Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

第25回参院選回顧

2019-07-22 20:51:20 | 国際・政治

「投票率以外は、まあ順当」というのが、昨日投票が行われた第25回参院選についての拙所感である。投票率が 49%弱と 戦後国政選挙では一、二を争う低さだったのが遺憾ではあるが、それを除けば まぁ予想通りの妥当なものだったと言えるのではないか。

自由民主、公明の与党二党は改選過半数の計71議席を確保、非改選を含めても憲法改正発議に必要な 全体の 2/3確保までには至らなかったが、安定多数を占めた事で 曲がりなりにも国民的信任を得たと申して良いと拙的には考えるものだ。これで、かねての懸案だった消費税原則 10%の上方改定は決定的となった。一定の反対意見があるは承知しているが、ここは努めて冷静に受け止めて向き合いたく思う。

その上で、やはり東北地方複数と沖縄選挙区で議席を獲れなかったのは やはり安倍政権の反省材料といえるのではないか。高額な費用と立地リスクを伴う防空設備「イージス・アショア」の設置を巡り、地元への十分な説明や調整が不足していた為に 意思疎通の不足を招いた事が敗北の一因ではないか。岩手県メインに 宿敵ともいえる小沢元自由党代表の地盤である為に苦戦し易い事情があるにせよ、そうした所が些か粗雑だった印象は拭えないのではないか。イージス・アショアそのものは防空上必須につき 設置に反対するものではないが、もう少し地元事情への配慮と、設置についての融通があっても良かったのではとも思うのだ。

広島選挙区では二候補中新人が当選、現職が苦杯を仰ぐ悲喜こもごもとなったが、この結果については朝日新聞がこき下ろしていた様だ。もう与党の事共は悪しざまにしか書く事のない同紙故 まともに取り合う気もしない所だが、やはり与党の選挙戦略が甘かった所がないでもないのではという気もする所だ。まだまだ続く与野党攻防。政権与党は、もう前述の様な諸失態を繰り返さぬ様。多数派を維持しているたからといって、決して用心を解かぬ様願いたいものだ。

野党側では 立憲民主党と大阪維新の会が議席増進するも「躍進」には程遠い有様だ。過日も申した事だが、立憲民主党の拙印象は「所詮は旧社会党」。現国民民主党と共に、つい先年旧民進党から分裂する形で発足した同党。民進党の前身、旧民主党政権下での「悪夢の三年間」をご指摘の各位は多いだろう。それは正にその通りなのだが、旧民主党→旧民進党内にはかつての日本社会党の流れを汲む勢力がかなりあり、その相当部分は日共より極左的とされる社会主義協会の思想的影響下にあったとされるのだ。現立憲民主党は、旧民進党分裂の折 その左派勢力によって結成されたもの故、思考体質は限りなく旧社会党に近いとする見方も大きくある。

枝野同党代表は 事ある毎に「新しい政党」の情宣に勤しむ風情だが、大元の思考は旧社会党と大差ない。因みに同党支持者の中心は、60代後半から 70代にかけての「団塊の世代」と最近選挙権を得た 10代後半の若い世代だ。前者はよく知られる様に、昭和後半の高度成長期 学生運動華やかなりし頃の思考が立憲民主党の政治姿勢に近く、好まれる理由だとされる。後者は、例の「悪夢の三年間」を知らぬ世代で、これが党側の巧妙な政治情宣に乗せられている所があるからとみられる様だ。党勢が増えてはいるも「躍進」といえる状況には程遠い。少なくとも熱狂的「カルト」支持者は少数だろう。

護憲一辺倒の 社会民主・日本共産両党は、予想通り退潮の気配。特に社民のそれが酷い。獲得僅か一議席で、非改選を含めても計三議席。公認政党の存立要件のクリアさえ危ぶまれ、近い将来の消滅もありそうだ。そりゃ「護憲」だけでは新時代に見合った政策提言能力など期待できないだろう。反増税と言った所で少子高齢化に伴う社会福祉の要請から、消費増税メインの一定の負担増は避けられない運命であり、それらとどう健全に向き合うがが議論されるべき所、本題から目をそらした政権与党の短絡的批判ばかりしている。これでは支持される方がおかしいと言うものだ。

新しい党派では、山本太郎前参議が率いる「れいわ新撰組」が一定の注目を集め 二議席を得た。その結果は基本尊重すべきだが、山本前参議は以前極左過激勢力との繋がりを指摘された事もあり、身障者初め社会的弱者の援護などを旗印にするも 前述の事実にも留意して様子を見るのが至当な所だろう。もう一つ「NHKから国民を守る会」も一議席を得た。他の各党との連携が難しそうな政見を持つが、こちらも暫くは静観したい所だ。

以上、とりとめもなく昨日の参院選を振り返ってみたが、安倍政権は、国民多数の当面の要請が 経済メインの国内安定と、先の京都アニメーション襲撃の様なテロ又はそれに類する凶悪事件を起こさせない社会の平穏を望んでいる事に留意の上、今後の政権運営をお願いしたいものだ。勿論、安倍総理大臣の積年の主張「憲法改正への道づくり」を全否定するつもりもないが。今回画像は、今月半ば JR東海道線で偶然目にした、当地東郊・東三河の鉄道車両メーカーから輸送される 名古屋地下鉄新車の様子。この様な鉄道新車の送付は「甲種輸送」と呼ばれる様です。


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2 コメント

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Unknown (のん子)
2019-07-24 00:34:11
参院選、大方の予想通りでしたね。
先ずは与党安定でホッとしました。共産党はもっと減ってほしかったのですが、無所属で上手く逃げましたね(汗)
れいわが、あんなに票を集めるとは思いませんでした。山本太郎さんの話術?に騙される人が多いのにガッカリです。

この電車、どうなっているのかと思いましたが先頭車?が引っ張っているのですね(^-^;
返信する
ちょっと待て!その無所属は・・ (HAKASE(jnkt32))
2019-07-24 12:47:48
のん子さん、今回もご見解を有難うございます。低投票率
が気になる他は、概ね予想通りの与党安定多数で まず
は良かったと心得ます。

仰る通り、日共は「無所属立候補戦術」で上手く立ち回っ
た所がありまして。「ちょっと待て!その無所属は共産党」
の傑作標語の意味が、もそっと国民的に共有できておれ
ばとも思います。尤も選挙にあっても「たら、れば」は禁句
かもですが。苦笑

れいわ新撰組も、印象戦術は上手かった様ですね。
山本太郎代表は話術に長け、つまり「口が上手い」人
物故、相当数の有権者を惹きつけたという事でしょう。
ただこれ、戦前に独ナチス・ヒトラー元総統が使った手
口でもあり、ホント 騙される要素もあるのが要注意ですね。

画像の方も一礼。確かに一般の方には「これ、どうな
の?」風に映るのは無理もないと心得ます。名古屋地
下鉄の新車、電力的には自走できるんですが、保有の
名古屋市交通局に渡る前の「製品」状態の為、それは
不可な訳で、その為貨物列車の扱いで JRの機関車に
先導願ってる訳です。途中に電力の通わない所もあり
、電気機関車では応じられず ディーゼル機関車の出
番となる訳でして。まずは お礼まで。
返信する

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