本日北千住→八潮に用事あり。八潮のお店でコーラルフリークス20号を発見、購入しました。
残念ながら20号記念「水槽レイアウトフォトコンテスト」に応募したものの、入賞することはできませんでしたが、私もたいへん楽しませていただきました。ありがとうございました。
また次のチャンスでは入賞狙います。
本日北千住→八潮に用事あり。八潮のお店でコーラルフリークス20号を発見、購入しました。
残念ながら20号記念「水槽レイアウトフォトコンテスト」に応募したものの、入賞することはできませんでしたが、私もたいへん楽しませていただきました。ありがとうございました。
また次のチャンスでは入賞狙います。
カサゴ亜目・メバル科のカサゴ属といえば、釣り人にはお馴染みの魚だろう。陸からの釣りで釣れてくるのはほとんどがカサゴであるが、沖に出るとほかのカサゴ属の魚も釣れてくる。ウッカリカサゴと、アヤメカサゴだ。
アヤメカサゴは沖合でイワシやエビなどを餌にしていると釣れる普通種だ。全長30cmほどになり、イズカサゴやウッカリカサゴなどと同様に深場のカサゴ釣りの対象になっているようだ。写真の個体は和歌山県の串本近海で、おそらく釣りによって得られた個体と思われる。カボチャフサカサゴやヒオドシなどと一緒に我が家にやってきた。南方系の魚と思われるが、日本海では新潟県、太平洋側では岩手県以南に分布している。南は澎湖、香港付近までだが、屋久島付近では獲れているものの、琉球列島近海では見られないようだ。
写真からわかる特徴は、体側にある黄色の虫食い模様。ただしこれは不明瞭な個体も多いし、擦れて上がってきたものはウッカリカサゴやカサゴと見た目があまり変わらなくなってしまうことがある。
この個体は沖合底曳網漁業で上がってきた個体。かなりスレており、写真からはアヤメカサゴとはわかりにくい。
アヤメカサゴと、ほかのカサゴ属魚類を見分ける確実なポイントは、眼下から頬部に目立つ棘があることだろう。フサカサゴの仲間にはよく見られるが、メバル科ではあまり見られない特徴である。カサゴやウッカリカサゴにもまれにあるようだが、極めて小さいとされる。ほか、胸鰭軟条数がカサゴやウッカリカサゴよりも少ないのが特徴。
この個体の頬部にも立派な棘があった。
カサゴ属の魚はいずれも美味である。唐揚げや焼き物は定番であるが、新鮮な大型個体は刺身にしても美味しい。
今回三浦での磯採集では、久しぶりな魚と出会うことになった。スズキ目・イソギンポ科のナベカである。
ナベカはほとんど日本各地の海にいるようだが、黒潮が強く当たるような海域にはあまり生息していないようで、温帯の海域を好む魚といえるだろう。私は今回三浦半島で本種を見ているほか、九州北岸、天草沿岸などで本種をみているが、なぜか宇和海でも見たことがない。なお、今回のナベカは私はうまく採集できず、別の方が採集したのをもらっただけ・・・。
ナベカ族は日本に6種が分布している。多くの種が褐色の地色で薄い模様があるだけという地味な種であるが、ナベカは鮮やかな黄色と、背鰭に入るきれいな青白い斑点が特徴の美しい種である。そして体側前半に黒い横帯があるのも特徴だ。鮮やかな体色から熱帯魚と思われがちだが、先ほども述べたように基本温帯性の種類である。分布は北海道から九州までの各地沿岸、朝鮮半島、中国沿岸で、沖縄などでは見ることができない。
イソギンポは世界で400種ほどが知られ、日本にも80種ほどが知られている。これらの仲間はイソギンポ族、カエルウオ族、ナベカ族、ニジギンポ族に分ける、または前ふたつの族と後ふたつの族とふたつの族をそれぞれ亜科にするなどしている。ナベカ属はナベカ族にふくまれ、この族にはほかにもクロギンポ属やマダラギンポ属の魚が含まれている。
カエルウオなどは水槽やライブロック、あるいは飾りサンゴに付着する藻類を食うため「掃除屋さん」として水槽に入れられるケースも多いが、このナベカの仲間は藻類も少しは食うものの空腹のときに付着する藻類を少し食うだけであることが多い。その一方で餌は配合飼料をよく食べてくれるため、餌付けが問題になることは少ない。本種のみの飼育で注意するべきことは夏の高水温だろうか。温帯性のため、あまり高い水温での飼育には向いていないようだ。
他の魚との混泳は、共生ハゼなどとはあまり向いていないことがある。ヒレナガネジリンボウと喧嘩し鰭が傷ついてしまった。上の写真はおしゃべりをしていてヒレナガネジリンボウが驚いたのではなく、威嚇をしていて大きく口を開けているのだ。ナベカはほかの魚にかみつくこともあり注意しなければならない。逆に強すぎる魚と一緒に飼育するのも向いていないようである。
