魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

草刈り

2013年07月31日 22時17分56秒 | 魚介類飼育(海水)

夏休み真っ最中。雑草も伸び放題ですが水槽の中の緑も、伸び放題だったので、少しトリミング、してみました。

 

増殖してるのはたぶん「ヨレズタ」という種類の海藻。この海藻は写真の右にうつってる、ハナガタサンゴを購入した際についてきたもの。2月に購入して、4月の終わりまではその存在にはほとんど気が付かなかったのですが、ある時からものすごく増殖しました。

しばらくは放っておいたのですが、あまりにも伸び放題で、サンゴの様子も見れなくなったのでトリミングをしました。

まず何とか、小さなサンゴの姿をまた拝むことができました。調子は元気そうで、何より。

海藻はトリミングして、岩に巻きつければまた増殖していきます。水槽一面にグリーンのカーペットも作成できそうです。

海藻はランナーの部分、新芽(?)の部分をカットし、写真のような状態にしておきます。

その後はサンゴ岩などに巻きつけていきます。穴の開いた場所や狭い隙間などに差し込んでいきます。

このまま水中に入れておくだけで増殖するでしょう。2か月くらいすればまた大幅なカットが必要になるはず。

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トウジン属未同定を同定してみた

2013年07月29日 23時23分14秒 | 魚紹介

以前ご紹介したソコダラ科・トウジン属の魚とはまた違う種類ですが、今年1月に我が家にやってきてながらく未同定だった個体。この個体を中坊・甲斐(2012)をもとに同定してみました。

●トウジン属の同定において最初にチェックするべきこと

 
難しいトウジン属の同定。これで最初にチェックするべきことは、まず体表を手で触ってみることです。トウジン属の魚の鱗には小棘があるのですが、その発達の具合は、手で触るとざらざらするだけで手が引っ掛からないものから、トゲトゲして引っ掛かるものまであります。本種の場合は、鱗には6列ほどの大きな棘があり、手触りはとげとげしていました。写真のうち、上は、上から見たもの、下は横から見た様子。下の写真が肌色に見えるのは、指に付着させて撮影しているためです。
 
●発光器の様子
 
次にトウジン属魚類のおなかを見てみましょう。腹部の肛門周辺に黒っぽい発光器があります。
 
本種の発光器は長く、肛門周辺から前方にのび、腹鰭基底付近にまで達しています。このほか、肛門の周辺にのみ発光器があるものもいます。とげとげした鱗をもつグループの中で、肛門の周辺にのみ発光器をもつのは、日本産ではオニヒゲ、ソロイヒゲなどの4種類です。トウジンや、ミヤコヒゲなどは、肛門周辺から腹鰭基底中間部にまで達する、比較的長い発光器をもちます。ツマリヒゲやキュウシュウヒゲなども長い発光器をもちますが、これらの種類では、鱗の棘が弱いです。
 
 
 
 
●種を絞り込む
 
 
 
頭部の背面・腹面です。いずれの場合もチェックするのは、まずは鱗の様子。背面の鱗を撮って観察してみました。監察結果は、少し下の方にあります。腹面では二つの形質をチェックします。まず、頭部下面の鱗の有無、ですが、この個体は鱗がなく、半透明。この特徴によりトウジンやキシュウヒゲなどと区別できます。オニヒゲも鱗がないですが、先ほど述べました発光器が肛門付近にのみあることで、肛門から前方に発光器が伸びるこの個体と区別することができます。
 
次に吻の形状。吻端はややとがります。しかしこの形状は、沖合底曳網漁業などで漁獲されたソコダラ科魚類では、損傷することもある形質です。今回の個体はうまく吻が残っていました。
 
さらに髭の様子。ソコダラ科の魚には、ほかの多くのタラ目魚類同様、ほとんどの種の下顎にひげがあります。本種の髭長は1.2cmでした。
 
頭部背面写真で剥げていたところにあった鱗です。この部分の鱗にも棘があり、この鱗は後方と側方に放射状に配列します。
 
以上の形質の組み合わせでこの不明種は、テングヒゲか、ネズミヒゲのどちらかということになりましたが、この2種は、単に棘の有無であるとかで同定できるものではなく、計算が必要になります。
 
まずひげの長さ、テングヒゲではひげの長さが眼径の4分の1~3分の1、ネズミヒゲでは3分の1以上となります。髭の長さは12mm、眼径は21mmでした。3分の1以上の長さ、ということで、ネズミヒゲである可能性が高くなりました。また吻の口前長を計測しても、この個体はネズミヒゲであるということがいえると思われます。トウジンの仲間に限らず、ソコダラの仲間の同定は難しいのですが、きちんと同定できれば、うれしいし、楽しいものです。
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トウガレイ

