
最近、気になっていたMAZDAのCX-8 を試乗させていただきました。
試乗といっても、その辺の一般道を2,30分走ったところで、素人には何のことかさっぱり分かりません。
昨年9月のオデッセイ・ハイブリッドの試乗と同様に千葉のガレージ往復約250Km程の試乗をお願いしました。
マツダ Cx-8 購入編 の記事はこちらから。
2017年9月オデッセイ・ハイブリッド試乗の記事はこちらから。
土日は多くのお客さんが試乗されるので、平日なら時間枠を取って頂けるとのことでしたが…「クルマの試乗にわざわざ休暇を取るのも面倒だしなぁ~」と躊躇していました。
*ホントに自身のやりたいことであれば躊躇はありませんが、クルマの試乗とかはそれほど興味がなかった…ということでもあります。
あるアイディアを思いつきました!
ディーラーさんの閉店時にクルマを受け取り翌日開店前に返却するのではどうだろうか?…と。
セールスさんにそう提案すると快諾して頂けました。
3月24日(土曜日)午後7時頃に店舗を訪ねクルマを受け取ります。
昨年9月にCX-5を試乗させていただいていますので特に運転に迷うことはありませんでした(この時点では…)
*前日金曜日、朝から夕方まで会社で CX-8 の取り説を読んでいました。
ネットに掲載されているPDFの取り説はなんと【736ページ】にもなります!
ディーラーさんを出発し首都高速入り口に向かう途中で「ETCカード」をセットしていないことを思い出し路肩にクルマを停めます。
CX-8 のETC機器はドライバーズ・シート側のサンバイザー裏に設置されています。*取り説読んでいますからね!
しかし、このクルマにはそこにETC機器はありませんでした。
「そんなバカな!」と店舗に電話しますが、営業時間を過ぎているので応答はありません。
仕方なく一般のゲートに入って「ETCカード」で支払いをします。
なんとも納得がいきません。
翌日、クルマの返却時、ETC機器のことを真っ先に尋ねました。
どうやらマツダのディーラーさんでは試乗車には基本的にETCはセットしないようです。
たしかホンダでオデッセイをお借りした際には、ETCは当然のように設置されていました。
マツダの多くの購入予定客は私のように長距離の試乗を要求することがないのでしょうか…
400万円を超えるような買い物をする際に、その辺の一般道をちょこっと走って満足できるのか…不思議であります。
思ったより流れのよい夜の湾岸線を走ります。
東関道は成田から2車線となり道路の照明も少なくなります。
そこで感動したのが、LEDヘッドライトの「オートライト機能」です。*アダプティブ・LED・ヘッドライトという名称らしいです。
前走車がいる場合は、ハイビーム照射エリアのそこだけを減光する配光になります。
夜は安全運転の見地から極力運転しないように心掛けていますが、すごく羨ましいシステムであります。
*今回の写真撮影は全て iPhone 7 にて行っております。

文字だけでは表現しきれないので、CX-8 の取り説図を載せさせていただきます。

順調なドライブで無事千葉のガレージに到着。
本日はガレージに1泊し明朝東京に引き返します。
深夜のドライブは危険が一杯ですからね。

ちょっと見難いですが…トリップ・メーターは、123.7Kmとなっています。
平均燃費は、13.6Km/ℓとなっています。
首都高の軽い渋滞を走っていた時には15.2Km/ℓほどを表示していました。(*車速60Km/h以下だったと思います。)
湾岸線の流れに任せた走りで14Km/ℓ 東関道をそれなりの速度で走っていると13Km/ℓ以下…
走行速度が上がるに従って燃費は低下していきました。
やはり、高速道路を法定速度以下で走行した際に良好な燃費になるようにチューニングされているようです。
メーターの照明はシンプルで好感が持てるものであります。
自発光式メーター(マツダは ブラックアウトメーター と呼称しているようです)は、わりとルーズな発光に見え、あまり高価なデバイスは使っていないのかな…と勝手に想像します。

