以前このブログでも紹介しましたナイジェリア産のカワアナゴ科アフリカンドルミテーターゴビーです。この子も来てからもうすぐ1年です。アフリカには他にも変わったハゼがたくさんいますがカメルーンなどからボウズハゼの類が来る以外には余り流通はないようです。
以前採集しましたハゼ科のアカオビシマハゼTridentiger trigonocephalus (Gill)です。今年の7月に三重県の防波堤で海藻についていたものを採集しました。
アカオビシマハゼは北海道から九州までに分布し、海外では朝鮮半島、台湾、中国といった日本に近隣の地域にも分布、さらに移入のようですが米国カリフォルニア州、さらにオーストラリアのシドニーやビクトリアにも分布しています。
生息場所は海域で、汽水域にも少し入ります。近縁のシモフリシマハゼはむしろ汽水域に多く見られるようです。アカオビシマハゼは岩礁や内湾によく見られ、潮だまりでも見かける機会が多い魚といえます。
小さいころの写真。今では一回り大きくなっています。
このアカオビシマハゼはチチブ属の魚です。チチブ属の魚は汽水域から海域に多く見られ、採集者にはおなじみのハゼといえるでしょう。ただしこの仲間の飼育には注意しないといけないことがあります。それが性格が強い、ということで、他の魚を追いかけまわしたり、小魚を捕食したりします。
こちらは先日に導入したソフトコーラル、石垣産スターポリプという名で販売されていました。花のようなポリプが特徴で、中心部は青色蛍光灯をつけると鮮やかな緑になります。
おなじみハタタテハゼNemateleotris magnifica Fowlerです。昨年の10月27日に購入してから1年経ちました。いまはサンゴ水槽の中で暮らしています。最初はクマノミ水槽でカクレクマノミと飼っていましたが、9月以降は下の60cm水槽の中にいます。
タンクメイトの魚、同属のアケボノハゼNemateleotris decora Randall and Allen。ハタタテハゼとアケボノハゼは喧嘩するともよく言われますが我が家の水槽ではおおむね問題なさそう。強いといわれるアケボノハゼがハタタテハゼよりも若干小さく、力関係が保たれているのかもしれません。ただハタタテハゼの尾鰭が若干切れているのは気になるところです。
餌は配合飼料のほか、サンゴに与えるプランクトンなどを食べています。最近クマノミ水槽にいた、イザヨイベンケイハゼをサンゴ水槽に移しました。
上はサツキハゼParioglossus dotui Tomiyama。今年の7月、三重のほうに行きました際に採集した魚です。サツキハゼも、この2種のハゼと同じく、クロユリハゼ科の魚です。あとは、同じ時に和歌山で採集しましたワニグチボラと、昨年の喜界オフで採集しました、ヤエヤマギンポが入っています。水槽では一番の「古株」です。他、各種ヤドカリ、アマオブネの仲間の貝、コシオリエビなど。
クマノミ水槽は8月に採集した魚を数匹入れたくらいであとは何も変化なし。イソギンポは、眼が赤く、ウサギみたいでかわいいです。
イソギンポParablennius yatabei (Jordan and Snyder)も8月に和歌山で採集してきた魚です。他にコガシラベラやイソハゼ類、アカオビシマハゼ、イレズミハゼも入っています。ただしアカオビシマハゼは大きくなると獰猛になりますので、肉食魚水槽に移動させるべきかもしれません。
カエルアンコウ科の魚は日本からは15種が知られています。一番難儀するのは吻上の棘が細いもので、ソウシカエルアンコウや、オオモンカエルアンコウなどがこの仲間です。この個体も、同定に難儀するかと思いきや、背鰭第2棘後方の鰭膜がなく、吻上棘が長くなく、背鰭基底部に暗色斑の目立つのがあるなどの理由で同定できました。
ベニカエルアンコウAntennarius nummifer (Cuvier)です。
眼の上に吻上棘とよばれるものがあります。この先には皮弁があり、これを疑似餌、いわゆる「ルアー」として獲物をとらえるのがこの魚の食事スタイルです。
しかしこの魚の疑似餌にやってきたのはキタマクラ・・・大きな口で捕食したのはいいのですが、最後は毒でやられたのか、それとも大きすぎて呼吸できなくなったのか、お亡くなりに・・・そういうわけで漁港に浮かんでいたのですが、私が長い手網を振り回してなんとか採集することができました。カエルアンコウ科の魚はこのブログでも何回か紹介していますが、このベニカエルアンコウの採集は初めてでした。嬉しい初採集の種類となりました。採集した場所では体長30cmを超える、オオモンカエルアンコウという巨大なものもいるようです。いつかは、見てみたいものですね。
ベニカエルアンコウというのは、赤みをおびた体色に由来しているようで、インターネットや図鑑に掲載されているものも、この赤い体色のものが多いです。しかし、魚類検索では色についての言及はなく、色だけでの同定はできません。
相模湾の個体をもとに報告されたニホンイザリウオは、本種の異名とされています。本種の分布は非常に広く、南日本からニュージーランド、ペルシャ湾・紅海~ハワイ諸島、そして中部大西洋のアゾレス・マデイラ・カナリー諸島・セントヘレナに分布します。遊泳する能力も乏しそうな魚が、このような広域に分布しているのは驚きです。
久しぶりの登場となります、キリンミノDendrochirus zebra (Cuvier)です。前回、この魚の画像入り記事を組んだのが2006年ですから、なんと、5年ぶりの登場です。
この水槽はサテライトという、外部におく隔離ケースです。外掛け式のようなコンセプトで、循環も楽に行えますが、エアリフト方式ですので、なかなか多くの水量を動かせないという欠点があります。
この水槽には先週までハオコゼを入れて飼っていたのですが・・・残念ながら・・・
キリンミノは、岩の隙間で見つかることが多いです。この子もそうでした。ですから、同じような感じで岩を組み、隙間を作ってあげています。
餌は小さなテナガエビ科の海産種を与えています。これからの時期は確保が難しそうです。汽水域のハゼでも食うでしょうが、栄養バランス的にはどうでしょう??
さてもう1種の肉食魚。投げ込み濾過器のしたから、ご飯をおねだり。
「ごはんまだー??」
クモウツボEchidna nebulosa (Ahl)さん。女の子です。この子の最近のご飯はタコ。時々市場で、利用されない魚の山から餌になりそうな魚介類を引っ張ってきます。また魚のあらもよい御馳走になります。
食べるスピードが遅く、いつもホソスジナミダテンジクダイやミツボシキュウセンと競り負けます。