ばかばかしい不信任案提出

 自民党と公明党が内閣不信任案を出そうとしている。提出理由を谷垣自民党総裁は「菅首相がこのまま東京電力福島第一原子力発電所の事故を扱っていたら、この国が不幸になる」ということらしい。菅内閣が決定的な失敗をしたのではない。野党から鋭い追及があって管内閣が追い詰められたわけでもない。予算委員会での野党の追及は穏やかで緊迫した雰囲気は全然ない。
 内閣不信任案を出す雰囲気が全然ない。安部、福田、鳩山の場合は世間や野党からの非難が強くなり、辞任に追いやられた。安部、福田、鳩山の失態は明らかであったし弁解さえできなくなったいった状況だった。ところが管首相の場合辞任に追い込まれるほどの失態はない。

 福島第一原子力発電所の事故は原子力発電の専門家が対処するものであり、大津波に襲われたときに大きな被害を受け、誰もメルトダウンを防ぐことはできなかった。首相が誰であっても結果は同じだった。
 「菅首相がこのまま東京電力福島第一原子力発電所の事故を扱っていたら、この国が不幸になる」と谷垣自民党総裁は言うが、こんな根拠のない抽象的な理由で不信任案を提出するというのはこっけいとしかいいようがない。
 
 小沢氏や鳩山氏は管首相に辞任を迫ったというが、自分たちの失態で辞任に追い込まれた二人が、まだ大きな失態をしていない管首相に辞任を迫るというのは変である。安部、福田、鳩山が一年そこそこで辞任したために日本政治は停滞し、世界からの信頼も失墜した。民主党議員であるならば管内閣が長く持つことを目指すべきであり、管内閣が長ければ長いほどに政府の運営の仕方、予算の組み方や立法方法に慣れてきて、官僚の扱い方も上手iになる。だから管首相の次の首相は政治がやりやすくなる。
 民主党が長期政権を握るためには不信任案に反対するのが当然だ。

 小沢氏は野党が出した不信任案に賛成するという噂だが、もし、不信任案が可決されれば日本の政治が麻痺する。
 ばかばかしい不信任案提出であるが、それに賛成する小沢グループはもっとばかばかしい。
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