お借りしたクルマは 2WD L Package と呼ばれる内装レザーのモデルです。
非常に質感の高いインテリアは価格とのバランスでお得感を感じます。
ステアリング・デザインは素敵なのですが…P社の911に良く似ているように見えるのですが、大丈夫なのか心配になります。

ドライバーズ・シートからの眺めです。
前方視界は申し分ありません。
側方視界はまあまあ…後方視界はNGです。
オデ君の「まる見え」状態と比べると後方視界の閉塞感はうんざりします。
「カメラがあるから良いでしょう」という問題ではないと思うのですが…
側突の基準を満たすためでしょう、見難いです。
車体剛性のために視界を犠牲にしているようなデザインはCX-8に限らず最近のクルマのトレンドのようですが、本当にそれで良いのか疑問に感じています。
安全運行のキモは全方位クリアーな視界と信じているオジサンであります。
必要にして充分のメーター・インフォメーションです。
華美でもなくチープでもなく実に好感の持てるデザインです。
ただ、マルチ・インフォーメーション・ディスプレーと呼ばれる右端のメーター、太陽が低い朝とか夕方に光ってしまって判読できないことがありました。
ステアリング・スポーク部分には多くのスイッチが装備されています。
オジサンにはあまり必要でもないスイッチが多くほとんど使わないと思います。

エアコンのスイッチ・パネルと存在感満点のセンター・コンソール。
すごく立派な装備ではありますが、私にはこのセンター・コンソールは邪魔な存在ですね。
最近のクルマは総じてこのようなレイアウトを採っています。
おそらく左右の席で個別の空調・温度管理をするためにこうなっているのでしょう。
しかし…ドライバー側のドアーが開けられないような時、パッセンジャー側に移りたいときはこのコンソールは邪魔でしかありません。
北海道の廃線巡りをしていると、このようなシチュエーションに度々遭遇します。
その点、オデ君はセンター・コンソールなどありませんから、すごく便利です。

テールゲートを開いてキャビンを見ます。
ゲートの開口部が高いです。
ミニバンのオデ君と比較してのことですが…
クルマの種類が違うのだからフェアーではないですが、重い荷物の積み下ろしは苦労しそうです。

3列目シートを格納した状態です。
大きなクルマですから、荷室容量は充分でしょう。
オデ君も3列シート仕様ですが…18年間付き合ってきて3列目シートを使用したのは「たった2回だけ」です。
2列目シートも普段は思い切り前進させ「手回り品置き場」として重宝しています。
SUV のCX-8 の「売り」の一つの3列シートでありますが…
ミニバンなどを含め、多くの3列シート仕様車のその「生存空間」に注力しているメーカーは少ないようです。
ボルボはダミーを使って、マツダはシュミレーションで、時速60Kmで追突された時の生存空間を確保する設計となっているようです。
このようなところに研究・開発費を投入しているのに、ことさら「俺が、俺が…」と声高にアピールしない実直な姿勢にも好感が持てます。
「そんなの当たり前でしょ!」とでもいうようで、乗員の安全確保のために「3点式シートベルト」を公開特許とし全ての自動車車メーカーが使えるようにしたメルセデスの姿勢に通じる志の高さを感じます。

ラゲッジ・コンパートメントのその下には…なんと!「隠し部屋」があります。
これも羨ましい装備?の一つであります。
お借りした車両は BOSE 10 Speaker オプション装着車で左手のこんもりした物体は ウーファーだそうです。
通常はもっと広いスペースが提供されます。
さらに右手に見える蓋のようなものの中には、「タイヤパンク応急修理キット」が格納されています。
CX-8 には「スペアータイヤ」は搭載されていないということですね。
26万キロ走破したオデ君も18年間 一度もパンクしたことはありません。
日本の道路事情を考えると、修理キットだけで充分なのでしょう。
*うちのロードス君も「軽量化」のために一時、スペアータイヤを降ろして修理キットを積んでいた時がありました。

