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生活保護急増 多角的に社会保障の安全網を(11月10日付・読売社説)!

2011-11-10 10:54:10 | 生活保護法って?
日中の天気はよいが、朝晩は寒い

生活保護急増 多角的に社会保障の安全網を(11月10日付・読売社説)
 長引く不況や社会の高齢化により、生活保護を受けている人が205万人を超えた。戦後の混乱期を上回り、過去最多である。深刻な状況だ。

 生活保護制度は、憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を守るためのセーフティーネット(安全網)である。地域や世帯構成によって定められた「最低生活費」より収入が低い場合、不足分が支給される仕組みだ。

 高度成長とともに減少していた生活保護の受給者数は、経済危機が深刻化した1990年代後半から増加に転じた。

 特に注目されるのは、働き盛りと見られる受給者の増加だ。
 高齢や病気、障害といった理由がないのに保護を受けている受給世帯は、10年前の7%から現在は16%に急増している。

 近年は雇用保険に未加入の非正規労働者が、失業によって一気に生活保護になるケースが多い。

 景気回復による雇用状況の好転を待ってはいられない。生活保護に至らないようにするための方策を立てる必要がある。

 10月から、雇用保険が適用されない人を対象に、職業訓練中の生活費を支給する「求職者支援制度」がスタートした。介護資格の取得など実践的な技能を身に着けることで、失業者の再起を促す。

 この制度に実効性を持たせることが肝心だ。実施主体のハローワークは、自治体の福祉窓口と連携し、しっかりとした制度を築いてもらいたい。

 生活保護が増加する、もう一つの背景は高齢化だ。
 独り暮らしで頼る人がいないまま、困窮するお年寄りが増えている。低年金・無年金の人は生活保護を申請するしかない。こうした高齢者には一定額の最低保障年金を支給するなど、年金改革で救済することを検討すべきだ。

 今年度の生活保護給付は過去最大の3・4兆円に上る見通しで、財政を圧迫している。生活保護の負担がこれほど膨らむのは、雇用や最低賃金、年金や医療・福祉など、現行制度にさまざまな不備や綻びがあるからだろう。

 手直しするには相当大きな財源が要る。そのためにも、社会保障と税の一体改革の実現を急がねばならない。

 生活保護制度に対する信頼を守ることも重要だ。受給者を手助けする名目で生活保護費を搾取する「貧困ビジネス」や、経済力があるのに保護を受ける不正受給などを許さぬよう、自治体の厳しい監視が不可欠である。
(2011年11月10日01時20分 読売新聞)

生活保護を受けている人が205万人を超えた。驚くような数字だ
これからも受給者は増えそうな予感がする。いつも数字だけが注目されるが、内容についてもっと議論すべきである。
概ね、問題点・課題は、上記記事の通りと理解される。
これを具現化する作業こそが重要であるにも関わらず、いっこうにすすまない責任は何処にあるのか?
国や県、市町村も真摯に考えて頂きたい。一切の権限を持つ行政へ、何も言えない状況がある。
”生活保護制度は、憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」を守るためのセーフティーネット(安全網)である。”
この趣旨は大切にしながらも、特に「働き盛りと見られる受給者」に対して、経済的、精神的な自立支援に向けた取り組みが期待される。自治体はもっと知恵を出してほしい
コメント
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