生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

わたしのパトモス島

2010-09-28 20:38:29 | 聖書から
先日(9/20)ルターの「キリスト者の自由」の一文を紹介しました。それは素晴らしい文章でした。今日は、ルターがワルトブルグ城に幽閉されたときの苦悩に満ちた状態が書かれたものを紹介します。


私は愚か者のようにすわっている。
暇を持て余して祈ることもしない。
神が私から離れてしまったかもしれないと思ったりする。
もう8日たってしまった。
その間私は、書くことも、祈ることも、勉強もしなかった。
それというのも肉の誘惑のゆえであり、またいろいろの苦しみを負っているゆえである。


このときルターは、文を書く気力もなかったようです。ルターのつぶやきをルターの友人のメランヒトンが書き記しました。

ルターはこの時期を「わたしのパトモス島」、「わが荒野の経験」と言っていたそうです。

ルターでさえもこんなに無気力になり、祈れないときがあったと思うと、なんだかほっとします。

この後、ルターはワルトブルグ城で新約聖書をドイツ語に翻訳しています。「9月聖書」といわれ、最初のドイツ語訳新約聖書となりました。
新約聖書全部を訳したのですからすごいです。用紙は千枚ぐらい使ったと推測されます。

祈ることも書くことも勉強もできない時期があっても、また、神様の臨在さえ感じられなくなった時期があっても、再び神様から力をいただいて立ち上がることができるのですね。


若者も疲れ、たゆみ、
若い男もつまずき倒れる。
しかし、主を待ち望む者は新しく力を得、
鷲のように翼をかって上ることができる。
走ってもたゆまず、歩いても疲れない。
(イザヤ40:30.31)


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