魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ケムシカジカ味噌汁

2023年01月31日 20時40分30秒 | 魚介類を食べる

今日は1月31日。人気の元AKB48メンバー、峯岸みなみさんの「坊主事件」からちょうど10年になります。今ではそんな彼女も既婚者です。今回は北海道羅臼産の未利用魚を販売している「有限会社丸の野水産」さんから、魚を購入しました。カレイの仲間が色々入っていまして、マガレイ、アカガレイのほかちょっと珍しいのが2種も。詳しくは明日以降ご紹介します。

写真はケムシカジカの味噌汁。30cmを超える大きいのが入っており、味噌汁にして食べましたが美味。特にケムシカジカのオレンジ色の大きな肝が目立つが、この肝の味が濃厚。ほか卵や胃、骨なども入っている。有限会社丸の野水産の野さん、ありがとうございました。

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アカメバル(とシロメバル)

2023年01月30日 16時57分01秒 | 魚紹介

昨日は「クロメバル」をご紹介したので、今日はこれ。スズキ目・メバル科・メバル属のアカメバル。

アカメバルは釣れたばかりのときに1回このぶろぐでも写真だけはアップしていたが、解説は初である。体の色彩は赤色から美しい錆色をしている。従来「メバル」の学名とされていたSebastes inermisは本種らしい。キュビエにより新種記載されメバル3種の中で最も記載年が古い。特徴は胸鰭の軟条数が15軟条であること、側線有孔鱗数が36~44であること。ただし昨日クロメバルの記事で紹介したように数にはだぶりなどがあり注意が必要。

ついでに、シロメバル。シロメバルは体色が茶色っぽく胸鰭が17軟条、側線有孔鱗数が37~46であることにより見分けられるというが、やはり計数してだけでの同定は限界があるみたい。でもみんなは正確に同定してほしい、と思っているから難しいところである。宇和島でも釣れるが、この個体は宇和島産ではなく、愛知県の三河湾で釣れたもの。内湾にも出現し、大きな湾内で釣れるのは本種が多いらしい。記載はバルスコフで1988年、3種の中でもっとも記載年が新しい種である。

宇和島近辺にはアカメバル・シロメバル・クロメバルの3種が生息しているが、防波堤から釣れたのはアカメバルとシロメバルのみ。クロメバルは九島で釣れたのが確かクロメバルだったと思うが、定かではない。私が宇和島で遊んでいた時間の長くはアカメバル・シロメバル・クロメバルではなくみな「メバル」と呼ばれていた時代であった。ちなみに昨日のクロメバルは遊子のものである。今回のアカメバルは三浦半島の漁港のようなところで釣った。当時車を有していなかったので、三浦半島まではなかなか行けなかったのである。逆に車を入手しても由良半島、県南や高知にいっていたかもしれない。いずれの種類も釣り人には重要な狙いであり、焼き物や煮つけで美味である。

最後に、メバル属3種を並べてみた。

アカメバル

クロメバル

シロメバル

 

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クロメバル

2023年01月29日 16時59分43秒 | 魚紹介

今日は時間に追われているので短くいきます。スズキ目・メバル科・メバル属のクロメバル。

過去に「メバル」という種標準和名で呼ばれているのは「アカメバル」「クロメバル」「シロメバル」の3種に分けられている。そのうちの1種である。クロメバルはアカメバルやシロメバルに比べて黒っぽいのが特徴であるが、体色には変異が多いメバル属、色彩はあまりあてにならないようである。

メバル3種の共通点としては、眼の下方、涙骨に顕著な2棘があること。また頭頂付近の棘はほとんど目立たない。これによりソイの仲間などとは異なる雰囲気である。また体側には不明瞭な斑紋があるが、トゴットメバルやウスメバルのものほど顕著ではない。この個体のように薄れてしまっている個体もいる。

さて、「メバル3種」の見分けであるが、これが難しい。基本的には胸鰭の軟条数、臀鰭の軟条数、側線有孔鱗数により見分けられる、とされている。「日本産魚類検索」第三版だとクロメバルだと胸鰭16軟条、アカメバル15軟条、シロメバル17軟条であることが多いが、個体によってはアカメバルでも14軟条であったり、シロメバルでも16軟条だったりする。また、臀鰭軟条数は通常クロメバルでは7~8軟条、アカメバルでは7軟条、シロメバル8軟条とされるが、これもやはりばらつきがある。側線有孔鱗数はクロメバル43~49,アカメバル36~44、シロメバル37~46となっているが、やはり数値は重複する。結局この3種は分子分類学的には3種に分けられるものの、外見では見分けるのは難しいといえるだろう。淡水魚のヨシノボリなどのように闇が深い魚といえそうだ。