さらにその両側にも写真のようなスペースが提供されます。
客室などに置きにくい汚れ物などを置いておくのに重宝しそうです。
ここにもしっかりとした造作の「蓋」がつき、ラゲッジ・コンパートメントがフル・フラットとなる設計です。
12Vの電源が供給されるソケットも装備されています。
キャンピングなど野外作業時に電力を供給するためでしょうか。
具体的な用途は思い浮かびませんが、あれば便利でしょう。
PHEV みたいに、災害停電時にクルマから100V電源を家屋に供給できるシステムは羨ましいです。

PDF取り説に掲載されているラゲッジ・ルームの解説図であります。
ジャッキやレンチは図のように収納されています。

ドライバーシート側の開口部です。
車高1730mmもある CX-8 ですが、なぜか乗車する際に家内も私も頭をぶつけてしまいました。
ミニバンのオデ君ではありえないことです。
意外と乗り込み難かったです。
シートはパワー・シートで調整は快適です。
マツダが提唱するドライビング・ポジションの調整の仕方も取り説に書かれています。
正しい乗車姿勢も安全運転の一つの重要ポイントでありますからね。
アップライトに着座するのが好みのオジサンですが、ピッタリのポジションを得ることが出来ました。
シート・ポジションのメモリーは2つ登録することが出来ます。

運転席右前方下方に設置されている「クラスター・スイッチ」
左上方から…
i-Stop off とは アイドリング・ストップのコントロールスイッチです。
通常、アイドリング・ストップ機構はデフォルトで「ON」となっています。
このスイッチでアイドリング・ストップ機能を一時的に「Off」と出来ますが、一旦エンジンを停止し再度始動すると、アイドリング・ストップ機構は「On」となります。
オジサンはこの機構は「うざい」ですね。
「呼ぶまで黙っていろ!」と思いました。
その右隣のスイッチ…レーン・キープ機構の「Off スイッチ」です。
道路の白線(黄色線)をカメラが認識し車両がそこから逸脱しそうになるとドライバーに知らせアシストする機構です。
ちょっと試してみましたが…コーナリング・ラインがオジサンのそれと異なり「何で?」と違和感を感じましたので、Offとしました。*3段階に調整は出来るようです。
その右隣、トラクション・コントロール・スイッチです。
道路の摩擦係数が低い濡れた路面やダスティーな状態などに適切な駆動力を配分し車両の姿勢をコントロールしてくれる装置ですが、通常のドライブではあまり恩恵を感じるデバイスではありません。
下段左のスイッチ…なんと!
ステアリング・ヒーターであります!
スイッチ・オンで 30分作動し手を温めてくれます。
ボクスターなど2座フルオープンの車両に搭載された際に…「なんでロードスター乗り(オープンカー乗りの意味)がそんなもの必要なのかねぇ~」「そんなに寒ければサルーンに乗っていればよいのに!」と軽蔑したものですが、CX-8 にはステアリング・ヒーターとシート・ヒーターが装備されています。
時代は変わったものです。
うちのカレラ君にもシート・ヒーターが装備されていますが、一度も使ったことないですね。
右隣はパーキング・センサー・スイッチです。
駐車時、車両と壁など障害物との距離を音と画像で知らせます。
さらに右隣、「360°ビューモニタースイッチ」であります。
この装備は以前から羨ましかったです。
車両に取り付けられたモニター・カメラの画像を合成して車両の全方位をモニターで見ることが出来ます。(3種類の画像が選べます)
しかし…カメラの性能か合成する画像チップかソフトの性能か…期待したほどの臨場感ある画像は提供されず、ガッカリでした。
結局、車両を降りて自身の目で確認しました。
取り説にも再三書かれていますが、デバイスを過信しないで最終的には自分の目で確かめるように進言されています。
当然のことですね。
電子デバイスはいつかは必ず故障します。
デバイスに頼らず、自身の目で確認する習慣を付けておくのは安全運転にとって大切な要素であります。
右端のちょっと大き目のスイッチ。
リア・パワー・ゲートのスイッチです。
こちらは11万円ほどのオプションとなり、ルーフ・レールとのセットとなります。
確かに荷物で手がふさがっているような時にあったら便利かも…と羨ましくも思います。
しかし、あの巨大なテール・ゲートを電動で動かしていると思うと、いつかは必ず壊れるだろうなと思い修理代が頭を過ぎります。
オプション費用を考えると贅沢な装備であると思います。

