お仕事が忙しく、昨日はぶろぐを更新できずに申し訳ありません。6月もかなり忙しそうです。
ということで(どういうことだ?)、今日はモノノケトンガリサカタザメと一緒に我が家にやって来た魚。メジロザメ目・ドチザメ科・エイラクブカ属のエイラクブカという魚である。
エイラクブカを紹介するのは今回が初めて・・・というわけではない。2011年の年末に愛媛県の八幡浜漁港を訪問した際にエイラクブカが市場に上がっているのをみており、その様子はこの「魚のぶろぐ」の中でもアップしている。これだけではない。昨年も11月終わりに長崎県からやって来たエイラクブカをアップしている。2011年の年末のものは市場に水揚げされたのを見ただけで購入していなかったため、2024年の個体はは我が家に初めてやって来たエイラクブカとなった。しかしこのときは残念ながら首の後ろが切れてしまっていた。サメの血は独特なにおいをしており、それを放出させるという意味合いがあるのだろう。
エイラクブカの鰭
エイラクブカの背鰭は三角形で、2基ある背鰭の後縁はいずれも白く縁どられている。ただしこの縁が白いというのは必ずしも本種の特徴というわけでなく、注意が必要である。とくにシロザメとは背鰭の色彩よりも、以前このぶろぐでも紹介したように、歯の形状で同定するのがベストであろう。今回は歯の写真は撮影していないため、歯で同定する方法は前回の記事をご参照いただきたい。
なお、日本産のエイラクブカ属は2種からなり、もう1種のイレズミエイラクブカは本種に似るが、イレズミエイラクブカの第一背鰭起部は胸鰭内角直上かわずかに前にあるのに対し、エイラクブカでは第一背鰭起部は胸鰭内角よりも明らかに後ろである。また鼻孔後縁の皮弁はイレズミエイラクブカでは発達するが、エイラクブカでは発達しないという違いもあるものの、鼻孔の明瞭な写真がないとわからないだろう。なおイレズミエイラクブカは八重山諸島と台湾に生息し、エイラクブカは千葉県銚子以南の太平洋岸、山陰地方、隠岐諸島、九州西岸、五島列島、沖縄諸島に生息し、海外では台湾や朝鮮半島、中国沿岸に見られるという。
エイラクブカのムニエル
今回はエイラクブカが2個体もやって来た。その大きさは、いずれも70cmをこえている大型個体である。サメといえば筆者はまずムニエルやバター焼きで食することが多い。あまり芸がないといわれそうだが、届きませんねそのリプライ。味はChu 美味しくてごめん。
唐揚げとフライドポテト
唐揚げ粉でつくった唐揚げも美味しい。しかし見栄えはよくない。同じようにポテト(フレンチフライ)も揚げたので、まるでファストフード店のおかずのようになってしまった。でも、これらも美味しかった。
なお今回のエイラクブカも、モノノケトンガリサカタザメやカゴカマスと同様に長崎県マルホウ水産「魚喰民族」石田拓治さんから。いつもありがとうございます。