Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

残り1つ絶対勝つ! 「積み上げを誇ろう」

2018-11-15 00:27:24 | トリニータ
いよいよ。もうソワソワどころの騒ぎじゃない。ジッとしてるともう不安で不安で仕方ないので、暇つぶしではなく不安つぶしに山形の試合を見逃し配信で観てる。それはもうスカウティングしてやろうなんて崇高なもんじゃなくて、ちょっとでも山形がしょぼいプレーを見せたら、それを見て安堵するような一種の精神安定剤のようなもの。こんな思いを出来るのは限られたクラブのサポーターのみで本当は幸せなことなのかもしれないけど、本音は恐くて仕方ない。週末が来るのが恐くて恐くて恐くて、そして少しだけ楽しみ。ここまで来ると正直もう強がれない。


山形の直近3節、ホーム水戸戦、アウェイ岐阜戦、アウェイ大宮戦を観た。山形は今のうちと同じ3−4−3が基本フォーメーション。ただ決定的に違うのはそのフォーメーションに収まる選手が全く固定されていないこと。直近3試合を観ただけじゃ今週末のスタメンを予想するのは難しい。間違いなく当てられるのはGKの櫛引くらい。スタメンを読めない難しさがある反面、それって最終節にしてまだチームが試行段階であることの何よりの証左だし、直近10試合で1勝5分4敗という成績を見ても、普通にやれば勝てる相手であることは間違いない。3バックの中央を務める栗山は今季41試合中36試合にスタメン出場といううちで言えばノリさんに当たる紛れもないDFラインの背骨だ。大宮戦を観た方なら分かると思うが、本当にどうでもいいシーンで背中を向けてる相手FWに対してバックチャージをかましてイエローをもらい、累積で今週末の試合が出場停止となった。うちにとってこんな猛烈な追い風ないよ。CBの右に入る大卒ルーキーの熊本雄太は前節の大宮戦は岩田智輝ばりに最終ラインから積極的にオーバーラップを何度も仕掛けてたけど、正直に言って本業でのポジショニングが怪しい。大宮の決勝ゴールとなったシーンは熊本の背後を取られての失点だったわけだけど、何度見返してもなぜそこにスペースを空けているのか全くもって理解出来ない。左のCBに入るであろう松本怜大はうちの怜さんのニセモノだし、DFラインは正直ザルいぞ。おっと、うっかり強がってしまった。


強がるつもりはないんだけど、書けば書くほど勝てる気がしてならないのが今の山形。ただね、本当の敵は別のところにいるような気がしてる。今週に入ってにわかに再燃した「秋天の陽炎」ブーム。1999年当時はまさか自分が大分に住むことになるとは夢にも思ってなかった頃だし、当然のことながらリアルタイムでは知らない。でもそれってもはや歴史上の出来事のようなもんで今のトリニータの選手なんて大半が「秋天の陽炎」を読んだことないでしょ。だから心配する必要なんてなし。それよりももっとリアルなのは、2012シーズンの最終節の方が今のシチュエーションに近かったんじゃないかな。他力ながら勝てば自動昇格の可能性を残して乗り込んだアルウィンでの松本戦。ホームで連勝して、まず大丈夫だろうと意気揚々と乗り込んだ松本は雨が降り本当に寒かった。公式記録を確認すると、当時の気温は7.3℃。そして今週末の山形も雨予報で最高気温13℃、最低気温6℃の予報。大分よりも5℃近く気温が下がるわけで、ただでさえ硬くなるシチュエーションでさらに体が動かなくなることが予想される。ここ2試合を観てて分かったことはもう間違いなく選手たちは緊張するし、いつも通りの力を出すことは無理。だから本当の敵は自分たち自身だし、スタッフやサポーターがどうやってその緊張を出来る限り取り除いてやるかが重要なんじゃないかと思う。それと金沢戦の川西のようにベンチスタートで比較的冷静に試合を観られる選手たちが途中出場で閉塞感をぶち破れるかなんじゃないかと思う。例えば山形が構えて入ってくるのか、前から潰しにくるのかなんて正直読めるわけない。でも山形よりも遥かに恐い自分たち自身という敵に対しては色々な対処の取り方があるんじゃないかな。そしてそれって1人でも多くのサポーターがスタジアムに駆けつけることで何とかなるんじゃないかと思ってる。NDスタは日本全国のどこよりも大分のアウェイサポが集まらないスタジアムだと思う。大分から遠いのは当然のことながら、関東からもそこそこ距離があってかつ仙台や札幌ほど都会ではないという立地条件が影響してるとは思う。ただ今回は特別だよ。選手たちも「山形まで来てほしい」と明言してる。もし迷ってる人がいるなら、万難を排してとは言わない、ちょっとくらいの難ならば何とかして駆けつけようよ。今のチームはそれに応えてくれるだけのチームだと思うよ。


多分今の今も片野坂さんは山形戦で誰を起用しようか頭を悩ませてると思う。特に川西の起用については悩んでるんじゃないかな。

「ちょっと練習試合などでああいうところでのワンツーやコンビネーションで崩しをするなど、こだわりすぎているところもあったのだが・・・」(金沢戦後の片野坂監督)

「自分は点を取るタイプではないと思っているし、今回はああやってコースが空いたから打ったが、もっといい選手、点を取るタイプの選手がいたらパスを出してあげたいと思う」(金沢戦後の川西)

こんな切ないすれ違いある?別に片野坂さんにどうこう言うつもりもないし、川西にああして欲しいとかこうして欲しいとか言うつもりもないけど、監督と選手って2年も一緒にやっててもこんな微妙なすれ違い方するんだと思うと本当に難しいなと思う。どういう結果になるかは分からないし、もしかすると試合後に「この選手を使っておけば」とか思うのかもしれないけど、もはやそういう段階ではなくなったと思う。片野坂さんが「30人全員で」と言うからにはそれを信用するだけ。例え高木駿がボランチでスタメン出場したとしてもそれを信じて応援出来るくらいの覚悟は決まったよ。川西が前節の決勝ゴールを決めた時点でそれくらいの覚悟を持たせてくれたよ、片野坂さんは。


「積み上げ」っていう言葉は片野坂さん就任以来ずっとこのチームのキーワードであり続けたと思う。J3の序盤は本当にどうなっちゃうのかと思うこともあったけど、少しずつ少しずつ成長していってそして片野坂体制3年目の最終節でまさにその「積み上げ」を実感出来る状況となった。土曜日の15時50分頃、スマホで他会場の経過を気にせずに目の前の試合に集中出来るのは松本と我々大分だけ。前節まで同じ勝ち点の町田に自力がなく、我々に自力が残されてるのは、得失点差という41試合をかけて積み上げてきたこのチームの「積み上げ」に他ならない。これは本当に誇っていいことだ。この自分たちで作り出したアドバンテージを最大限に活用して昇格を摑み取ったろうよ。


土曜日は16時に試合終了なので無理しなくても十分にその日に帰宅出来る時間だけど、山形にホテルを予約しました。なぜならもう「そのつもり」だから。山形牛とか米沢牛とかのすき焼きとかステーキのお店も探してます。なぜならもう「そのつもり」だから。淡い「そのつもり」は開幕した2月からずっと抱いてきた。ハッキリと「そのつもり」が輪郭を現してから1ヶ月ほどだろうか。そしてついに「そのつもり」が現実のモノとなろうとしてる。泣いても笑っても残された時間は90分。いよいよ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 川西、抱いてくれ!(41節金... | トップ | 大願成就 J1昇格!(42節山... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

トリニータ」カテゴリの最新記事