生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

決して滅びないもの

2017-11-24 20:36:12 | 家族
昨日は91歳の義母の引っ越しでした。老人ホームに入居するのです。ホームの場所は自宅から車で30分のところです。3人の子どもの家からは、それぞれ2時間以上(わが家からは3時間以上)かかる場所です。

90歳近くになってから、一人暮らしが不安になったようなので、わたしたちはホームを捜し、見学に行ったり、体験入居してもらったりしました。でも、義母は気に入らないようで、入居するとはなかなか言いませんでした。
ようやく決めた理由はわかりませんが、慣れ親しんだ自宅から近いこと。ホームから歩いて10分のところにお墓があることがいちばんの理由かもしれません。

ホームで必要な家具は、ほとんどネットで購入しました。わたしが購入手続きをしたのですが、とても時間がかかりました。

日時指定ができるものが少なかったからです。しかも日時指定ができるかどうかは購入手続きに進んでからでないとわかりません。やっとサイズも色もちょうどのものを見つけてカゴに入れたのに、日にち指定が出来ないことがわかり、カゴの中を削除することの繰り返しです。

自宅に送ってもらうのならいいのですが、ホームに直接送る場合は、日時をそろえたほうがいいと思い、23日の午前中着でなんとか必要な5点を送ってもらいました。同じ店のものを送りたかったのですが、それができず、すべて別の店からでした。それでも間違いなくちゃんと指定通り届いたので感謝しました。
押し入れや部屋のサイズは夫がしっかり測っていたので、ぴったりおさまりました。

午前中は土砂降りだった雨も午後になるとぴたっとやみました。家から運ぶ荷物は義弟の車に積み、4往復もしてくれて、すべて運び入れることが出来ました。その間、わたしはお義母さんとお茶を飲んでおしゃべりしていました。

朝から悲しげな表情をしていた義母ですが、新しい部屋で新品の高座椅子にすわると、ほっとしたようでやっと笑顔を見せてくれました。

義母が「時間がたっぷりあるから絵を描こうかな」と言ったので、「出来上がったら見せてくださいね」と言うと、「でも、どうせ捨てるのよね。今まで作ったものもみんなゴミになるんだから」と悲しそうに言いました。かつては木目込み人形を作っていて、家にたくさん飾っていたのですが、ホームに持ってきたのはひとつだけでした。

わたしも断舎離をしていると、今までやってきたことがすべて無になるような気がして空しくなりました。
「作品がなくなってしまっても、作品を見た人の心に残りますよね。それで元気づけられたりするのです。何よりも作った本人が我が子のように忘れないのだから、これからも描いたり作ったりしてください」と言いました。

本当は「決して滅びることのないものがある」と言いたかったです。
聖書には「この天地は滅びます。しかし、わたしのことばは、決して滅びることがありません。(マルコ13:31)」とはっきり書かれています。

造られたものはやがて滅びます。こんなに空しいことはありません。でも、神様の言葉は決して滅びることがありません。神を信じる者も滅びることがないのです。


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