。ハマダイの仲間なのですがあまり尾鰭が伸びません。

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フィリピン魚45.ウツボ属未同定種

2012年04月28日 20時20分32秒 | 魚紹介

フィリピン周辺海域にはまだ分類学的に再検討が必要な魚も多く含まれています。この写真の魚もその中に含まれます。

ウツボ属の一種Gymnothorax sp. です。種はわかりません。

ウツボの仲間は鰭の退化などが著しく、外見で同定するのはなかなか厳しいものです。主として体側の模様や、顎歯の列などから同定することが多いのですが、特に前者は種内変異も多く、必ずしも同定の決め手にはならないようです。

写真のウツボは日本産魚類検索だと「シノビウツボ」という種類に当てはまるように見えましたが、これもなかなか難しいようで、ある魚類の専門の博士から「ウツボ属未同定種」というお返事をいただきました。

背鰭の縁辺が白くなるウツボは何種かおり、このヘリシロウツボGymnothorax albimarginatus (Temminck and Schlegel) も同じような特徴をもちます。しかしヘリシロウツボではやや体高が大きくなるなどの特徴があり、シノビウツボと区別できます。生息域も異なり、ヘリシロウツボは、南日本、西太平洋、ハワイの岩礁域から深海に生息し、シノビウツボは和歌山県、四国、沖縄県、インド・西太平洋の浅海に生息しています。

未同定種のほうは、全長1mもなかったように思うのですが、フィリピンではよく似た白っぽいウツボで明らかに1.5m以上のものの写真があったりしました。

写真の個体は一度冷凍して撮影しているのですが、やはり冷凍庫の温度が高いのか、どうしても眼が曇ったりしてしまいます。この個体は釣りで採集されたようで、大きな釣り針が口内から出てきました。

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フィリピン魚44.クサビベラ

2012年04月27日 16時46分30秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚はベラ科のクサビベラChoerodon anchorago (Bloch) です。久しぶりにベラ科の種類です。

クサビベラはベラ科の中のタキベラ亜科、イラ属に含まれる魚です。イラは日本からシナ海の温帯に多い魚ですが、このクサビベラは熱帯性の種で、浅いリーフの砂底などに生息する種類です。

英名は「オレンジスポットタスクフィッシュ」。タスクは「牙」とか、そんな感じの意味ですが、オレンジスポット・・・?これは、頭部の橙色の小斑に由来するもののようです。和名の「くさび」はどこに由来するのか・・・。体側の模様ということになるのでしょう。面白いことに一部地域ではベラを「くさび」と称することがあるようです。


頭部の橙色斑が特徴的

クサビベラは日本では琉球列島以南に生息し、高知などでは幼魚も見たことがありません。イラ属は世界で20種類ほどが知られており、フィリピン産は7または8種ほどが知られているようです。日本では本種を含めて4種あるいは6種が知られています。


イラ属の大型種シロクラベラChoerodon shoenleinii (Valenciennes) (通称マクブ) 沖縄の魚市場にて撮影。高級食用魚である(c)ミト

最大の種類はシロクラベラで、1m近くになります。本種はその中では小型種で、30cm程度です。シロクラベラは沖縄ではマクブといい、高級魚扱いされています。一方でクサビベラのほうはどうでしょう。あまり評価は聞きませんが・・・。

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フィリピン魚43.マンジュウイシモチ

2012年04月26日 19時27分50秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚は、テンジクダイ科のマンジュウイシモチSphaeramia nematoptera (Bleeker) です。「まーた?2、3回前にパーリーカージナルを投稿したばかりではないか!」と言われそうですが・・・。

テンジクダイ科の魚は340種ほども知られている大きなグループですが、マンジュウイシモチ属はたったの2種類しかいません。本種の体はやや高く、丸みを帯びています。色彩的には頭部が緑色っぽく、体に暗色の横帯があり、体側後方には紫色円形斑があるなど、綺麗な種類です。

小さい個体はかわいいのですが、大きくなると、なんだかちょっと不気味な感じもします。

主に、内湾のサンゴ域で多くみられる種類のようです。枝状のサンゴの合間で群れで暮らしているのは水中映像や写真でおなじみです。観賞魚としても普通にみられる種類で、海水魚を扱うお店ならば多くの店で見ることができる種類です。おとなしい魚と一緒に飼うのにむいていますが、口に入るようなサイズの生物は捕食してしまうこともあります。琉球列島以南のインド・太平洋域に分布します。

マンジュウイシモチ属は2種がいます。このもう一種についてはまた、近いうちに書きたいと思います。

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フィリピン魚42.ウナギギンポ

2012年04月25日 20時27分05秒 | 魚紹介

今日のフィリピン魚はイソギンポ科のウナギギンポXiphasia setifer  Swainsonです。こんな細長い体ですが、イソギンポ科の魚です。

イソギンポ科の魚は面白いグループです。浅い磯で藻類を捕食したり、サンゴのポリプを捕食したり、あるいはほかの魚の鰭や筋肉を食いちぎるものまでいます。

本種はそのなかでも形態的に面白く、リボン状の体をしています。ただ、分類的には磯や防波堤などでよくみられるニジギンポなどが含まれる「ニジギンポ族」に含まれています。

ニジギンポの仲間といえば、下顎の巨大な犬歯があったり、その歯に毒腺があったり、人に噛みつくことがあるなど、飼育者や釣り人にとってなかなか物騒なグループ。しかし本種の顔は、よく見ればなかなか愛嬌のある顔をしています。

しかし、やはりニジギンポの仲間なので、下顎には巨大な犬歯を有します。ウナギギンポ属の魚は、ウナギギンポと、ヒメウナギギンポの2種からなります。フィリピンや日本には両方の種が産します。

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