魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

いおワールド かごしま水族館2022

2022年05月06日 22時36分13秒 | 水族館・博物館

今年の連休は喜界島へ遊びに行くことになった。

昼過ぎに鹿児島中央に到着。チャーシュー麺を食べたりして、北ふ頭へ出向き「あらら」さんと合流後、いおワールドかごしま水族館へ。北ふ頭のところにあるので喜界島へ行くときは必ず立ち寄る水族館である。喜界島へ行くのは4回目、ということで、かごしま水族館も・・・と思いきやプライベートでの訪問もあるため通算6回目となるのであった。以前の訪問もこのぶろぐで紹介したと思う。その時の記事は過去ログで調べてみてください。

最初の水槽は大水槽。ジンベエザメや各種サバ・アジ類、マダラトビエイなどが遊泳している。この水槽では従来はトンガリサカタザメとされていたが2020年新種記載されたモノノケトンガリサカタザメという魚がいるはずなのだが、私が見たときは残念ながらその姿を拝むことはできなかった。どこか隅っこに隠れていたのかもしれない。魚はカライワシやマグロ属。マグロ属は種はわからないがクロマグロとキハダがいた。ほか明らかに不健康そうなメタボマサバも。ジンベエザメと一緒にブリモドキが飼育されているというのもポイント高し。

かごしま水族館はジンベエザメなどの大物もたしかにいるが、小物も充実している。特にテンジクダイ科魚類の充実ぶりが素晴らしい。写真はユカタイシモチであるが、目立たない色彩のためか飼育している水族館は多くない。

こちらはコンゴウテンジクダイか、アオスジテンジクダイ。テンジクダイ科は一見して見分けが難しい魚も多いが、本種は尾柄の模様の様子からアオスジテンジクダイではないかと思うのだがどうだろうか。九州沿岸ではコンゴウテンジクダイが多いような印象を受ける。このようなマイナー魚の展示もうれしい。一方以前展示されていたスミツキアトヒキテンジクダイはいなくなっていた。学名に「kagoshima」の文字が入る魚なのだが。また展示してほしい魚である。

ほか写真撮影はしていないが、イトヒキテンジクダイ、サンギルイシモチ、ミヤコイシモチ、クロホシイシモチなど。いずれもサンゴ礁域や、アマモ場、かごしまの海水槽など、本来の生息環境を再現した水槽で飼育されているのがうれしい。

センネンダイ。鹿児島の田中水産 社長 田中積さんによれば、このところえらく高くなってしまった魚、とおっしゃっていた。確かに色がきれいで高くなりそうではある。この水槽のメンバーも素晴らしい。クロホシフエダイ、ヨコスジフエダイ、ヨスジフエダイがいたが、ヨスジフエダイと思っていた魚の腹には線がないし、色彩も若干違うよう。ベンガルフエダイであった。写真は撮り忘れで、ちょっとばかり悔しい。

アマモ場水槽のホウボウ。アマモ場水槽にホウボウ?と思われるかもしれないが、アマモがはえるような浅い場所でも見ることができる。ただしこのような浅瀬で見られるのは小さいうちだけで、成長するとやや深場の魚となる。ほかにクロサギ、シロギス、キュウセン、ダルマガレイなど。この手の水槽はどうしても地味になりがちだが、かごしま水族館では地味な水槽であっても、いろいろな種類を見せてくれるのがうれしい。

クラゲ水族館が「あたる」などした影響からか、最近あちこちの水族館でよく見られるのがクラゲ。シーネットルと呼ばれるアメリカ近海の大型クラゲの一種のように思える。このような種は専用の供給者がいるから安定して入手できるらしい。タコクラゲなどよりも寿命も長いらしく、長い期間展示できるようだ。

前日は強い雨が降っていたが、当日は雲があるものの、概ね良い天気。水族館を出た後は港のそばでマクドナルドを購入し食べた。ベーコンポテトパイは久しぶりに食べたような気がする。さすがにアミュプラザでラーメンを食べておなか一杯だったのでハンバーガーの類は一切口にすることはなかった。

船は17時30分に出港。興奮していたのだが、疲れがまわり、就寝。

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しものせき水族館(2)

2012年10月11日 22時16分22秒 | 水族館・博物館

前の記事では一般の魚好きの観点で記事を書いていましたが、今回はアクアリストの観点で「しものせき水族館」の記事を書きたいと思います。前回の記事を見てからどうぞ...。