センター・コンソール上にレイアウトされたエアコンの操作パネル。
操作には若干、視線を下に落とさなければならない位置にあります。
しかし、温度の調節は丸いダイヤル・ノブでブラインドでも充分に操作できるようにデザインされています。
このあたりは、以前お借りしたオデッセイ・ハイブリッドのそれと比較するとはるかに知的で洗練されたデザインだと思います。
クルマを運転したことのある人なら誰が乗っても、この操作系は瞬時に理解できるレイアウトです。
シート・ヒーターのスイッチはパネル最上部に設置されていて、唯一分かり難い位置かもしれません。
CX- 8 のインテリア・デザインは、見た目だけのデザインではなく、クルマからドライバーに情報を伝えるパート、ドライバーからクルマへ操作の意思を伝えるパート、運転中に不注意に触れないようにあえて見え難い場所に設置されたスイッチ類など、用途別にはっきりと区切られ、実に適切で知的で素晴らしいデザインだと感じます。
各パーツの質感もとても素晴らしく、車両価格から「よくここまで上質なインテリアを構築したものだなぁ~」と驚愕します。
最後に、お借りした CX-8 の走りの印象です。
2.2リットル、ツインターボ・ディーゼル・エンジンでの走りは、ガソリン車と区別できないほどに洗練されています。
ガソリン車で2.2リットル・エンジンというとパワー的には「普通」という印象です。
ディーゼル・エンジンではいったい、どれくらいのパフォーマンスを見せてくれるのか…全く未知の領域でありました。
わずか2.2リットルのディーゼル・エンジンが1810Kg もの重量のCX-8を静かに軽々と加速させる様は、マジックのようでもありました。
G-ベクタリング コントロール という技術にも興味がありました。
コーナリング中の車の挙動をエンジンの出力特性を変化させることによって、四輪の接地量を最適化し安定方向へと導く技術のようです。
極力クルマを“傾けない”ように運転することに注力しているオジサンにはあまりその効果は体感できませんでした。
エンジン出力特性をコントロールすることによって旋回性能をコントロールするという着想は素晴らしいと感動しました。
往復250Kmほどのドライブでパッセンジャーシートの家内は70%は熟睡していましたので、CX-8の“寝心地”は良かったのだと思います。
隣で寝ていられるのを嫌うドライバーの方もいらっしゃるでしょうが、私は寝いていてくれた方が運転に集中できて助かります。
数々の先進安全デバイスがてんこ盛りのCX-8
安全装備はグレードに関係なく惜しげもなく投入されています。
非常にお買い得感の高いクルマで、これならセールスしなくても指名買いで売れるわけです。
ただ…オデ君愛が極端に強いオジサンには「今すぐ買いたい!」と思わせるポイントはあまりありませんでした。
あれば便利だけれど、今は無くても困らない…といった印象です。
実は…CX-8 の装備の中で一番羨ましかったのは…2WD モデルで 72リットル 4WD モデルで 74リットル の燃料タンクでありました。
これにより、CX-8 の航続距離は JC08 モードで 1224Km WLTC モードでも 1088Km 計算上で走れることになります。
フル・タンクで1000Km走れる航続性能は羨ましくも素晴らしいです。
このタンクをオデ君に搭載できたら北海道旅行の際の給油が随分楽になるだろうな~と、羨ましかったです。

