魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

カラスガレイ

2018年08月24日 22時11分42秒 | 魚紹介

久しぶりにぶろぐを更新。ネタは色々あるのだが、残念ながら時間がなかなかないのだ。

今回のカレイ目・カレイ科のカラスガレイは、初めて見る魚ではない。以前三陸沖の底曳網で獲れたのを拝見したことがある。その個体は標本にしたため食べられなかったが、食べたことがない、ということもない。切り身などは流通している。しかし、こうやって大きいもの(614mmTL, 525mm SL)を手に取ったのは今回が初めてなのだ。

カラスガレイの眼。ふたつの眼はかなりはなれており、片側の眼が背中についている。そのすぐ後ろに背鰭がついている。なかなか面白いものだ。

本種は日本の北方だけでなく、アラスカを経てアメリカ西岸や北大西洋にも生息する。アメリカで漁獲されたものが冷凍にされて日本にも入ってくるが今回は北海道産の個体。全長は大きいもので1mにも達するらしい。

ほどよく脂がのっており、どんな料理にも合うと思うのだが、今回は唐揚げにしてみた。大きくてもカレイはカレイ、美味しい。今回の個体もシーフーズ大谷さんで購入したもの。いつも、ありがとうございます。

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ブダイ

2018年08月06日 12時03分55秒 | 魚紹介

昨日は大きな仕事を終わらせたので今日はゆっくり。

5月の長崎ではなんと10年ぶり以上の魚を購入。スズキ目・ブダイ科・ブダイ属のブダイ。一般的に「ブダイ」といえば、沖縄産の青いブダイを連想する人も多いだろうが、沖縄の青いブダイはこの種標準和名ブダイとは異なる亜科のものとされている。標準和名ブダイは温帯性の魚で、沖縄にはいないわけではないようだが温帯性が強いようである。琉球列島では同じブダイ属のタイワンブダイやチビブダイなどがいる。

写真の個体は体側の鱗がはがれており、あまりきれいではない。ブダイという名前には色々な漢字があてられており、武鯛という勇ましいもの、醜鯛のようなひどいものまであるのだが、歯の部分をのぞけば顔はなかなかハンサム。頭部が真っ赤で格好いいが、これは雄の特徴だという。

からあげ

 

煮つけ

今回は唐揚げと煮つけにして食べた。ブダイを食することは久しぶりではない。5月に千葉県の南房総市でブダイの寿司を食べたがこれが美味しかった。ただそれ以前にブダイを食したのがいつだったか、まったく思い出せない。ひと月に2回も同じ魚を食べた。なかなか出会う機会のないものでも来るときはまとまって来る、というやつなのだろうか。ブダイのことは不味、という人もいるが、私が食べた感想としてはなかなか美味であった。

なおブダイ科魚類は基本的に熱帯性の魚で、本州から九州で見られるのは少ない。成魚で見られるのはせいぜい本種か、アオブダイ、ヒブダイくらいのもの。幼魚や若魚は探せば色々見られるのだろうが、同定は難しい。

今回のブダイは長崎市の「印束商店」さんで購入したもの。いつもお世話になっています、印束商店の印束社長、石田拓治さん、ありがとうございました。

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小さなモンスター

2018年08月04日 12時36分39秒 | 魚介類飼育(海水)

我が家にハナビラクマノミがやってきたのと同じ7月22日に、もう1種類、新しい魚がやってきたのでした.ハゼ科のオニハゼという魚。

これまでテッポウエビと共生するハゼはクビアカハゼ、ヒレナガネジリンボウ、ハチマキダテハゼ、メタリックシュリンプゴビーなどいろいろ飼育してきたがこのオニハゼは初めて飼育する種類である。また種類としてだけでなく、これほど大きい(10㎝弱)の共生ハゼを飼育するのも今回がはじめてである。

オニハゼお仲間は口がやや大きめで顔がいかつい。オニハゼと同じ属のヒメオニハゼなんかも小さい割には口がでかい。しかしなかなか口を大きく開けるシーンには遭遇しなかった。背鰭は丸い形状で、背鰭第1・2棘が伸びるヒメオニハゼと見分けることができる。英語名ではモンスターシュリンプゴビーというらしい。

日本産オニハゼ属魚類は「日本産魚類検索」の第二版では本種とヒメオニハゼの2種だけが掲載されていた。第三版ではホタテツノハゼ属に含まれていたホタテツノハゼ、その後日本から記録されたウシオニハゼ、オニツノハゼの3種、さらに従来ヤツシハゼ属のものとされたヤジリハゼの計4種が加わり6種となっている。オニハゼは国内では千葉県館山~琉球列島、島根県、長崎県などに分布し温帯の環境にも適応している。従来は日本特産とされていたが、フィリピンやインドネシアにも分布していることが分かっている。近年は観賞魚店でたまに入荷しているのを見るが、これはおそらくインドネシア産であろう。今回は千葉県産でKGKK氏(昨年高知へご一緒していただいた)により採集された個体。ありがとうございました。

ハゼの仲間は到着してすぐ餌を食うものが多いが、このオニハゼはそうではなかった。なかなか餌を食べようとしなかったのだ。魚本来の生活様式にできるだけ合わせて飼育するのが魚の長期飼育の秘訣といえる。このオニハゼは共生ハゼなので、当然テッポウエビ類との共生させるのがベスト。しかしなかなか本種と共生するような大き目のテッポウエビの仲間は販売されていない。ようやく群馬県のチャームでよさげなサイズのテッポウエビを発見、購入した。

その後ようやく7月29日にクリル(乾燥オキアミ)を口にしたことを確認。安心。いずれにせよ何か食べる餌があればそれを中心に与え、じょじょに配合飼料に慣らしていくという方法が使える。長期飼育を目指したい。

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