メバル3種はいずれも釣り魚、食用魚として重要。ウスメバルやトゴットメバルといった種はやや深い場所から釣りによって漁獲されることが多いが、本種は沿岸の岩礁域、海藻が多い場所に小さな群れをつくって海底から離れ浮かぶようにして泳いでいることが多い。防波堤からの釣り、サビキ釣りやソフトルアーで釣ることができる。北は北海道南部から、南は九州の沿岸、宮崎北部にまで分布している。四国では愛媛では普通種であったが、高知では1回しか見たことがなかった。あるていど水温が高いのはOK.であるが、黒潮がガンガン当たるような場所は苦手なのかもしれない。

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ムラソイ

2023年01月28日 13時19分06秒 | 魚紹介

今回はなかなか出会えなかったメバル属の魚。スズキ目・メバル科・メバル属のムラソイ。ムラソイはこの間紹介したオウゴンムラソイなどと同じ種類(このムラソイが基亜種)とされたが、現在はムラソイとオウゴンムラソイは其々が別種とされている。

ムラソイは基本的に浅い岩礁域に生息し、岩などにへばりついていたり、隙間にかくれたりするなど、その生態はほかのメバル属というよりも、カサゴに近い感じがする。釣り方もメバル釣りというよりはカサゴやアイナメなどを狙う釣りで釣れることが多いようである。北海道~九州までの沿岸に広く分布し、クロソイやシマゾイと比べると暖かい海を好む傾向にあるのかもしれない。海外では朝鮮半島近辺に生息している。

ムラソイ頭部

ムラソイ頭部。涙骨に目立つ棘がない

ムラソイの頭部。メバルなどと比べると棘が多いように見える。これはカサゴと似ている特徴である。そのためよくカサゴと間違えられることがあるが、ムラソイにはカサゴに見られるような白色斑がなく、胸部付近に小さな黒点が多数散らばることが多いなどの点で異なっている。涙骨の棘はあまり目立たず、タケノコメバルやキツネメバルなどと近いように思われる。「ソイ」の中でも涙骨に3本の棘があるクロソイのほうが異端なのかもしれない。

今回も残念ながら背鰭の基部をうつすのを忘れてしまったため、背鰭基部の鱗の様子がわかりにくい。ムラソイの場合背鰭棘条基部付近にも鱗域が広がるが、オウゴンムラソイでは鱗がないところがある。これらの特徴は非常にわかりにくいが、色彩でも見分けられるという。一方ムラソイの亜種とされたホシナシムラソイというのもいるが、この亜種はムラソイと異なり胸部などに黒色斑が散らばらないことでムラソイと区別できるとされたが、今では有効種とはされない。おもに釣りや刺し網、定置網などで漁獲され、煮つけなどで賞味される。かなり美味。

今回のムラソイは福井県の大栗靖彦さんより。いつもありがとうございます。

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クロソイ

2023年01月27日 19時23分19秒 | 魚紹介

スズキ目・メバル科のクロソイといえば、このぶろぐでも10年くらい前に取り上げてきた。ただしその時はたしか「クロソイを購入した」というところまでしか取り上げてこなかったと思う。ということで今回はあらためてクロソイのご紹介。

クロソイは北海道や東北地方で多く漁獲される魚である。全長40cmを超え、同じソイ類としてはタヌキメバルやキツネメバルと並んで大型になる種といえる。しかし、これらの種類とは頭部のある部分を見れば一発で見分けることができる。それが涙骨である。キツネメバルやタヌキメバルではこの涙骨の棘はあまり顕著ではないが、クロソイでは顕著な棘が3本あるので見分けることができる。また名前がよく似ていて紛らわしいクロメヌケも涙骨棘はあまり顕著とは言えないので見分けられる。ちなみにクロメヌケは標準和名には「メヌケ」とついているものの、別名では「青そい」と言い、「ソイ」の名前がついている。

クロソイの分布域は謎がある。主に北海道や東北、北関東などで釣れることが多い。だが、分布は案外と広いようで、日本海岸ではほぼ全域、太平洋岸でも北海道~銚子のほか駿河湾、愛知県、三重県、土佐湾で採集され、また瀬戸内海にもいるという。海外では中国、朝鮮半島、極東ロシア近海に生息しているなど、やはり北方性が強い印象がある。クロソイは沿岸では小型魚が多く釣れるが、大きいのは船で狙うことが多い。利用法はほかのメバル類同様で、煮つけや焼き物、刺身などにして美味である。この個体は愛知県の柳橋市場で購入したものであり、鰭などがちょっとばかりぼろくなってしまっている。もっときれいなのが入手出来たら、また紹介したいと思う。

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