Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

変わってきた判断基準(20節清水戦)

2020-10-04 22:54:09 | マッチレポート20'
いやぁ、ホームって本当にいいもんですね。




ということでGoTo東京解禁で、ついでにGotoを迎撃しに今季初のホームに参戦してきました。twitterでもつぶやきましたが、かれこれ5年間ホーム参戦全勝ということで正直に言って昨日も勝つ気しかしなかったよね。


「勝ったチームはいじらない」に準じて鹿島戦からはトップの渡→髙澤が変わったのみで残りの10人は続けての先発となった。スタメンの充実度もさることがながらベンチに知念、渡、町田、野村が控える期待感て言ったらないよね。もうワクワクしかない。前節今シーズン初スタメンとなった星。昇格した2018シーズンは1年を通して左WBのレギュラーをはり続けていたわけで、それがJ1になろうがしっくり来ないわけがないわけで、序盤から星を中心とした左サイドから仕掛けるシーンが多かった。しかしそれまでその左サイドに隠れて大人しくしてた右の小出が突如として清水のライン裏を陥れるわけだからあれは清水としては対応が難しかったと思うよ。清水をつぶさに追ってるわけじゃないから何とも言えないけど、西澤健太もウイングが本職ってわけじゃないと思うから駆け引きと集中力で上回り裏を取った小出の飛び出しは素晴らしかった。飛び出した後も追いつかれることなく絶妙なラストパスに繋げたように小出はかなり機動力があると昨日の試合で初めて感じた。明治大学時代に何度も観てた選手だけによく知ってるわけだけど、CB以外の選択肢があるとは思っていなかったけど、昨日の躍動ぶりを見ると適性はWBのような気がするぞ。あとはあの運動量で90分やれるかってことだね。


広島戦に続き飲水タイム明けに失点。このフワッと集中力が切れてしまうのはチーム全体としての課題。鹿島戦に続いての連続ゴールとなった髙澤は見事に先発起用に応えたと思う。本人は試合後のコメントでバーに当てて2点目を取り損ねたことを課題として挙げていたけど、それよりは失点シーンでフラフラとドリブルするエウシ−ニョに対して星とマークの受け渡しが曖昧になり勝負のパスを出させたことの方がもっと大事だと思うぞ。大分の戦術においてワントップの選手が激しくプレッシャーに行ってくれるのは非常に大事。鹿島戦で三竿健斗からボールを奪ったようにそれが出来る選手なのは分かってるからもっとタイトに行ってほしい。それがあってこそゴールが評価されるのが大分というチームだと思うから。まあでもエウシ−ニョからパスが入った後の連携は仕方ないね。あれはなかなか対応が難しい。縦パスを出された時点で勝負は決まってた。


ただ同点にされた後もあまり心配にはならなかったな。清水もそこそこ厳しめにプレスに出てきたけども、先週鹿島のプレスを体感してただけに「あ、これはやれるな」という感覚しかなかったし、冷静にいなしてた選手たちも同じ感覚だったんじゃないかな。決勝ゴールとなった達也のゴールは確かにオフサイドだけど、例えあれがオフサイド判定されたとしても残りの15分でもう一回突き放すことが出来たと自信を持って言える。現状ではそれくらいに清水とは力の差があったと断言出来る。チームの状態がいいからなのか、このスタジアムでしばらく負けたことがない人間が観てたからなのかは定かでないないが、とにかく終始勝つイメージしかなかった。


コヅ、也真人、野村で回すシャドーが贅沢で仕方ない。これぞ誰が出てもクオリティが落ちない状態で、本当に誰が出ても期待感しかなくて楽しい。ポゼッションで最終ラインが窮屈に感じてそうだなと思ったら颯爽と下りてきてボールを受けて寄せてきたDFには決してボールを触らせずにチームを前進させるコヅ。遠くを冷静に把握出来る視野の広さは抜群でゲームメーカーと名乗るのにこれほど適した選手はいないという印象。ボールを受けるために広範囲に動き回りアイデア溢れるパスで局面を打開する也真人。達也の決勝ゴールもその前の也真人の正確に浮かすパスで8割方決まってた。ボールロスト後のカウンタープレスも狙い所が素晴らしく相手の攻撃意欲を失わせるのに十分なほどに効果的だ。「神出鬼没」という言葉がピッタリと当てはまるように動き回る野村。味方を活かすパスはもちろんのこと自ら仕掛ける鋭さを持ち合わせているのは相手からすればこの上なく嫌な選手だと思う。もちろんここにさんぺーや達也も入ってくるわけで何と楽しいことか。


「最終的な判断はボールを持った人に任せるとミーティングでも言われている。『これをしなくてはならない』という決めつけがないことも、個々の能力が引き出されている要因だと思う。」(髙澤優也)

「ただタスクや戦術ばかりというところも、選手が少しクエスチョンなところがあったので、それを聞き、『こうしちゃいけないのか、ああしちゃいけないのか」と考えてプレーが遅くなっていた部分で、絶対ではないし、自分がそういう中で判断したことは思い切ってやれと。」(片野坂監督)