マツダ・ディーラーの営業さん、大切な試乗車を長時間貸し出して頂きありがとうございました。
*車体のディメンションがオデ君より一回り大きいのが難点ではありますが…
次期オデ君の相棒候補として考えさせて頂きます。
マツダ Cx-8 購入編記事はこちらから
試乗といっても、その辺の一般道を2,30分走ったところで、素人には何のことかさっぱり分かりません。
昨年9月のオデッセイ・ハイブリッドの試乗と同様に千葉のガレージ往復約250Km程の試乗をお願いしました。
マツダ Cx-8 購入編 の記事はこちらから。
2017年9月オデッセイ・ハイブリッド試乗の記事はこちらから。
土日は多くのお客さんが試乗されるので、平日なら時間枠を取って頂けるとのことでしたが…「クルマの試乗にわざわざ休暇を取るのも面倒だしなぁ~」と躊躇していました。
*ホントに自身のやりたいことであれば躊躇はありませんが、クルマの試乗とかはそれほど興味がなかった…ということでもあります。
あるアイディアを思いつきました!
ディーラーさんの閉店時にクルマを受け取り翌日開店前に返却するのではどうだろうか?…と。
セールスさんにそう提案すると快諾して頂けました。
3月24日(土曜日)午後7時頃に店舗を訪ねクルマを受け取ります。
昨年9月にCX-5を試乗させていただいていますので特に運転に迷うことはありませんでした(この時点では…)
*前日金曜日、朝から夕方まで会社で CX-8 の取り説を読んでいました。
ネットに掲載されているPDFの取り説はなんと【736ページ】にもなります!
ディーラーさんを出発し首都高速入り口に向かう途中で「ETCカード」をセットしていないことを思い出し路肩にクルマを停めます。
CX-8 のETC機器はドライバーズ・シート側のサンバイザー裏に設置されています。*取り説読んでいますからね!
しかし、このクルマにはそこにETC機器はありませんでした。
「そんなバカな!」と店舗に電話しますが、営業時間を過ぎているので応答はありません。
仕方なく一般のゲートに入って「ETCカード」で支払いをします。
なんとも納得がいきません。
翌日、クルマの返却時、ETC機器のことを真っ先に尋ねました。
どうやらマツダのディーラーさんでは試乗車には基本的にETCはセットしないようです。
たしかホンダでオデッセイをお借りした際には、ETCは当然のように設置されていました。
マツダの多くの購入予定客は私のように長距離の試乗を要求することがないのでしょうか…
400万円を超えるような買い物をする際に、その辺の一般道をちょこっと走って満足できるのか…不思議であります。
思ったより流れのよい夜の湾岸線を走ります。
東関道は成田から2車線となり道路の照明も少なくなります。
そこで感動したのが、LEDヘッドライトの「オートライト機能」です。*アダプティブ・LED・ヘッドライトという名称らしいです。
前走車がいる場合は、ハイビーム照射エリアのそこだけを減光する配光になります。
夜は安全運転の見地から極力運転しないように心掛けていますが、すごく羨ましいシステムであります。
*今回の写真撮影は全て iPhone 7 にて行っております。

文字だけでは表現しきれないので、CX-8 の取り説図を載せさせていただきます。

順調なドライブで無事千葉のガレージに到着。
本日はガレージに1泊し明朝東京に引き返します。
深夜のドライブは危険が一杯ですからね。

ちょっと見難いですが…トリップ・メーターは、123.7Kmとなっています。
平均燃費は、13.6Km/ℓとなっています。
首都高の軽い渋滞を走っていた時には15.2Km/ℓほどを表示していました。(*車速60Km/h以下だったと思います。)
湾岸線の流れに任せた走りで14Km/ℓ 東関道をそれなりの速度で走っていると13Km/ℓ以下…
走行速度が上がるに従って燃費は低下していきました。
やはり、高速道路を法定速度以下で走行した際に良好な燃費になるようにチューニングされているようです。
メーターの照明はシンプルで好感が持てるものであります。
自発光式メーター(マツダは ブラックアウトメーター と呼称しているようです)は、わりとルーズな発光に見え、あまり高価なデバイスは使っていないのかな…と勝手に想像します。

