魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ハマダイ

2013年05月30日 21時41分22秒 | 魚紹介

ハマダイEtelis coruscans Valenciennes, 1862は、通称「尾長鯛 オナガダイ」と呼ばれる大型の深海性魚類です。タイという名前がありますがタイ科ではなく、フエダイ科の魚。

南方に多い種類で深海はえ縄や釣りなどによって漁獲されます。市場では高級魚として扱われますがこの個体は小型なので安価で買うことができました。

ハマダイの刺身。皮つきで刺身にすると美しいものです。もちろん味も・・・。お酒がすすむことは間違いありませんね~

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シマアオダイ

2013年05月29日 21時04分34秒 | 魚紹介

 

沖縄には赤・黄色・ピンク・緑・紫とカラフルな魚が多く生息しているのですが、市場に並ぶ魚もカラフルです。ハマダイの赤、ヒブダイの黄色、アオブダイ・ハゲブダイ属の緑、そしてアオダイの青・・・。アオダイの青は本当に食用魚?というくらいに濃いブルー。

今回ご紹介しますのは、そのアオダイにそっくりなシマアオダイParacaesio kusakarii Abe, 1960です。

アオダイ属は日本国内には5種類が分布し、いずれの種類も食用となっています。アオダイParacaesio caerulea (Katayama, 1934)とウメイロが多く流通し、次いで本種という感じでしょうか。

体色は灰褐色ですが、尾の近くに薄ら青色が見えます。体側には薄い褐色の横帯があり、アオダイと区別できますが、シマアオダイの一部の個体では、この横帯を欠くことがあり、注意が必要です。確実に見るならば主上顎骨、シマアオダイには鱗がありますが、アオダイにはこの鱗がありません。

シマアオダイのそっくりさんに、ヤンバルシマアオダイParacaesio stonei Raj and Seeto, 1983というのがいます。

ヤンバルシマアオダイはシマアオダイにそっくりですが、ヤンバルシマアオダイでは横帯が腹部にまで到達するのに対し、シマアオダイでは側線をわずかに超える程度であることや、ヤンバルシマアオダイも主上顎骨は無鱗ですが、シマアオダイでは有鱗であることなどにより区別できます (写真はシマアオダイの主上顎骨) 。

またシマアオダイは老成すると、後頭部が膨出するのですが、ヤンバルシマアオダイではそれがないようです。ヤンバルシマアオダイはまだ食べたことがありません。というか、写真でしか見たことがない種類です。

●刺身

今回シマアオダイは2キロ近くあった個体、全長は50cmほどですが、大きいものは体長で60cmくらいになるようです。写真はフラッシュ撮影ですが、薄いピンク色のきれいな肉質です。臭みもなく、見た目だけで美味しそうですね。

実際に美味しいもので、脂ののりもいい感じ。中骨は煮つけにしてみましたがこれは今日食べる予定です。

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久々のシマヨシノボリ

2013年05月25日 23時50分33秒 | 魚介類採集(淡水・汽水)

この間の採集の際には久しぶりの魚が採集できました。

シマヨシノボリRhinogobius nagoyae Jordan and Seale, 1906で、お久しぶりです。

シマヨシノボリは、河川の中・下流域で見られる魚です。平野の河川では少ないそうですが、採集した河川ではたくさん見ることができました。以前にこの種を見たのは四国の小規模河川で、その時はヨシノボリ属ではこのシマヨシノボリと、ゴクラクハゼのみが生息していました。

それ以前に採集したのは2006年の早春で、このときはシマヨシノボリとしては大き目の個体が多数採集できました。この時がシマヨシノボリとのはじめての出会いだったと思います。当時はヨシノボリ属の魚はゴクラクハゼ、カワヨシノボリとクロダハゼくらいしか採集したことがなく、赤い模様を頭部に有する本種はあこがれの種類でした。

そのときのシマヨシノボリ。雄・雌の大型個体と、小型個体を採集できた。写真の個体は大型の雌。

●奄美以南のシマヨシノボリ

沖縄や奄美のシマヨシノボリは九州以北の集団と遺伝的に異なっているようで、見た目にも頬の斑紋が濃かったりします。体側の斑紋も赤みが強く美しいです。私がこの魅力的なヨシノボリと初めて出会ったのは2008年の春、奄美大島の、あまり魚がいないような小さな浅い河川でしたが、雌の腹部の青い色がとても美しく、輝いていました。

奄美大島ではほかにアヤヨシノボリ、ヒラヨシノボリ、クロヨシノボリなどが生息しています。

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キハダ、うまいよ

2013年05月24日 22時25分49秒 | 魚介類を食べる

昨日はキハダの幼魚「キメジ」の刺身でした。全長50cmで、1匹1800円。ピンク色で美しい刺身ができました。味のほうもかなり美味いです。1800円では安いくらいですが、それでも結構高い、とお思いの方もおりましょう、私もいつもこんなのばかり食っているわけではありません。

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謎のネズッポ

2013年05月23日 22時45分43秒 | 魚紹介

ネズッポ科の魚は世界中の熱帯・亜熱帯域に生息していますが、似たものも多く、同定が難しいものです。今回のフィリピン産ネズッポ科魚類も、未同定です。

この個体は、フィリピン・レイテ島のタクロバン市場で採集された個体です。同地には大きなマーケットがあり、トロールなどで採集された魚があつまるようです。この個体もその中の一つ。

特徴その1 臀鰭は暗色で、縞模様があり、その特徴はトビヌメリの雄ににています。しかし、第2背鰭鰭膜の模様も、トビヌメリと異なり、縞模様になっています。

特徴その2 尾鰭には黒色斑が多数あり、下半分は黒くもなく、暗色帯もありません。そして尾鰭軟条の数本が長めに伸びています。これはハタタテヌメリの特徴。ハタタテヌメリは自分では現物を見たことがなくよくわからないのですが、写真などで見る限り背鰭や臀鰭の模様が異なり、背鰭の形も異なるようです。

ネズッポの仲間はいわゆる「メゴチバサミ」でつかんだりしますが、その理由は鰓のところにある棘 (正しくは前鰓蓋骨棘という)に刺されないようにするため。この棘は内側に強く大きな突起が多数あります。ネズミゴチやヨメゴチとは違う形です。

いずれにせよこの種類の正体は「不明」、もし私がこの子の出身地であるタクロバン市場でサンプリングを行うようなことがあれば、この仲間は真っ先にキープの対象でしょう。

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