 
 
古代魚シーラカンス。硬骨魚類の中でも、私たちが良く知っている魚・・・たとえば、サンマ、マダイ、マハタ、クサフグ、前回のギンイソイワシなどの含まれる条鰭綱ではなく、肉鰭綱に分類されています。長いこと、大きく姿を変えずに生きている、まさに「生きた化石」です。

 

 
変わった形状の水槽の中には、汽水のフグがいました。以前名古屋の観賞魚店にごくたまに入荷していたフグではないかと思われます。学名などは不明。ルックスは海産のトラフグ属の魚ににていまして、体側の背部にある白色斑がとてもきれいなフグです。
 
 
これも結構珍しいミゾレフグの黄色個体。最近一部の観賞魚店に入っていましたが、普通のミゾレフグよりもずっと高価です。まあ、珍しいものなので、仕方がないでしょう。分布域はインド・太平洋に広く分布し、キングエンゼルや、ブルースポットジョーフィッシュが見られるような、東太平洋の海にも見られるそうです。
 
この水槽にはフグ目以外の魚も1種。ベラ科のホンソメワケベラがいます。フグの仲間には寄生虫が多くつくのですが、ある程度の対処にはなるのでしょうか。フグの仲間やホンソメワケベラの仲間はほかの魚に比べると白点病にかかりやすいようです。しかしこの水槽のように大きく安定した水質が維持できる水槽ならば、ホンソメワケベラとミゾレフグのコンビネーションも組めるのですね・・・
 
こちらのフグはアラレフグです。眼の模様が他のフグとは異なっています。かなり大型になるフグのようで、この水槽に入っているほかのフグ(モヨウフグやネズミフグなど)も同じようなサイズでした。アラレフグなんて、どこで採集するんでしょう。とてもうらやましいものですね。
 
 
こちらは下関近海の海藻の展示です。海藻の飼育はかなり難しいのですが、この水槽の様子はある程度のヒントになるかもしれません。この水槽の中の海藻たちは、水流でかなりたなびいていました。ウミタナゴ類などの魚が状態よく飼育されており、この水槽の水温も低いんだと思われます。
 
 
サンゴ水槽。ニホンアワサンゴというサンゴです。結構きれいです。山口県の群体の保全も行われ、このような飼育によっての維持活動なども行われています。
 
 
こちらは陰日性のサンゴの水槽。キサンゴやハナタテサンゴなどでしょうか。
 
キッカサンゴやシコロサンゴと思われるサンゴ。手前にはトサカの仲間のソフトコーラルも見えます。
 
 
スズメダイ科ダンダラスズメダイ属のモナーチダムゼル。スズメダイの仲間は魚混泳水槽に入れると喧嘩をすることが多いので、単独での飼育になります。小さいサンゴ水槽に、パウダー砂というのは、あまりすすめにくいかもしれません。この個体は、この大型のサンゴ礁魚水槽で、砂をかなり舞い上がらせていました。
 
まわりを泳ぐのは温和なテンジクダイ科のイトヒキテンジクダイ。小さな水槽で飼うとかなり臆病ですが、大型水槽で飼育するならば、大型スズメダイとも大丈夫なのか、と驚かされます。
 
 
テラリウム水槽にあったミズゴケ。これはとてもきれいです。完成度もかなり高かったです。この水槽には蓋がなかったのですが、オイカワなどはよく飛び出さないですね・・・
 
 
資金の問題さえ解決すれば、このようなはめ込み式水槽を置いてみたいという人も多いでしょう。なぜか魚がとてもよい色に見えます。レイアウトについても、とても良い感じになっています。魚は南米にこだわり、カラシン科の魚や、ディスカスなどが入っていました。
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しものせき水族館(1)

2012年09月29日 23時17分34秒 | 水族館・博物館

月曜日に、下関市内の観光を楽しみました。

目玉はしものせき水族館。通称「海響館」という名称のほうが通りがよいかもしれません。今回は、1.「普通・マニアな魚好き」、2.「アクアリスト」という2つの視点からみた水族館の記事を書いていきます。今回は1回目となりますので普通・マニアな魚好きの視点からみたものです。
 

