お元気でいらっしゃいますか。世の光の榊原 寛(ひろし)です。
マザー・テレサの生涯が映画化されました。「私は最も貧しい人々のそばにいたい。」(と)修道院の外での活動を始め、「神の愛の宣教者会」を作って孤児院や死を待つ人々の家を開設した87歳の生涯でした。この映画を鑑賞し終えまして私、マザー・テレサが愛の人であることはもちろんのこと、更に信仰の人、神をひたすら信じ切って生きた信仰の人として大変強いインパクトを感じたんですねえ。解説には、「小さな体に秘めた鋼(はがね)のように強い意志と海のように深い愛の力で不可能を可能にする」というようにありました。ま、クリスチャンとしては鋼のように強い意志というのは神への信仰、神の意志への全き信頼の何物でもないと思うんですね。
マザー・テレサは詐欺事件に巻き込まれたり、孤児の養子縁組みについて人身売買の嫌疑がかけられて「神の愛の宣教者会」の働きは風前の灯、そんなような時になったんですねえ。ちょうどその頃ボランティアとして働いていたアンナが病気になりましてイギリスに帰らなければならなくなったんですねえ。アンナは「ここにいて働きたい。イギリスへ帰って何をするのか。」とマザー・テレサに訴える訳です。その時マザー・テレサは「祈ることです。祈りは最も大切な仕事です。」とアンナを諭すんですね。ところで危機に陥ったマザー・テレサはある夜、イギリスに帰ったこのアンナに電話をするんです。「アンナ。今こそあなたの祈りで天国を揺さぶってちょうだい。」
私にとってこの場面が大変感動する場面でした。このような場面から、マザー・テレサがどんなに神を信じ、また祈りを重要視していたかを察することができたんですねえ。通り一遍の祈り、単に繰り返すだけの祈り、形式的にまたお題目を挙げることばではなくてですね、真剣に神に寄り頼んで生きた者の偉大な生涯に直面させられました。
かつてマリヤがキリストをその胎に身ごもる時、一時はどうしてそんなことがあるでしょうかと疑い、いぶかるマリヤに御使いはこう言いましたね。「神にとって不可能なことはありません。」その時マリヤは「おことばのように、この身になりますように。」と信じることができました。人間サイドと言いましょうか、私たちのサイドではなかなか信じ切れないことも神様のサイドに立って「私も信じます。信じて生きていきます。」そんな祈り、そんな叫びをあげ続けて今日も一日頑張ってみたいと思います。
(PBA制作「世の光」2005.7.7放送でのお話しより )
*****
さて、この番組を制作しているPBAの「世の光」の係りでは分りやすい聖書通信講座を用意していて、初めての方には無料の入門コースがお勧めとの事。詳しくはPBAに案内書を申し込みましょう。近くの教会を紹介してくれるので、気軽に問い合わせて日曜日の朝、教会に行ってみましょう。問い合わせ先は、mail@pba-net.comです。