生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

悲しき桜

2013-03-25 20:13:17 | 日本クリスチャン・ペンクラブ
23日がお茶の水で行われる日本クリスチャン・ペンクラブ(JCP)の例会だったので、22日から実家に帰っていました。

桜がきれいなので、母と吉祥寺駅で待ち合わせし、井の頭公園にお花見に行ってきました。ほぼ満開で、平日なのにたくさんの人で賑わっていました。

桜の花の下を自分の足で歩きたいと言われたJCP理事長の池田先生の言葉を思い出していたら、母と一緒にあと何回桜が見られるのだろう……と少し悲しくなりました。

その日の夜、池田先生が12時17分に天国へ召されたという知らせを受けました。母と昼食をとっている時間でした。9日ほど前、JCPのメンバーとホスピスへお見舞いに行ったばかりでした。先生は想像していたよりもお元気で、お話もでき、賛美して帰ってきたのですが、痩せて小さくなってしまった先生にお目にかかってから、悲しみが固まって胸の中に凍りついてしまったので、ブログに書くこともできないでいました。
書いたら、凍ったものが一気に噴き出して涙が止まらなくなりそうだったからです。

先生の癌がみつかったときはすでに転移しており、医師から数か月の命と言われていたのです。ところが、それから2年もいのちが保たれました。昨年の10月にはJCP60周年記念会で力強いメッセージをしてくださいました。

ホスピスに入られてからは、もうすぐ命が尽きようとしていることは誰の目にもあきらかで、それでも奇跡の快復を祈っていました。
覚悟はしていたとはいえ、こんなに早くその日がくると思っていなかったのでショックでした。

わたしの中の悲しみの塊が爆発するのではないかと思いましたが、不思議なほどに涙は少ししか出ませんでした。JCPの仲間が、「先生が痛みや苦しみから解放され、天国で安らいでいることは確か」と言った言葉に慰めを受けたのです。
同じように先生の死を悲しんでいる仲間がいる。その共有した思いがあることに救われています。告別式では泣いてしまうかもしれませんが……。

【「あなたの身辺整理をせよ」との声を聞く時が、誰にでもやってきます。その時が大いなる絶望の時となる時でなく、整理をする時間的余裕を神様が与えてくださったと、前向きにとらえ直させてください。】
                   池田先生の最後のメッセージの祈りより


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