お借りしたクルマは 2WD L Package と呼ばれる内装レザーのモデルです。
非常に質感の高いインテリアは価格とのバランスでお得感を感じます。
ステアリング・デザインは素敵なのですが…P社の911に良く似ているように見えるのですが、大丈夫なのか心配になります。

ドライバーズ・シートからの眺めです。
前方視界は申し分ありません。
側方視界はまあまあ…後方視界はNGです。
オデ君の「まる見え」状態と比べると後方視界の閉塞感はうんざりします。
「カメラがあるから良いでしょう」という問題ではないと思うのですが…
側突の基準を満たすためでしょう、見難いです。
車体剛性のために視界を犠牲にしているようなデザインはCX-8に限らず最近のクルマのトレンドのようですが、本当にそれで良いのか疑問に感じています。
安全運行のキモは全方位クリアーな視界と信じているオジサンであります。
必要にして充分のメーター・インフォメーションです。
華美でもなくチープでもなく実に好感の持てるデザインです。
ただ、マルチ・インフォーメーション・ディスプレーと呼ばれる右端のメーター、太陽が低い朝とか夕方に光ってしまって判読できないことがありました。
ステアリング・スポーク部分には多くのスイッチが装備されています。
オジサンにはあまり必要でもないスイッチが多くほとんど使わないと思います。

エアコンのスイッチ・パネルと存在感満点のセンター・コンソール。
すごく立派な装備ではありますが、私にはこのセンター・コンソールは邪魔な存在ですね。
最近のクルマは総じてこのようなレイアウトを採っています。
おそらく左右の席で個別の空調・温度管理をするためにこうなっているのでしょう。
しかし…ドライバー側のドアーが開けられないような時、パッセンジャー側に移りたいときはこのコンソールは邪魔でしかありません。
北海道の廃線巡りをしていると、このようなシチュエーションに度々遭遇します。
その点、オデ君はセンター・コンソールなどありませんから、すごく便利です。

テールゲートを開いてキャビンを見ます。
ゲートの開口部が高いです。
ミニバンのオデ君と比較してのことですが…
クルマの種類が違うのだからフェアーではないですが、重い荷物の積み下ろしは苦労しそうです。

3列目シートを格納した状態です。
大きなクルマですから、荷室容量は充分でしょう。
オデ君も3列シート仕様ですが…18年間付き合ってきて3列目シートを使用したのは「たった2回だけ」です。
2列目シートも普段は思い切り前進させ「手回り品置き場」として重宝しています。
SUV のCX-8 の「売り」の一つの3列シートでありますが…
ミニバンなどを含め、多くの3列シート仕様車のその「生存空間」に注力しているメーカーは少ないようです。
ボルボはダミーを使って、マツダはシュミレーションで、時速60Kmで追突された時の生存空間を確保する設計となっているようです。
このようなところに研究・開発費を投入しているのに、ことさら「俺が、俺が…」と声高にアピールしない実直な姿勢にも好感が持てます。
「そんなの当たり前でしょ!」とでもいうようで、乗員の安全確保のために「3点式シートベルト」を公開特許とし全ての自動車車メーカーが使えるようにしたメルセデスの姿勢に通じる志の高さを感じます。

ラゲッジ・コンパートメントのその下には…なんと!「隠し部屋」があります。
これも羨ましい装備?の一つであります。
お借りした車両は BOSE 10 Speaker オプション装着車で左手のこんもりした物体は ウーファーだそうです。
通常はもっと広いスペースが提供されます。
さらに右手に見える蓋のようなものの中には、「タイヤパンク応急修理キット」が格納されています。
CX-8 には「スペアータイヤ」は搭載されていないということですね。
26万キロ走破したオデ君も18年間 一度もパンクしたことはありません。
日本の道路事情を考えると、修理キットだけで充分なのでしょう。
*うちのロードス君も「軽量化」のために一時、スペアータイヤを降ろして修理キットを積んでいた時がありました。