まず入って眼につくのは、水族館のすぐそばにある関門海峡を再現した水槽です。水槽の中にはマダイやマアジ、キジハタ、カゴカキダイ、コブダイなどの魚たち。

 
マダイはおそらく天然もののように見えますが。
 
 
イサキも水槽の中で群れをつくっています。このイサキは標準的なスタイルですが、たまにメタボなイサキも見られます。そうやって水槽をみていると・・・現れました。
 
 
シロメバルの群れをかきわけて、黄金のイサキが姿を現しました。黄金ですが、アルビノではなく、眼は黒い。体側にはしみもないとてもきれいな個体。
 
 
隣の水槽。トビハタは地味な色や姿からかあまり水族館では見られないように思います。
 
沖合底曳網漁業でおなじみのエビスダイもいました。
 
そして、下関水族館のもうひとつ、そして最重要のテーマ。世界中のフグの展示は見ものです。
 
まずは定番トラフグ。
 
モンガラカワハギもフグの仲間
 
ワモンフグもあまり飼育されている水族館は多くないのでは、という種類です。
 
 
オーストラリア南部にすむイトマキフグ科のホワイトバードボックスフィッシュ。赤い地色に白い横帯のきれいなフグ。この水槽にはほかにもこの海域特有の低水温をこのむフグの仲間が多数。さらにハコフグ類にこだわった展示や、淡水フグの水槽もあります。
 
 
ほかの魚を飼育している水槽にも変わったフグが・・・。マフグは日本海や北海道などに多いフグでまだ実物は見たことがない種類。
 
 
イトヒキテンジクダイなど、熱帯・亜熱帯のサンゴ礁の魚も飼育されています。この水槽にはマニアックなスズメダイもいました(また次回にでも)。フグのほかにも、楽しめる水族館です。
 
 
海獣はこのゴマフアザラシや、イルカなど。生体の展示ではありませんが、ホールにはシロナガスクジラの骨がありました。下関には南極海の捕鯨の基地もあったのです。
 
特にフグ・マニアにはお勧めの水族館ですが、フグ以外の魚をこのむ方でも十分に楽しめる水族館です。日本の温帯魚がずらりとそろう水族館ですので、欧米や、下関と国際フェリー航路でつながっている中国・韓国の魚好きにも喜ばれるでしょう。一方、ふく・くじら、とならぶ下関の3大名物のひとつ「アンコウ」が揃わないことや、沖合底曳網漁業で見られるような魚が多くないのが少し残念・・・。アクアリストにもお勧めの水族館ですが、それについてはまた次の機会にのべます。
 
●おまけ
 
メバルについてはちゃんと「シロメバル」となっています。驚き!!
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京都水族館と梅小路公園

2012年07月02日 12時31分50秒 | 水族館・博物館

お昼ごはんをたべまして、いよいよ京都水族館へ。

その前に梅小路公園について。梅小路公園というのは、JR京都駅と丹波口駅の近くにあります大きな公園で、京都市民の憩いの場になっているようです。ほか、広場があり、様々な催し物も行われております。京都卸売市場もこの梅小路公園のすぐ近所です。

野良猫

これ以上増やさないということですが、上の写真には子猫のようなものも写っていますが・・・??

梅小路公園は水族館のほかにも蒸気機関車館や、日本庭園など京都らしい施設も見られます。JRの路線がすぐそばを通っていますが、意外にも最寄駅が遠い・・・ 私は2回目の訪問でした。

ということでさっそく水族館へ。まずは淡水魚水槽。オオサンショウウオやアマゴなどがいるとのことです。この岩組は最近の水族館ではよくみられるタイプ

ウグイTribolodon hakonensis (Günther)やオイカワZacco platypus (Temminck and Schlegel)など京都の淡水魚

海獣コーナー。オットセイとゴマフアザラシがいました。ゴマフアザラシには親近感がわいてきます。そんな中しゃれたカフェを発見「海獣カフェ」。手作りの水族パンが人気でしたが、水族はカメしか残っていませんでした。

大水槽。

上を回ってるのはアジ科のマアジTrachurus japonicus (Temminck and Schlegel)とサバ科のグルクマRastrelliger kanagurta (Cuvier)。ほかツマグロなどもいて、ここは温帯なのか熱帯なのかわからない。

マダイPagrus major (Temminck and Schlegel)。どうしても赤い綺麗な色を保つのが難しい魚種。

クロホシフエダイLutjanus russellii (Bleeker)は今朝すでに京都市場でご対面。お客さん、このクロホシフエダイは食べられませんが京都市場の「シーフーズ大谷」さんでは食べられるクロホシフエダイを扱ってるんですよ(笑)