2013年07月27日 20時58分37秒 | 魚紹介

北海道産のカレイ科、トウガレイです。

カレイ科の魚は日本には33種ほどおり、そのうち半数ほどの種を食べましたが、このトウガレイは初めて食べる種類でした。販売されていたのも初。日本におけるトウガレイの分布域は北海道の沿岸に限られているのも、静岡ではなかなか食べる機会がない理由のひとつでしょうか。

はじめてこの個体を見たとき、最初はヌマガレイではないかと思いました。ヌマガレイは沿岸から汽水域に生息するカレイで、背鰭・臀鰭・尾鰭に黒い縞模様があるのが特徴です。

しかしヌマガレイはほかの多くのカレイ科のものと違い、日本産の個体の多くは、眼が体の左側にあります。一方、ほかの日本産カレイのうち多くは、通常眼が体の右側にあります。

ヌマガレイとトウガレイを区別するにはもう一つ。鱗の様子です。

トウガレイの鱗は普通の(?)鱗がびっしり。写真は有眼側側線付近の鱗です。

対しヌマガレイのほうは、これも側線付近のようすなのですが、まばらに突起物がある以外は鱗がほとんどないように感じました。手触りはサメガレイよりもなめらかな感じ。

カレイといえば、から揚げ。今回はちょっと悪い予感。冷蔵庫から出してすぐににおいをかぐと、ちょっとにおいがありました。そして揚げて食したのですが、やはりカレイ特有のにおいがあったので、レモン汁をかけて食べると臭みもなくそこそこいけました。

カレイの仲間のうち「ツノガレイ属」の魚はこれで12種のうち4種目を食べたことになります。私個人としては、大型種で体長60cmに達するといわれる「ツノガレイ」を食べてみたいものです。

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ショウサイフグ

2013年07月24日 21時34分35秒 | 魚紹介

ショウサイフグは宇和島では見なかったのですが、昨年、下関で釣れ、今回静岡でもお目にかかることができました。

ショウサイフグは見分けが難しいフグの仲間ですが、体側の白色斑が細かく、大きな黒色斑がないこと、眼の下に細かい斑点があること、そして体表の小棘がないことなどで区別できます。

ショウサイフグもほかのフグ同様に内臓に毒があり、本種の場合は筋肉にも弱いですが毒があります。ショウサイフグは東京湾からは専門の釣り船もでるほど人気の釣り対象魚ですが、処理は基本的に釣り宿が行うようです。間違っても素人がさばかないようにしたいものです。

こちらはショウサイフグによく似た「ナシフグ」という種類です。ナシフグは瀬戸内海や日本海西部、東シナ海、有明海などに多く生息するフグで、静岡ではなかなかお目にかかれない種類。このフグの場合毒性が地域によって変異があるため、一部の地域以外で獲れたものは食用としての流通が、できないことになっています。もちろん素人がさばくものではないです。ナシフグの体側の暗色斑は明瞭で、その縁辺が白く縁どられています。

 

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シキシマハナダイ

2013年07月20日 22時38分37秒 | 魚紹介

スズキ目シキシマハナダイ科のシキシマハナダイです。見た目の通りとても華やかできれいな魚です。

シキシマハナダイの仲間は、日本には3種類が分布していますが、釣り人やアクアリストにとっては、このシキシマハナダイが最もおなじみの種類であるといえそうです。ほかの2種類はテンジクハナダイ属の種類で、オオメハナダイは日本近海では小笠原や九州-パラオ海嶺に分布しており、見る機会はほとんどなさそうです。テンジクハナダイは静岡県から大隅海峡のやや深い岩礁域にすむもので、運が良ければ見られるかもしれません。

そのシキシマハナダイを食べてみましょう。今回我が家にきたシキシマハナダイは1個体だけ、全長30cmを超える大き目の個体ですが、体長は20cmを超える程度、マックスサイズに近いと思われる個体。和歌山県産。

薄いからだではありますが、予想よりも肉量が多いです。脂がやや多めでしたが、味自体はこの間のカワリハナダイのほうがよかったです。

シキシマハナダイが魚屋さんの店頭に並ぶことはほとんどないのですが、以西底曳網が盛んだったころは、本種もかなりよく利用されていたそうです。しかし今では釣りものがわずかに上がる程度。このような深場のハナダイを味わえるのはほぼ釣り人の特権でしょうか。

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