5連敗の頃とここ最近では何が変わったのかについては正直によく分からなかった。成績が上向いてきたことでメンタル面が好循環に入ってるなというのは感じていたけれでも、それはある意味当り前のことでそれって後から付いてくる話でそれで結果が出てきたわけではないと思う。ただこの2つのコメントから分かるのは明らかにピッチ上での自由裁量の割合が大きくなっているということ。個人的には2017シーズンから戦術遂行に愚直過ぎて本来サッカーに求めたいパッションの部分に物足りなさを感じるのが片野坂さんが作り上げるチームに対しての唯一の不満と言えた。この部分が前向きに変わっているのだとしたらもう我々に恐いものはないんじゃないだろうか。いまの我々なら川崎も倒せそうな気がするよ。あの2009シーズンから11年ぶり。そうだな、家長あたりに言わせてみようか、「このチームがJ1最少予算とか意味が分からない」とかね。



決勝ゴール後のわちゃわちゃ。バックスタンドからだと歓喜の群れから髪がボサボサの達也が出てきた瞬間に、若手芸人に囲まれて身ぐるみはがされる上島竜兵にしか見えなかったよね。



おかえりごっちゃん。序盤に三竿さんにきっついタックルかまされて以降は本当に大人しかった。ただそれこそ我々のよく知るごっちゃんだなと思ったよ。これまでも大分を出ていったたくさんの選手が試合後に挨拶に来てくれたけど、昨日のごっちゃんの挨拶ほど何か特別な感情を抱かされたことはなかったかな。愛すべきゴレアドール。ここからは全試合ゴールしてもいいんだぜ。やったれ、ごっちゃん!



キョンゴンのキックオフ前ルーティンは瞑想かな。



ゴール裏から出された成豪へのメッセージ幕。ケガがちなのは本当につらいし、待つことしか出来ないわけだけど、成豪が放つ眩いほどの輝きを我々はもう知ってしまったから、もう一度戻ってきてほしいと願わずにはいられない。



試合前イベントで歌ったSOLIDEMO。ご本人が歌と歌の間で言うまでこの人がWinning GOALでコラムを書いている人だと気付いていなかった。本当にお恥ずかしい。トラックも青、幕も青、衣装も青。素晴らしい歌声でした。







試合前はスーパープリンスリーグ九州 大分U−18vs福岡U−18をスポパで観戦。このイレギュラーなシーズンで今年に限ってはユースチームの試合を観るのは出来ないかもなと覚悟してたけど、こうやって無事に観ることが出来て感慨深かった。試合は先制して、追いつかれて、もう一度突き放すと言うこの後のトップチームと同じ試合展開で福岡を撃破。少し前に鈴木惇が高校生の頃はコテとよく試合をしていてチームメートであることがが不思議だみたいなことを言ってたけど、それくらいに福岡とはいいライバル関係なんだろうね。昨日は1時間前くらいからスタンバイしてたんだけど、キックオフの頃には周囲には福岡側の父兄にずらりと囲まれてしまった。そして何よりも驚いたのは、その惇の話じゃないけど、福岡側の父兄が大分U−18の選手のことをよく知ってること。そういう関係性っていいなと思ったし、そういうチームがあるということはプロとか育成とか関係なく大事だなと思う。


先制点は右下に映る工藤宗大、決勝ゴールは左上に映る田中優也とどちらも2種登録されてる選手が決めきった。田中優也は昨年のプレミア参入戦の時から気になっていた選手なので、ゴールは嬉しかった。この後はイレギュラーなクラ選の予選が始まる。何とか勝ち抜いて高校年代ラストに悔いを残さずやり切ってほしいと思う。


今回は東京のGoTo解禁後最初の週末だったわけだけど、飛行機は行きも帰りも満席。羽田も通常の人の出と言ってもおかしくないくらいいたんじゃないかな。大分では都町近くのビジネスホテルに泊まったけど、インバウンド全盛の頃はビジホといえど土曜日であれば楽に1万円はしてたところが、昨日は5,000円。さらにGoToの割引とポイントとか使ってたら宿泊代何と2,000円。そこに地域共通クーポン1,000円が付いてくるので、何かほとんど財布からお金が出ていかない感じ。日本経済はこれで本当に大丈夫なのかと思わざるを得ないよね。



午前中に大分市内に着いて「キッチン丸山」でとり天食べて、スタジアムで吉野の鶏めしと宇佐からあげ食べて、夜はまんとくで地鶏炭火焼きと特に気にもしてなかったけど、振り返ってみると鶏肉ばっかり食べてた遠征でした。ま、九州は鶏肉が美味しいもんね。


1巡目で負けたFC東京、鹿島、清水には勝ち、勝った広島には負けると白黒ハッキリしている状況が続いている。このままいけば次のマリノス戦では負けちゃうわけだけど、果たしてどうなるか。今のチームの充実ぶりからは楽しみしかないけどね。
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