魚のぶろぐ

2006/5/28~。現在復旧作業中で見苦しいところもありますが、ご容赦願います。

シモフリハタ

2017年05月31日 09時24分16秒 | 魚紹介

先日キタノホッケと同じ日に我が家にやってきた魚。スズキ目・ハタ科・マハタ属のシモフリハタです。

胸鰭基部と胸部

 

特徴は鱗1枚1枚に白い斑点があること、胸鰭基部に赤い斑紋があること、胸部に赤っぽい色の線があること、体側の背部に薄い線があることなどです。これらの特徴により、日本産のほかのハタの仲間と区別できます(ただし胸部の赤い線はこの個体では不明瞭)。赤みを帯びた体色からユカタハタの仲間に近いように見えますが、背鰭棘数は普通11で、9棘のユカタハタの仲間と容易に見分けることができます。

日本では伊豆諸島、静岡県浜名湖以南の太平洋岸、長崎県、琉球列島、小笠原諸島にいます。今回の個体は伊豆諸島産。海外では西太平洋からインド洋に分布し、とくにインド洋では南アフリカの温帯域にまで分布しています。ただし、紅海など分布しない場所もあります。

マハタ属の魚は世界中の暖かい海に生息し、90種ほどが知られています。ハタ科魚類最大級ともいえるタマカイや、それに近縁な大西洋産種ゴライアスグルーパーなど2.5mを超える巨大な種もいるのですがシモフリハタはマハタ属の中では小型種で成魚でも全長30cmを超えるくらい。浅いサンゴ礁域に住むのにでかい体は邪魔になるのでしょう。

ハタの仲間は何にしても食することができる便利な魚です。刺身、鍋物、焼き物、洋風、和風、中華と何でも来い。しかしもうこの季節には鍋は食べたくありません。ということで刺身に。

皮にもうまみがあるとのこと、皮も捨てずに食すことに。皮目をあぶって、急速に冷やして切り分けます。皮が硬めですが皮にも身にも味があり美味しい。

シモフリハタの煮つけ。今回の個体はお友達に送っていただいたもの。ありがとうございます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

キタノホッケ

2017年05月29日 14時19分40秒 | 魚紹介

日曜日、我が家に2か所から2種の魚が届きました。いずれも初めて見る魚です。

今日ご紹介するのはスズキ目アイナメ科・ホッケ属のキタノホッケという魚です。

キタノホッケの冷凍切り身

キタノホッケとはあまり聞きなれない名前です。別名の「しまほっけ」のほうがよく通じるかもしれません。こんな感じのものを見ることが多いでしょう。冷凍乾物、あるいは開いて切って加工用。それらの商品には主にロシアやアメリカの西岸のものが使用されています。しかし今回のキタノホッケは北海道厚岸の産。私はこのキタノホッケは日本では珍しいものと思っていましたが、Facebookのフォロワーさんによれば北海道では普通種とのこと。魚類検索第三版によれば分布域は北海道全沿岸、東北地方太平洋岸となっている。「東北フィールド魚類図鑑」にも東北地方で採集された個体が掲載されている。

ホッケ属 キタノホッケの尾鰭

 

アイナメ属 ウサギアイナメの尾鰭

 

本種とホッケとの大きな違いは体に太い横帯があり、これが腹側まで太いこと。ホッケでは横帯は不明瞭か、あるいはない。ある場合でも腹側では太くないことにより区別できます。日本には7種のアイナメ属魚類がいますが、属はホッケ属、アイナメ属の2属だけです。北海道室蘭から知られていたヤセアイナメはホッケのシノニムであり、ヤセアイナメ属もホッケ属のシノニム。アイナメ属の尾鰭は丸みを帯びているか、少し湾入するだけですが、ホッケ属の尾鰭は強く2叉することが異なります。なおホッケ属は世界でもこのキタノホッケと、ホッケの2種のみが知られています。

ホッケはアイナメ科の魚ですから、アイナメ同様に煮つけにしたら美味しいはず。今回は子持ちの個体でしたので卵も煮つけに。

煮つけ最高でした!癖もなくて美味でした。ただ煮つけだと無難なものになってしまいます。個性があまり生きてこないかもしれません。でも美味しかった。なお最初に紹介した冷凍の切り身は塩焼きで食べました。

