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生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

「もう聞いたよ」って言わないで

2009-03-03 15:01:03 | 日記

肩こりがひどいので、動かさなければ手も上がらなくなってしまうと思い、痛いのをこらえてがむしゃらにブートキャンプをしていました。
それを見た娘が「痛いときは、もっと静かな運動がいいんじゃないの」と言いました。

肩こり解消法をネットで調べると、『痛みのひどいときは無理に動かしてはいけません』と書かれていました。
真っ青です。激しく動かしたため痛みがさらにひどくなったのかもしれません。50肩なのか薬の副作用なのかわかりませんが、今までこんなひどい肩こりを経験したことがなかったので、まいっています。

足首や手首も痛み、フライパンや鍋が重く感じられますが、指の関節痛がないことが嬉しいです。(ピアノとPCは大丈夫!)


薬の影響もあって体の老化がますます進んでいるような気がします。
体だけではなく、記憶力の方も衰えてきています。最近捜し物ばかりしています。自分の話したことを忘れて、同じことを何度も言うようになりました。
昔、祖母が同じ話しばかりするので、「その話、聞いた」と言っていました。そのとき、祖母は悲しそうな顔をしていました。その気持ちが今ようやくわかるようになりました。

若いころは、何度も同じ話をするのは無駄だし、同じことを聞かされるのはうんざりという気持ちがありました。
でも、そっけなく「その話、聞いた」と言われると、ひどく傷つきます。祖母も傷ついていたのでしょうね。
最近わたしは「前に話したかもしれないけど」と一言前置きしてから話していますが・・・・・・。

考えてみると、忘れるということはありがたいことですね。過去のつらい記憶をいつまでも鮮明に覚えていたらやりきれません。
年を重ねるに従って、ひとつひとつ忘れていって、人の顔、自分の名前すらわからなくなっても、イエス様のことだけは忘れないでいたいです。

金子みすずの詩にこのようなものがあります。

ばあやのお話 

ばあやはあれきり話さない
あのおはなしは、すきだのに。

「もう聞いたよ」といったとき
ずいぶんさびしい顔してた。

ばあやのめには、草山の、
のばらのはながうつってた。

あのおはなしがなつかしい、
もしも話してくれるなら、
五度も、十度も、おとなしく、
だまって聞いていようもの。



わたしも、かなうものなら亡き祖母の同じ話を何度でも聞きたいな。


写真は、くるめアザレアです。薬局さんからのプレゼントです。


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