さらにその両側にも写真のようなスペースが提供されます。
客室などに置きにくい汚れ物などを置いておくのに重宝しそうです。
ここにもしっかりとした造作の「蓋」がつき、ラゲッジ・コンパートメントがフル・フラットとなる設計です。
12Vの電源が供給されるソケットも装備されています。
キャンピングなど野外作業時に電力を供給するためでしょうか。
具体的な用途は思い浮かびませんが、あれば便利でしょう。
PHEV みたいに、災害停電時にクルマから100V電源を家屋に供給できるシステムは羨ましいです。

PDF取り説に掲載されているラゲッジ・ルームの解説図であります。
ジャッキやレンチは図のように収納されています。

ドライバーシート側の開口部です。
車高1730mmもある CX-8 ですが、なぜか乗車する際に家内も私も頭をぶつけてしまいました。
ミニバンのオデ君ではありえないことです。
意外と乗り込み難かったです。
シートはパワー・シートで調整は快適です。
マツダが提唱するドライビング・ポジションの調整の仕方も取り説に書かれています。
正しい乗車姿勢も安全運転の一つの重要ポイントでありますからね。
アップライトに着座するのが好みのオジサンですが、ピッタリのポジションを得ることが出来ました。
シート・ポジションのメモリーは2つ登録することが出来ます。

運転席右前方下方に設置されている「クラスター・スイッチ」
左上方から…
i-Stop off とは アイドリング・ストップのコントロールスイッチです。
通常、アイドリング・ストップ機構はデフォルトで「ON」となっています。
このスイッチでアイドリング・ストップ機能を一時的に「Off」と出来ますが、一旦エンジンを停止し再度始動すると、アイドリング・ストップ機構は「On」となります。
オジサンはこの機構は「うざい」ですね。
「呼ぶまで黙っていろ!」と思いました。
その右隣のスイッチ…レーン・キープ機構の「Off スイッチ」です。
道路の白線(黄色線)をカメラが認識し車両がそこから逸脱しそうになるとドライバーに知らせアシストする機構です。
ちょっと試してみましたが…コーナリング・ラインがオジサンのそれと異なり「何で?」と違和感を感じましたので、Offとしました。*3段階に調整は出来るようです。
その右隣、トラクション・コントロール・スイッチです。
道路の摩擦係数が低い濡れた路面やダスティーな状態などに適切な駆動力を配分し車両の姿勢をコントロールしてくれる装置ですが、通常のドライブではあまり恩恵を感じるデバイスではありません。
下段左のスイッチ…なんと!
ステアリング・ヒーターであります!
スイッチ・オンで 30分作動し手を温めてくれます。
ボクスターなど2座フルオープンの車両に搭載された際に…「なんでロードスター乗り(オープンカー乗りの意味)がそんなもの必要なのかねぇ~」「そんなに寒ければサルーンに乗っていればよいのに!」と軽蔑したものですが、CX-8 にはステアリング・ヒーターとシート・ヒーターが装備されています。
時代は変わったものです。
うちのカレラ君にもシート・ヒーターが装備されていますが、一度も使ったことないですね。
右隣はパーキング・センサー・スイッチです。
駐車時、車両と壁など障害物との距離を音と画像で知らせます。
さらに右隣、「360°ビューモニタースイッチ」であります。
この装備は以前から羨ましかったです。
車両に取り付けられたモニター・カメラの画像を合成して車両の全方位をモニターで見ることが出来ます。(3種類の画像が選べます)
しかし…カメラの性能か合成する画像チップかソフトの性能か…期待したほどの臨場感ある画像は提供されず、ガッカリでした。
結局、車両を降りて自身の目で確認しました。
取り説にも再三書かれていますが、デバイスを過信しないで最終的には自分の目で確かめるように進言されています。
当然のことですね。
電子デバイスはいつかは必ず故障します。
デバイスに頼らず、自身の目で確認する習慣を付けておくのは安全運転にとって大切な要素であります。
右端のちょっと大き目のスイッチ。
リア・パワー・ゲートのスイッチです。
こちらは11万円ほどのオプションとなり、ルーフ・レールとのセットとなります。
確かに荷物で手がふさがっているような時にあったら便利かも…と羨ましくも思います。
しかし、あの巨大なテール・ゲートを電動で動かしていると思うと、いつかは必ず壊れるだろうなと思い修理代が頭を過ぎります。
オプション費用を考えると贅沢な装備であると思います。