標準和名は珍しい「ひらがな」表記。

マリンアクアリストには気になる水槽。サンゴ礁を再現した水槽のはずなのになぜかナベカが・・・。他にはニジギンポ、テンジクダイ科のプテラポゴンなど。

京都の磯魚水槽。写真に写ってるウツボGymnothorax kidako (Temminck and Schlegel)、ヒガンフグTakifugu pardalis (Temminck and Schlegel)、カサゴSebastiscus marmoratus (Cuvier)のほか、シマイサキ、メジナ、コモンフグ、セトダイなど。

深海性種のユメカサゴとカニ、そしてなぜかサケの仲間。

有名な貝の学者がいたということで貝の展示。日本の三名宝。

こちらは世界の三名宝。いずれにせよ入手が大変難しいタカラガイの仲間です。

出口ではこんな感じで田んぼを再現したりしていました。地元の子供たちと田植えをしたりしたそうです。ビオトープみたいな感じで水草も多数生えてたり、フナやオイカワなども見られました。

お土産。大の大人がガチャガチャの大人買い(笑)あ、大人だからいいのか。

お気に入りがこのアカアマダイBranchiostegus japonicus (Houttuyn)。色違い以外は基本コンプ。

ミトさん、おつきあい ありがとうございました。

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名古屋港水族館

2012年05月04日 23時32分51秒 | 水族館・博物館

ゴールデンウィークの真っただ中の昨日にお友達「ミト」さんのお誘いを受けまして、名古屋港水族館を初めて訪れました。名古屋には2年ほど住んでいましたが、地下鉄を使うのは初めてでした。

アクセスは地下鉄名古屋港駅から徒歩10分くらいかな?近くにコンビニがあり、そこでチケットを購入すれば長く並ばなくてすみます。30分待ちの様でした。

南極観測船「ふじ」も泊まっていて、一般公開もされています。ほかにもいくつかの施設があり、大きな観光スポットになっているようです。

コブダイSemicossyphus reticulatus (Valenciennes)です。入り口付近のマグロ水槽や、サメなどの入った水槽はあまりにも混雑しておりゆっくり観察することは不可能に近いものでした。写真はコブダイと格闘するミトさん。写真はうまく撮れましたか?

サンゴ礁を模した大水槽。トゲチョウチョウウオChaetodon auriga (Forsskål)が2匹写っています。オーストラリア北東部のグレートバリアリーフを再現した水槽のようです。スクリブルドエンゼルフィッシュや、ブラックバタフライフィッシュ、バリアリーフクロミスなど珍しいものも多数いました。

この水槽は面白いことに、上から観察することもできます。残念ながらサンゴは擬岩か、死サンゴに色を塗っているようでした。

リーフを悠々と泳ぐコブダイ メガネモチノウオCheilinus undulatus Rüppell。通称ナポレオン。大型の魚はこのほかにもトラフザメ、ネムリブカ、マルコバン、サバヒー、タマカイ、テングハギ類など。

この他にもいくつかサンゴ水槽があります。こちらのサンゴは本物。

クマノミの仲間、クラウンフィッシュAmphiprion percula (Lacepède)の住まいはウミキノコですが、このほかにも数種のイソギンチャク類、ライブコーラルの類が入っていました。魚が多いためか、ミドリイシの類はあまり調子がよくありませんでしたが・・・

シリキルリスズメダイChrysiptera parasema (Fowler)の変異と考えられていた青いスズメダイChrysiptera arnazae Allen, Erdmann and Barber。色がシリキルリスズメダイよりもずっと濃く綺麗です。

深海魚の展示もありました。チョウチンアンコウの一種Himantolophus sp. の標本。ほかクマサカガイ、オオヨコエソ、トモメヒカリ、シギウナギなど。一緒に飾られる博物画も素晴らしくこれだけでも価値があり。生態展示の方はタカアシガニ、ホモラ、ダイオウグソクムシなど甲殻類のほか、アカイサキ、アズマハナダイ、チゴダラ、トラザメなど。フラッシュ禁止と渋滞でろくに見れなかったため写真がありません。アクアリストには深海のサンゴ「キンシサンゴ」もおすすめ。

この日はそのあと、ミトさんご夫婦と自宅でまったりして、解散でした。よく歩き疲れましたが楽しい一日になりました。

ありがとうございました。

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