Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

プレッシャーをかけ続ける(22節浦和戦)

2021-07-10 22:50:17 | マッチレポート21'
同じ過ちを繰り返さないために我々がこの後やるべきことはとにかくチームに対してプレッシャーをかけ続けること。あの絶望的だった札幌戦の悲劇を忘れないためにチーム全体にプレッシャーをかけ続けること。この勝ちで中断期間にチームが緩まないようにプレッシャーをかけ続けること。幸いにも17日には練習見学が再開する。見学に行かれる方は全員鬼のお面着用で行ってください。少しはふざけてますけど、ほぼほぼ大マジです。この中断期間に大分トリニータの中期的な未来がかかっているわけだからそれくらいの緊張感は必要だということ。


勝ったことはもちろん素晴らしいけど、同じ勝ち点でも清水戦◯、浦和戦×だったら順位表上3倍は効果があったことは肝に銘じておかなければいけない。今日の躍動感のあるサッカーを見て、ここまではやっぱり片野坂さんの試合へのアプローチが間違っていたと思う。今日の試合前のインタビューで「ゴールに向かう迫力を出す」と言っていた片野坂さん。今日の試合でハッキリ言ってそこにしか興味は持っていなかったので、これを聞いて少し安心したし、それを選手たちが体現していたのがもっと嬉しかった。象徴的にそれを感じたのは前半10分の香川のプレー。多分それが香川のファーストアタックだったと思うけど、単騎で仕掛けて結果的にショボいクロスで終わってしまったけど、これまでであれば100%バックパスしていた場面で仕掛けた。この試合の決勝ゴールがその2分後に香川のサイドから生まれたことは偶然かもしれないけど、片野坂さんが試合前に強調していたであろう「ゴールに向かう迫力を出せ」という指示が功を奏したことは間違いない。勝てなければやっていることに疑心暗鬼になって策が裏目裏目に出るのは理解するんだけど、誤解を恐れずに言うと「どうせ負けるんだから」思い切ってやれよというのが清水戦で感じた最大の不満。今日の試合は守る時間も長かったけど、相手が保持するボールに厳しくいけたし、ボールが奪えなくても突っつき続けて自由にさせなかった。そして何よりも相手陣内でアグレッシブにゴールに何度も迫った。清水戦を受けての試合としては満点の回答をもらえたと思ってる。だからこそ繰り返しになるけど重要になるのは明日から。「まだ何も成し遂げていない」という空気を大分トリニータの中に充満させなければいけない。選手の出入りも続いていて自然とそうなっているかもしれないけど、サポーターもその空気を出していきたい。


いい前半でも後半から立ち位置を変えてくる相手に対応出来ずにひっくり返される試合を今季は何度も観てきたわけだけど、今日もご多分に漏れず後半キックオフからの15分はそうなりかけたし、実際に決定機も複数回あった。そこを何とかしのげたことで息をつけたか、両WBのポジションを少し下げることで後半は使われまくっていた3バックの横のスペースを消すことが出来た。何かすごいと噂だったユンカーがどう見ても日本の夏の暑さを嫌がっているようで普通のプレーヤー並みだったことや、田中さんが三竿さんにド突かれて萎縮気味だったことでヒヤヒヤしながらも何とか逃げ切ることが出来た。望んだ試合運びではなかったかもしれないけど、時折攻撃も見せることで守備陣に息をつかせることも出来たのは良かったんじゃないだろうか。ただ長沢のプレー精度がちょっと落ちてきているのは少し気になる。


ハセがやっと戻ってきた。それもハセの最もストロングな部分である長い球出しではなく球際という彼が最も課題とする局面でいいプレーが続出した。相手陣内で浦和の攻撃の芽を潰すボールへのアタックは2回くらいあったかな、そこをドリブルで破られたら危ないってところでも2回くらいいい潰しがあった。本当に待ちくたびれたどころじゃないんだけど、まあ慣れない育児で疲れてたんだろうってことにしておくからガンバ戦からもマジで頼むぞ。北斗ですら交代したこのタフな試合でフル出場したことに誇りを持って。


休み明けで明らかにキレてた三竿、今日も走った香川、突貫小僧の自覚が出てきた健太、スーペルゴラッソが飛び出すんじゃないかとワクワクさせてくれた成豪、こうやって良いとこ探しが出来るのが嬉しい。そして也真人。埼玉に生まれ、浦和からゴールすることを生業とする漢。「小さな巨人」「かわいい大黒柱」、何かこのアンバランスさに絶妙なネーミングを考えたいところだけど、もう本当に頼もしい限り。迷いながらもリミユニの背番号を8にした数日前の自分を全力でハグしてあげたい。すごいぜ、也真人!オレにはあのシュートはファーサイドに決まってたようにしか見えなかったぜ!


ということで今日のタイトルは球際に厳しくいけた今日の試合への評価と、この中断期間にチームを緩ませないためのダブルミーニングということで。そうは言ってもまずは体を休めて、ここからの逆襲を楽しみに待ってるぞ。
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