センター・コンソール上にレイアウトされたエアコンの操作パネル。
操作には若干、視線を下に落とさなければならない位置にあります。
しかし、温度の調節は丸いダイヤル・ノブでブラインドでも充分に操作できるようにデザインされています。
このあたりは、以前お借りしたオデッセイ・ハイブリッドのそれと比較するとはるかに知的で洗練されたデザインだと思います。
クルマを運転したことのある人なら誰が乗っても、この操作系は瞬時に理解できるレイアウトです。
シート・ヒーターのスイッチはパネル最上部に設置されていて、唯一分かり難い位置かもしれません。
CX- 8 のインテリア・デザインは、見た目だけのデザインではなく、クルマからドライバーに情報を伝えるパート、ドライバーからクルマへ操作の意思を伝えるパート、運転中に不注意に触れないようにあえて見え難い場所に設置されたスイッチ類など、用途別にはっきりと区切られ、実に適切で知的で素晴らしいデザインだと感じます。
各パーツの質感もとても素晴らしく、車両価格から「よくここまで上質なインテリアを構築したものだなぁ~」と驚愕します。
最後に、お借りした CX-8 の走りの印象です。
2.2リットル、ツインターボ・ディーゼル・エンジンでの走りは、ガソリン車と区別できないほどに洗練されています。
ガソリン車で2.2リットル・エンジンというとパワー的には「普通」という印象です。
ディーゼル・エンジンではいったい、どれくらいのパフォーマンスを見せてくれるのか…全く未知の領域でありました。
わずか2.2リットルのディーゼル・エンジンが1810Kg もの重量のCX-8を静かに軽々と加速させる様は、マジックのようでもありました。
G-ベクタリング コントロール という技術にも興味がありました。
コーナリング中の車の挙動をエンジンの出力特性を変化させることによって、四輪の接地量を最適化し安定方向へと導く技術のようです。
極力クルマを“傾けない”ように運転することに注力しているオジサンにはあまりその効果は体感できませんでした。
エンジン出力特性をコントロールすることによって旋回性能をコントロールするという着想は素晴らしいと感動しました。
往復250Kmほどのドライブでパッセンジャーシートの家内は70%は熟睡していましたので、CX-8の“寝心地”は良かったのだと思います。
隣で寝ていられるのを嫌うドライバーの方もいらっしゃるでしょうが、私は寝いていてくれた方が運転に集中できて助かります。
数々の先進安全デバイスがてんこ盛りのCX-8
安全装備はグレードに関係なく惜しげもなく投入されています。
非常にお買い得感の高いクルマで、これならセールスしなくても指名買いで売れるわけです。
ただ…オデ君愛が極端に強いオジサンには「今すぐ買いたい!」と思わせるポイントはあまりありませんでした。
あれば便利だけれど、今は無くても困らない…といった印象です。
実は…CX-8 の装備の中で一番羨ましかったのは…2WD モデルで 72リットル 4WD モデルで 74リットル の燃料タンクでありました。
これにより、CX-8 の航続距離は JC08 モードで 1224Km WLTC モードでも 1088Km 計算上で走れることになります。
フル・タンクで1000Km走れる航続性能は羨ましくも素晴らしいです。
このタンクをオデ君に搭載できたら北海道旅行の際の給油が随分楽になるだろうな~と、羨ましかったです。

マツダ・ディーラーの営業さん、大切な試乗車を長時間貸し出して頂きありがとうございました。
*車体のディメンションがオデ君より一回り大きいのが難点ではありますが…
次期オデ君の相棒候補として考えさせて頂きます。
マツダ Cx-8 購入編記事はこちらから