魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中です。ご容赦願います。 ぶろぐの写真はオリジナルです。無断転載はお断りします。

ハナフエフキ

2022年08月16日 16時17分35秒 | 魚紹介

この間イソフエフキと一緒に購入したもう1匹。同じくフエフキダイ科・フエフキダイ属のハナフエフキである。

ハナフエフキはその名の通り、フエフキダイ科の魚でももっとも華やかな魚の一つであろう。鰓蓋付近の赤色が目立つ。また尾鰭も赤色で美しい。英語名はOrnate emperorといい、Ornateの意味は「華やかな」とか「飾り立てた」とかいう意味である。ほか、Yellow-striped emperorとも呼ばれることがあり、それは体側の黄色縦帯にちなんでいる。ただ、やっぱりOrnateのほうが格好いい。そしてEmperorは「皇帝」「天皇」という意味になるのだが、転じてフエフキダイ科の魚のこともいう。たしかに水族館などで見ると威厳がある。またPigface breamともいうが、「豚鼻のタイ」という意味であり、こちらは顔つきから。だが、やはりEmperorのほうが格好いいだろう。なお、フエフキダイ科にはフエフキダイ属のみからなるフエフキダイ亜科のほか、ノコギリダイ属やメイチダイ属など4属を含むヨコシマクロダイ亜科があるが、ヨコシマクロダイ亜科の魚については多くがLarge-eye breamと呼ばれている。こちらは「眼の大きいタイ」という意味である。

今回の個体は体長270mm、全長345mmというサイズの個体である。これでもハナフエフキとしては大きめの個体である。比Fishbaseでは45cmくらいになるというが、これほど大きくなるのは少ないと思う。

ハナフエフキはイソフエフキなどと近い関係にあるという。そのため、胸鰭の基部内側にはびっしりと鱗が見られる。これによりシモフリフエフキなどと見分けることができる。

ハナフエフキの頭部。前鰓蓋と主鰓蓋の間、そして主鰓蓋の後縁に赤い帯がある。これが本種の最大の特徴といえるだろう。なお、体側の縦線についても本種の特徴といえるのだが、この特徴については、この個体では明瞭に出ていない。

ハナフエフキも食するのは初めてではない。2018年に同じく鹿児島のものを購入し食している。そのときは鹿児島産のものを京都のシーフーズ大谷さんを通じて購入したものである。そのときは刺身・煮つけで美味であったが、今回も刺身にして食べた。脂がよくのり非常に美味であった。

そのときの個体。体長258mm、全長325mmであるから今回の個体とあまりかわらない。しかし頭部の形状はわずかに丸みを帯びているように見える。並べてみるとその差はわずかではあるのだが、それでも雰囲気がガラっと変わるので面白い。なお、このときのハナフエフキの記事についてはまだ復旧できていないが、復旧準備中である。お楽しみに。今回は鹿児島県の田中水産 田中積さんより。いつもありがとうございます。

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