魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

ショウサイフグとクサフグ

2015年07月11日 06時22分21秒 | 魚介類採集(海水)

今日は鹿島へ釣りに。魚は4種つれましたが、撮影した魚は2種。

ショウサイフグが釣れました。ショウサイフグは2年まえに釣って以来、久しぶりーな釣果です。

ショウサイフグは茨城県近海では人気のある釣り魚えす。もちろん岸壁からの小物釣りではなく、船で狙うのです。強い毒のある内蔵も船宿でとってもらえたりするのでありがたいです。ちなみにこのショウサイフグは内臓だけでなく筋肉にも毒があることがありますが、大人なら問題ないといいます(専門の人が捌いた場合に限る)。

フグもこうしてみるとかわいいものです。臀鰭の色彩は黄色で、体側の黒色斑に縁取りがないなどの特徴でほかのフグと見分けられます。東日本ではこのほかにマフグもいるようですが、残念ながらマフグにはまだ出会えていません。

さて、この場所ではもう1種フグが釣れました。

こちらはクサフグです。一見してショウサイフグと区別はしにくいのですが、まばらな白色斑や、体に細かい棘がある(ショウサイフグにはない)ことで区別できます。クサフグは全長10cmほどの小型種ですが、かなり毒性はつよく、筋肉にも弱毒があります。

このクサフグは海域だけでなく汽水域などでもよく採集できる魚です。私たち、磯や岸壁、河川などで遊ぶ人にはもっともふつうに見られるフグかもしれません。しかしなぜかこのクサフグも私にとっては久し振りの出会いになったもの。たしか4年ぶりだったと思います。フグも突き詰めればおもしろいものです。釣れても岸壁に放置するのではなく、ちゃんと逃がしてあげましょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オニカサゴ

2015年07月04日 22時21分06秒 | 魚紹介

オニカサゴScorpaenopsis cirrosa (Thunberg, 1880)はスズキ目・フサカサゴ科の魚です。体は灰色から茶色っぽい色で、黒い斑点があるのが特徴です。

オニカサゴ属の魚で注意しなければならないのは鰭の棘。これには毒があるとも言われており、刺されないように注意しなければなりません。オニカサゴは磯や防波堤にもみられる魚ですが、刺されないように注意しなければならないのはハオコゼやゴンズイなどと同様です。

日本にはオニカサゴの仲間(オニカサゴ属)は13種が知られています。そのうちオニカサゴと、サツマカサゴの2種が本州の太平洋側などでもよくみられ、四国の太平洋岸まで行くと、イヌカサゴ、ニライカサゴ、そしてヒュウガカサゴなども見られるようになります。しかしこれらの種類はなかなかよく似ており、同定が難しいグループでもあります。


ヒュウガカサゴScorpaenopsis venosa (Cuvier, 1829)です。ヒュウガカサゴは高知県須崎、柏島や宮崎県目井津などから採集されており、この個体は柏島にほど近い海域(宿毛近海)で漁獲されました。日本からは2002年に初めて報告された種類ということですが、宮崎ではオニカサゴと同じくらい漁獲されているということです。オニカサゴとは後頭部が深い点などが異なっているようです。


ニライカサゴScorpaenopsis diabolus (Cuvier, 1829)です。

ニライカサゴは伊豆諸島以南に海域に分布する種類です。ヒュウガカサゴも、この種も、私はブログでご紹介したことがあったかと思ったのですがまだだったようです。背鰭基部の盛り上がりや、胸鰭内側の模様でほかのオニカサゴ属と見分けることができます。この標本はフィリピン産ですが、紹介を忘れていたようです。ちなみにこれは食べていません。

ちなみに船釣りなどで「オニカサゴ釣り」というのもありますが、これはこの仲間を対象としているものではなく、イズカサゴやフサカサゴといった魚を対象とした釣りです。船釣りではこれらを総称して「オニカサゴ」と呼ぶのだそうです。いずれにせよ、オニカサゴ、ヒュウガカサゴ、イズカサゴ、フサカサゴはみな美味しいもので、唐揚げなどは最高です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする