Model 107

1985年の107
じっくり時間をかけてお気に入りの一台に仕上げます。

ガレージのベンチ修理 5月23日 24日 2015年

2015-05-25 | Weblog
先日、WERA のドライバーの記事を書かせて頂きました。

そのドライバーを持って早速田舎のガレージへと行き、その性能を確認してきました。

対象はクルマではなく、なんとバーベキュー・コーナーで使っていた「ベンチ」であります。
以前はここで芝生を見ながらビールを飲むのが楽しみでありました。

お気に入りのベンチはすっかり荒れ果てて自然に還りつつあります。

写真赤矢印のところに件の WERA のドライバーが写っています。



「もういい加減捨てたらどうなの?」と家族にたしなめられましたが、そうするのには偲びがたく再生計画を始動しました。

そうですね、これを見たら大概の方は「修理しよう」などとは思わないでしょうね。

後方に見えている直線部材はホームセンターで防虫・防腐剤が含浸されている2x4材を購入しました。




今回の再生計画の「キモ」は赤矢印の部材をいかに製作するか…に掛かっています。

実はこの部分を持ってホームセンターの木材加工部へ行きました。
そこでこの部材を見せて加工を依頼したのですが「直線部材しか加工できません」とのことでした。
出来ればお金で解決したい…と思っていたのですが、仕方がありません。
*長モノを裁断するだけなら“サル”でも出来るだろ…と思いましたが…

この部材は、写真のように曲線部の加工は勿論、金属部との接触部分は約15度ほどのテーパーが付いていて、それが更にハードルを高くしています。

ここの部材は先の防虫・防腐剤が含浸されている2x4材では用意が無いので、仕方なくラワン材で加工することにしました。



作戦その1は、まずは「背もたれ部」を慎重に取り外します。

一気に全部を解体しないのは、各部を現物合わせで作成し作業を進めるためです。
おそらく、本格的Diyer なら、きちんと図面を引き各パーツを作成して一気に組み立てると思いますが、にわかDiyerですからこのような方法を取るしか仕方がありません。




今回最大の難関となる背もたれアーチ部を嫌々ながら作成しました。
ここが出来なければ再生計画は失敗ですからね。

完璧な出来栄えとは言えませんが、まあ“良し”としましょう。



この背もたれのアーチ作成のためにガレージに仕舞ってあった木工用の道具を出してきました。

今回のアーチは「ハンド・ジグソー」で製作しました。
金属との接触部は約15度のテーパーをつけるのですが、それも「ええぃ!面倒だ!」とばかりに、ジグソーを使ってフリーハンドで切ってしまいました。

本格的Diyer ならきちんとした冶具とトリマーなどを使って精密に加工するのでしょうが…一応、トリマーなども写真に写っていますが面倒で使わずじまいでした。
*この辺りの作業をみると性格が表れていますね。ガレージには“テーブル・ソー”などの本格的木工道具もあるのですが、それらを出して組み立て、また分解して格納することを思うと「使う気がしない」という横着ぶりです。
道具だけ好き…ともいえます。



こちらも背もたれ部のスモール・パーツです。
やはりこちらも金属との接合部は約15度のテーパーを付けています。
勿論、フリーハンドで…ですよ。

写真の「オービタル・サンダー」は木工作業の時には大変に重宝します。



加工した木製パーツを金属の背もたれ部に「仮止め」して組み付け仕上がり具合を観察します。
多少、ガタつきや隙間がありますが、この程度のことは一切気にしません。
「これで良いんです!」ってね。

一応、仮組みの感触を確かめた後に、「キシラ・デコール」で一回目の塗装をしておきます。
これまでに幾つかの「屋外用 防虫・防腐剤」を試しましたが、やはりこの「キシラ・デコール」が最強のようです。

私の中では屋外用木材は「アイアン・ウッド」が最強だと思っています。
虫も歯が立たない強度がその名前の由来でしょうが、防虫・防腐のためだけなら塗装は不要なんです。
ただし、重くて硬いので加工が大変、しかも価格が高い…という弱点もあります。

バーベキュー・コーナーのラティスなどは支柱を含めて全てアイアン・ウッドで作成しましたが、10年以上メンテナンス・フリー(聞こえは良いですが…)ようは“ほったらかし”状態でもビクともしません。
すごいですね。
毎年、ペンキの塗り替えの費用を考えると、ずっと安上がりだと思います。



さて…最難関の背もたれ部の作成に目途が立ったので、次に直線部材の解体に入ります。

WERAのドライバーで錆び付いたネジを開放するなどと“しおらしい”ことを言っておりましたが、さすがに30本近い錆びネジを1本ずつ緩めていくほど気長ではありません。

写真のように、錆びついたボルト部をバイス・プライヤーで固定しておいてディスク・サンダーで頭部を一気に切り落としてしまう作戦です。
この作戦のために、モノタロウでディスクを1箱(10枚入り)購入してあります。




いや~簡単ですっきりしますね。

5Mネジを1本切断するのに3秒も掛かりません。
しかも、切断用の砥石も殆ど減らなくて、スパスパ切れちゃいます。

*電動工具の中で「ディスク・サンダー」は最も恐ろしい工具の一つと認識しています。
もう一つビビッている工具に「ベルト・サンダー」があります。あれも超怖い工具です。

これらの工具を扱う時は、溶接用の皮グローブとゴーグルは絶対に身に着けます。
アルコールを飲んで作業なんてもっての外です!

扱い方を間違うと、取り返しのつかない怪我をする可能性がある工具です。



さて、錆びネジをばっさりと切断し、モノタロウであらかじめ購入しておいた“5Mx40”のステンレス製トラス頭ネジで木材をベンチ鉄部に固定していきます。

30本入りパックで¥858(税込み)でした。
ワッシャーとナットはアキバのネジ屋さんで別途購入しています。

屋外で使用するベンチやテーブルのパーツ固定には、多少値段が張りますが長期間の快適な使用と美観を考えると「ステンレス」製のものに換装するのが良いと思います。



ここでようやく“WERA”のドライバーの登場です。
本来なら、「インパクト・ドライバー」や「ドリル・ドライバー」の登場となるのですが、それでは“WERA”のドライバーの登板がなくなってしまいます。

ドイツ製の“WERA”ドライバーの相方には、やはりドイツ製の“HAZET”のメガネレンチ(Offset wrenches)を選びました。



こうやって、1本ずつ新品の部材と現物合わせで交換していきます。



ディスク・サンダーで切られたネジたち。
「君たち全員クビだ!」なんてね。



直線部材の交換を終えたベンチ。

あとは背もたれ部を取り付ければ、ほぼ終了です。

出口がしっかり見えてきましたね。



背もたれ部の木部をベンチに仮止めします。



木製フレーム部に金属の背もたれ部をタッピング・スクリューで固定して行きます。

もうこの作業は鼻歌交じりでスイスイ、サクサク進みます。



そして…これが完成の画であります。

ネジやナット、タッピング・スクリューなど全てステンレス製に交換し錆とはバイバイです。

パーツ代や部材の購入のための交通費などを厳密に計算したら、おそらく新品を購入したほうが割安だったと思います。

このベンチの再生を思い立ったのは、金属部の何ともいえない“ヤレ具合”に惚れ込んだからです。

どーですか?

チークに塗装した木部と程よく“錆びた”金属部がとても素敵なコンビネーションを奏で、新品にはない風合いを醸しています。

自己満足かも知れませんが、お金では換算出来ない満足感が得られました。

「キシラ・デコール」が完全に乾燥したら、芝生を眺めながらビールを飲むのが楽しみです。
*やっぱそこかぁ!
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