ナベカ属の魚は長生きする。2012年7月の終わりに高知県の潮だまりで採集してきたクモギンポは飼育して4年になる。雑食性で餌もよく食い、丸く太っている。
先月の話であるが、喜界島の「がほー」さんから魚が届いた。いつもありがとうございます。
喜界島の海はスズメダイの宝庫である。浅瀬には多数のサンゴがあり、サンゴの森の中ではいろいろなスズメダイに出会うことができる。本州の海でおなじみの青いソラスズメダイには出会うことができないが、このスズメダイが生息している。
スズメダイ科・ルリスズメダイ属のルリスズメダイである。
ルリスズメダイの特徴はなんといってもその青い体色で、その青はソラスズメダイの青とはまた違う色彩である。強烈な南国の太陽光を浴びて輝くルリスズメダイは非常に美しい。
ルリスズメダイ属のスズメダイは喜界島の浅瀬でも何種か見られるが、多くの種は成魚では地味な体色をしているのに対し、本種は成魚と幼魚であまり色彩が変わらない。潮だまりではこれが群れていると感動してしまう。私は3回喜界島を訪れたが、そのときは5月でスズメダイ類の幼魚はあまり見られなかったものの、おそらく繁殖していると思われる。
なおルリスズメダイ属のスズメダイは10種が日本に生息しているが、喜界島の浅瀬では5種が生息している。ネズスズメダイ、イチモンスズメダイ、スジブチスズメダイ、そしてレモンスズメダイである。最も多いのはネズスズメダイで、ほとんどどこにでも見られる。レモンスズメダイは釣ったことはないのだが、磯では多数見られる。
美しいルリスズメダイは観賞魚として人気がある、と思われがちであるが、実際にはそうとは言えない。こういうスズメダイを飼ったことがあるひとはよくわかるかもしれないが、この仲間は非常に気が強く、ほかの魚を殺すことさえある。しかし非常に丈夫な魚である。そのためはじめて海水魚を飼育するのにすすめられることが多い。
雄と雌の区別は尾鰭を見れば容易。雄の成魚は鮮やかな青、雌は透明。雌はかつて「コバルトスズメダイ」という名前でよばれていた。しかし熱帯魚店ではいまでも「コバルトスズメダイ」の名前で呼ばれていることが多い。なお色彩についてはパラオ産のように尾鰭などが鮮やかなオレンジ色をしたものなどの変異が見られる。
この間の三浦での磯遊び。これについては「コーラルフリークスVol.20」を参照していただくとして。採集した魚の一部をご紹介。スズキ目・アジ科・コバンアジ属のコバンアジ。
写真があまりよくない。今回の磯遊びでは「おさかなカメラマン」の方も同行しており、きれいな写真はコーラルフリークス誌に載るのではないかと思われる。小さいケースの中をずっとお酔い回っていた。なおケースは先日釣具屋で購入したものだが、カメラマンの方も同じケースを使用していました。
これはまだよいほう。マルコバンとの見分け方は、背鰭や臀鰭の軟条数。コバンアジのほうがマルコバンよりも多い。尾鰭にはオレンジ色が出ており、マルコバンと間違えられやすいがこれはコバンアジでも幼少の期間にはあるようだ。成長するとこの橙色の線は黒っぽくなる。なお、コバンアジの体側には黒い点があるのが特徴なのだが、この特徴は10cmくらいにならないと出現しないらしい。
色がちょっとおかしいのだが、コバンアジの若魚。これで10cmほど。小さな斑点が二つあるのが特徴。この個体は宮崎市内の浜辺で投げ釣りをして釣れたもの。色調は若干弄ってるものの、尾鰭のほうはまだオレンジ色に近い色。
こちらは鹿児島県の伊東正英さんに送っていただいた個体。2009年に同県笠沙で漁獲された体長19.1cmの個体。成魚に近いサイズ。このころは尾鰭の線は黒くなっている。分布域はインド‐太平洋の広域(紅海からラパ島)。ハワイ諸島には分布していない。日本では太平洋岸では相模湾、日本海岸では佐渡以南から記録がある。コバンアジは基本的には南方の魚なのだが、幼魚は関東の海にもこの時期にだけ出現する。基本的には幼魚~若魚で、波打ち際からの投げ釣りで釣れることがある。そのような魚は本種のほかにもナンヨウカイワリやクロヒラアジなどがいる。またツバメコノシロの幼魚も同じ感じで出現するのだが、今回はこれらの魚は見られなかった。
ほんとうの波打ち際、水深10mほどの場所で採集できるのだが、すばしこくなかなか網に入らない。成魚もサンゴ礁の浅瀬を本種が数匹でうろうろしているのはよく見かける。ほかのアジと比べると結構スレにつよいのか、バケツに投げ込みろ過器を放りこんだような状態でも元気。飼育も簡単と思われるが大きいのでは50cmくらいになるといわれ、成魚まできちんと飼育できるか考えなければならない。今回はリリース。
なお本種は食用魚でもある。刺身、塩焼き、揚げ物などで美味しい。