Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

サトミキ全勝神話(12節岐阜戦)

2017-05-08 23:50:51 | マッチレポート17'

サトミキ全勝神話。それも今季ここまでで1、2を争う難しいアウェイゲームに勝つという縁起の良さ。ここまで縁起が良いと今季またどっかで巡り会えるような気がしてくる。緑系のチームが続いてるから、次はアルウィンかな。


「大分の皆さーん、お久しぶりでーす。」と言われて、思わずちょっと照れちゃったおっさんです。サトミキかわいい。


単純にサッカーの試合としても楽しみにしてた岐阜戦。案の定本当に面白い試合になった。岐阜はうちが湘南戦を勝つことが出来た伏線を作ってくれたという思いがあった。チョウ監督は岐阜戦でジネイを先発させてあまり前線で追い回さなかったところ岐阜に圧倒的に支配されてしまった。これはまずいと思ったか、岐阜と似たようなサッカーをする次の対戦相手であるうちとの試合で1トップをジネイから端戸に替えてきた。端戸はキックオフから猛然と追い回してきたものの、組織としてのプレッシングは不全で前半は特にうちが思い通りにサッカーをすることが出来た。後半から投入されたジネイがこの試合での一番惜しいシュートを放ったように正直に言ってジネイが頭から出てきてたら嫌だなと思ったので、岐阜にはそういう意味でも感謝してるし、単純に岐阜のサッカーは観ていて面白い。その岐阜にやりたいサッカーをさせた上で勝ち切ったのは本当に素晴らしいし、これからがますます楽しみになった。


試合前のピッチ内練習を見てると、我々の陣取るバックスタンド側からフクが入念に何本もクロスの練習をしてて、「あ、これは4バックやるな」と思ったら、案の定スタートから4バックできた片野坂監督。真相の部分は監督のみぞ知るところなんだろうけど、単純に考えて相手の前線が3枚なので、イレギュラーにスライドさせるよりもスタートから4枚並べることを選んだんじゃないかなと想像してる。岐阜の両翼の田中パウロと古橋はキレ味鋭いドリブルがあって厄介だけど、1対1でやられるような場面を作り出さなかったことは4バックの採用が成功したと判断する一つの材料にはなるんじゃないだろうか。



昨日の試合のポイントの一つに散水があったと思ってる。ピッチ内アップ前、試合開始前、後半開始前と3度も昨日は散水を行った。それも毎回かなりの量だった。特に3度目は既にメインスタンドの影がピッチに届き始めてる時間帯で、17時を回って気温も下がり始めてたので、やり過ぎだろと思ってた。案の定、試合が始まってすぐの川西のスローインがすっぽ抜けたのを見て、やっぱやり過ぎだよと思った。先日とある大学サッカーの記事を読んでたら、FC東京U23が大学サッカーのメッカでもある夢の島を使うようになってからピッチの状態がとても良くなったけど、ピッチの状態が良くても水をまかないと全く転がらなくてやりたいパスサッカーが出来なかったみたいなこと(ちょっとうろ覚え)が書いてあった。岐阜のサッカーは誰が見てもパスが生命線でよく転がった方がやりやすいのは明らか。だからあれほどの散水を行ったんだとは思う。前半に上福元から鈴木にアンダースローで付けたパスが流れてかっさらわれたのも、後半にも上福元からのパスがズレたのも、どちらも走り過ぎるピッチの状況にアジャスト出来てなかったからだと思う。ただし、岐阜がちゃんとアジャスト出来てたかというと、今まで5試合ほど岐阜の試合を観てきたけど、こんなにパスミスする岐阜を見たことがなかったので、岐阜にとっても昨日のピッチは走り過ぎてたんじゃないかな。


1点目については岐阜側からすれば単なるミスと評するかもしれないけど、それまで伊佐とごっちゃんが岐阜のCB2人にかけ続けたプレッシャーが生み出したミスだと思ってる。90分通してヘニキに負けないどころか、ゴリゴリと間を割ったり、前に体をねじこんだりと2人の圧はこの試合では本当に効いていた。ゴールの前はかなり長い時間岐阜に回されていて、それまでじっと前線で我慢してた伊佐がここぞと狙いに行くと、すぐにボール奪取してそれがゴールに繋がった。決してミスにつけ込んだだけのラッキーなゴールではない。



2点目については川西が右に展開したパスのあまりの素晴らしさにもう半分イキかけてたので、ゴールの瞬間はほとんど覚えていない。シーズン前に川西に漠然とこんなことしてくれそうだなと思っていたイメージ100%そのままの視野の広い素晴らしいパス。この日もそうだったけど、守備面で徐々に良さを見せ始めて、前節松本戦でも少しドロップする強烈な枠内シュートを見せたりと攻撃面の良さも見せ始め、もう完全にボランチのファーストチョイスとなった。今日のテゲバジャーロの公式で石崎監督と川西の2ショットが披露されてたけど、石崎監督にはこんなに素晴らしいボランチを育ててもらって本当に感謝。


2点リードしてからは両監督の選手交代、布陣変更によるめまぐるしい攻防戦。大分が3バック(5バック)に切り替えたタイミングを見逃していたので、失点の少し前からサイドで國分が山田との1対1にさらされてるの何でだと思ってたら、やっぱりやられてしまった。京都戦でもそうだったけど、國分は守備面ではまだちょっと物足りないところがあるから、3バックのワイドで使うのは違うかなとここ数試合で思ってた。ただ今日は4バックだったため、2列目での起用で後ろにフクが構えてる安心感もあり、國分の良さがより出そうだと期待してたから、失点シーンは「あれ?あれ?」と思ってるうちにやられてしまった印象。まあこうやって考えると怜の存在は偉大だなと思う反面、不在は仕方ないので、この部分の選手起用については片野坂さんにご一考願いたい。



最後は焦った岐阜も放り込みが多くなってきて、そうなるとこちらの思うツボ。うちの4番5番6番の単純な放り込みに対する頼もしさは特筆すべきものがあるし、レギュラー定着で自信が出てきたのか上福元もハイボールへの安定感が増してきて、そうそうやられなそう。田中、シモビッチ、イバあたりはJ2では別格なのでチームで対応したい。


正直に言って試合前はあんまり勝てる気がしてなかったこの試合。連戦の最後のアウェイだし、勝ち点が取れれば1でもいいよくらいに思ってた。出来れば次に繋がる何かを見せてくれるような試合だったらなくらいに思ってた。そんな薄い期待をあっさりと超えてくる今のチームは本当にワクワクする。シーズン前なら、林、さんぺー、怜、清本が同時離脱なんて考えたくもない悪夢のはずなのに今はそれを感じさせないくらいの力強さと一体感がある。そして何よりも片野坂さんが照らしてくれる明確な道筋が未来への希望だと思える。次節は名古屋戦。もう「ちょっくら足止め食らわせてやるか」レベルの期待感じゃなくなってきてる自分がいる。湘南戦のあとにしっかりとサッカーの恐さを教えていただきましたが、今のチームなら例え負けても何も残らない負け方はしないと自信を持って言える。敵として見る八反田も楽しみ。対風間家は今のところ1勝1敗だからここで勝ち越させてもらう。楽しみだらけの名古屋戦。




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