今回の個体は「築地魚河岸 丸集」の出川公平さんに送っていただきました。ありがとうございました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クサガメ

2017年05月27日 15時52分40秒 | 両生・爬虫類

この間の採集では久しぶりにカメに会うことができました。クサガメです。

本州の河川に生息する一般的なカメはクサガメ、ニホンイシガメ、ミシシッピアカミミガメなどですが、クサガメは名前のとおり草のような強いにおいがあり本種とわかります。ミシシッピアカミミガメはクサガメと比べてかなり派手なものです。

クサガメはもともと日本にいたとされてましたが、実際には江戸時代に大陸から入ったとされているようです。採集した場所は田んぼの中を流れているような小川で、このカメはよく見ることができるようです。クサガメは以前も飼育していたことがあり、持って帰って飼おうかと思いましたが、大きな水槽がなく断念です。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

イバラヒゲを食べる

2017年05月26日 01時39分09秒 | 魚紹介

先週のことになりますが、またも面白い深海性魚類を入手して美味しく食べました。タラ目・ソコダラ科・ホカケダラ属のイバラヒゲです。

イバラヒゲは分布が広く、北太平洋の緯度が高い地域に多い魚です。日本では土佐湾以北の太平洋岸と北海道オホーツク海の深海に生息しています。大体水深1000mほどの場所に多い魚です。今回は写真のような立派な個体が2匹も届きました。

日本産のホカケダラ属魚類は16種ほどいますが、本種は口がやや大きいこと、第2背鰭起部は臀鰭よりも前にあること、上顎歯は外側のものが大きく内側のものは歯帯状になること、腹鰭は8または9軟条であるなどの点で日本産のホカケダラ属の多くの種と区別することができます。しかしそのためには少なくとも頭部を側面から撮った写真、口腔内の写真、腹鰭の写真がないと同定は困難です。もっとも、ソコダラの仲間はほとんどの種が写真から同定することは困難なのですが・・・。上の写真は口腔内の写真です。歯が意外と強く、取り扱いには注意が必要かもしれません。

ソコダラの仲間の鱗は触ると引っかかるような感じがしますが、これは鱗ひとつひとつに大きく鋭い棘の列があるためです。ソコダラ科の一部の種はこれが同定形質となることがあります。ホカケダラ属の魚は大型になる種が多く、ムネダラは1.4m、ダイコクヒゲも1mを超える大きさになります。ただムネダラはAlbatrossiaという別属にされることもあります。たしかに、耳石の形状などはムネダラはほかのホカケダラ属のものとは違う特徴もあるのですが・・・。

●イバラヒゲを食べる

ソコダラの仲間はいろいろ食してきたのですがイバラヒゲは初めて食べます。ソコダラの仲間は刺身が美味しいのですが、その体形から、あまり大きくない個体は刺身では食べにくいのです。冬は鍋物で美味ですがこんな暑いときに鍋なんて食いたくないよー。昨日は涼しかったけれどこの間ドジョウ採集に行ったときは気温が30℃近くになっていました。

左の小鉢は鰾をゆでたものなのですが溶けていて味もありませんでした。

お刺身。きれいな白身です。脂が多いとおもったのですが脂は意外と少ない感じでした。

胃も食用にします。あらかじめ反転させてよく洗浄します。上が反転させる前の胃、下が反転させて洗った後の胃。

今回のイバラヒゲは雄でした。ということで白子もゆでて胃袋と一緒に。ぽん酢で食べます。

肝臓。ソコダラ類の肝臓は種類により味が若干違うのが面白いです。今回の個体は見た目こそほかのソコダラと似た感じですがかにみそのような味がしていました。作り方は簡単で、肝臓をゆでてっ潰すだけです。

ムニエルはタラの仲間とはよく合います。やわらかくて非常に美味しいものです。今回の魚は神奈川県「さかな人」長谷川大樹さんに送っていただきました。ありがとうございました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

プレコの仲間

2017年05月11日 21時18分07秒 | 魚介類飼育(淡水)

ロリカリア科のサッカープレコ。沖縄で帰化しているマダラロリカリアと同属のようだが学名は不明。しかし1年でだいぶ大きくなった。去年の8月に水槽のコケ取り用としていれた。コケはよく食べてくれるのだが、プレコ用のタブレットフードはなかなか食べてくれない。

2018年更新

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする