魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ハチジョウアカムツ近縁種

2022年03月31日 14時49分20秒 | 魚紹介

今日は年度末ですね。

この写真の魚はスズキ目フエダイ科ハマダイ属の一種で、まだ標準和名はない。ハチジョウアカムツの近縁種として2021年に新種記載されたEtelis boweniという種であろうと思われるが、ここでは「ハチジョウアカムツ近縁種」としたい。インド—西太平洋に広く分布し、日本でも琉球列島で漁獲されている。ハチジョウアカムツとは同所的にみられるらしい。全長1mにもなる大型種である。下瀬 環 著「沖縄さかな図鑑」(沖縄タイムズ社、2021年)に掲載されているハマダイ属の1種というのはこの種だろう。

ハチジョウアカムツ近縁種の尾鰭

ハチジョウアカムツの尾鰭

ハチジョウアカムツ近縁種の尾鰭上葉は黒いが、ハチジョウアカムツの尾鰭上葉は黒くない。これが最もわかりやすいかもしれない。このほかに顎の様子や、鰓蓋の棘の様子も異なるようである。また最大サイズについてもハチジョウアカムツよりは、ハチジョウアカムツ近縁種のほうが大きくなり、10㎏を超えるものもいるらしい。

ハチジョウアカムツ近縁種の刺身

沖縄ではハチジョウアカムツよりもハチジョウアカムツ近縁種のほうが大型になり美味しいことが知られている。我が家でも実際に刺身や煮つけなどで食べ比べてみたが、このハチジョウアカムツ近縁種のほうが美味しいと感じた。日本産ハマダイ属はハマダイ、オオクチハマダイとハチジョウアカムツ。そして本種の4種がいることになる。しかし個人的にはバケアカムツもこの属のものではなかろうかと思っている。いずれの種も美味しいが、大きいものは脂がのりすぎているとも感じている。

今回の個体は鹿児島県 田中 積さん(丸万 田中水産)より。いつもありがとうございます。

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キュウシュウヒゲ

2022年03月27日 22時36分52秒 | 魚紹介

お久しぶりの更新です。

キュウシュウヒゲはソコダラ科トウジン属の一種。この個体は2021年の10月に送っていただいた個体。トウジンの幼魚に混ざっていたもの。ソコダラの仲間は冷凍してしまうと鰭膜がぼろぼろになってしまう。そのためできるだけ新鮮な個体の写真を撮りたいところだ。理由があってこの種の画像が必要であった。その理由はまた今度に。

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アカギンザメ

2022年03月19日 23時46分18秒 | 魚紹介

しばらく更新していませんでした。申し訳ないです(ネタがなかった)。

この変わった魚はアカギンザメ。「サメ」という名前がついているがサメの仲間ではないどころかサメと同じ板鰓亜綱であるエイの仲間でもなく、全頭亜綱というグループに含まれている。ギンザメ科、テングギンザメ科、ゾウギンザメ科の3種からなり、ギンザメ科はさらにギンザメ属とアカギンザメ属の2属に分けられる。アカギンザメはギンザメ属とことなり、臀鰭がないらしい。

アカギンザメの頭部。眼は写真ではわかりにくいかもしれないが、きれいなブルーをしている。顔の様子などから「ラットフィッシュ」などと英語で呼ばれている。学名のHydrolagusのlagusというのは「ウサギ」のことらしい。顔や歯にちなむのだろう。胸鰭がかなり大きくて変わっている。背鰭には毒棘があり、切られていることも多いのだが、しっかり背鰭がついている状態で届いた。ヘンテコ深海魚便の青山沙織さんに感謝したい。

刺身と肝。刺身はあまり味はなかった。フカの湯引き、として販売されるもののうちニュージーランド産のものであればこのアカギンザメ属のものである可能性があるらしい。肝は濃厚で刺身はかなり美味しい。

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ハチジョウアカムツ

2022年03月07日 20時44分22秒 | 魚紹介

ちょっと忙しくて投稿の間隔があきましたが、鹿児島産の深海性魚類。この魚はハチジョウアカムツという。「アカムツ」ということで通称「のどぐろ」とよばれる魚のほうをイメージするかもしれないが、全く別の種類である。アカムツはホタルジャコ科。一方このハチジョウアカムツはフエダイ科の魚である。やや深海性で、大体200~300mほどの場所に生息し、イカや魚類などを捕食している。

ハチジョウアカムツは以前から何度も見ている。那覇の魚市場とか、石垣島のセリ場などでもよく見た。基本的に南方の種類で、鹿児島や沖縄のほか、伊豆諸島、小笠原諸島などでも漁獲されているようである。しかしなかなか縁がなく、私がふれることはなかった。今回ようやくハチジョウアカムツをその手におさめることができた。田中水産 社長 田中積さんに心から感謝です!上記写真の個体は500gほどの小型個体で、口が大きくてオオクチハマダイと見間違えそうである。

ハチジョウアカムツの尾鰭。一番下方は白っぽく、その後方は縁辺部が透明になっている。そして尾鰭上葉は赤いのが特徴的である。

今回はハチジョウアカムツのほかに、もう1種べつの魚を購入している。これについてはまた別にご紹介したい。

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マアジのお刺身

2022年03月03日 18時26分56秒 | 魚介類を食べる

昨日のハタの頭と一緒に入手したアジ科・マアジ属のマアジ。写真のようにお刺身にして食べた。いつもは家族のリクエストにより、塩焼きが多いのだが、久しぶりに食するマアジの刺身は非常においしかった。

田中水産 社長 田中積さんより。いつもありがとうございます。

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