Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

左サイド問題(13節川崎戦)

2019-05-26 22:40:36 | マッチレポート19'
悪くはなかったけど、今のうちが川崎を逆転出来るほどの力があるとは思えないから先制点を決められた時点でもう難しかったんだよね。それくらいに大事だった先制点をこの日初の被シュートでサイドバックに決められてしまったのは非常に痛かった。この点は最後に。ただ正直に言うと、シーズン前にイメージしてたJ1ってこういう世界だったよ。必死に食らいついてけっこうやれると思わせておいて力技でドーンと決められて、気が付いたら手元に勝ち点は1つも残ってないっていう。ただ13節までそんな試合がなかったわけで、ましてやまだ複数失点をしていない。十分によくやっていると思う。


今日の試合のポイントはまず庄司の左CB起用。ルヴァンカップのホーム神戸戦でウェリントン相手によく戦っていたし、その点を評価されて対レアンドロ・ダミアン対策での起用かなと思ってた。結果としてよくやってたと思うし、ノリさんと連携してレアンドロ・ダミアンには決定的な仕事はさせなかった。ルヴァン神戸戦でも思ったけど、やはり庄司はスタンダードなCBとしての基礎能力、例えば競るとか、寄せるとか、パスコースを読むとかそういう部分の能力は本当に高いと思う。大分の場合はそれにプラスしてパスを出す能力も求められるから難しい。今日も逆足ということもあって、組み立ての部分での貢献はないに等しかったけど、その部分はこれからで全く問題ない。庄司には改めて提案したい、「ACL狙えるクラブで勝負してみないか?」


試合自体は固い入りとなったけど、徐々に特定の人間のみがボールをロストすることが分かり始めた。それがジェジエウなわけだけど、中へのパスコースを切りながらプレッシャーをかけるとほぼ100%適当なフィードを前線に送り込みゴールラインを割っていた。ジェジエウはカバーリングのスピードとか、スペースを埋める動きとかは驚異的なものがあるけど、パスの能力に関しては多分並以下。選手たちもピッチ上で気付いてたと思うからもっと露骨に狙っていけばよかったと思うんだけど、奪いどころも何となくボンヤリしてた。先制点を奪われてからは川崎も少しゲームをコントロールしているようなところがあったからジェジエウも余裕が出来てたけど、スコアが動く前にもっと徹底したい部分だった。


この1ヶ月で突如として左サイドが混乱し始め、何だかずっとザワザワしてる印象だ。でもこの「左サイド問題」って紐解いていくと、全て片野坂さんが悪いんだよ。決して問題というほどでもなかった部分に勝手にメスを入れて混乱に陥れた片野坂さんの責任は重いよ。

1)フクへの不満の表明
そもそもは全てはここから始まる。4月の大阪2連戦でいずれもドローに終わったことでフクの攻撃への関与に物足りなさがあるといった主旨のコメントを残し、実際に次の鳥栖戦からは奎汰が起用されることとなった。しかし振り返ってみると、セレッソ戦が終わった9節終了時点で5勝2敗2分で失点はわずかに6だ。「18位からのスタートだ」と言っておきながらこの成績でケチをつけられたらDFはたまらない。そもそもフクの出来自体にも大きな問題はなかったはずだ。

2)奎汰のパフォーマンス
フクに代わって起用された奎汰自身のパフォーマンスは片野坂さんが攻撃力に期待して奎汰を起用したい気持ちも分かるレベルだった。ただそれもルーキーとして相手に情報がなく、ノビノビとやれている間まではだった。清水戦で狙い所としてロックオンされるとたちまち不安定さが露呈した。そして前節に引き続き起用(左CB→左WBに変更)された奎汰は「ぼーっとしてたのかな?」と思ってしまうくらいにマギーニョを見失い追いかけ始めた時にはもう4歩も5歩も先で、競ることすら許されずに決勝点を献上してしまった。高木が触れていただけに少しでも奎汰が競れていればかき出せたのではとどうしても思ってしまう。正直に言って清水戦があっての、この川崎戦なので、現時点ではまだJ1レベルではないかなと思っている。ただ高卒ルーキーだしそれでもやむを得ないとも同時に思ってる。

3)片野坂さんの胆力のなさ
今日はこの点に心の底からガッカリした。前節は確かに酷い内容ではあったものの、前半途中で交代させ、会見でもバッサリと斬った。プロの世界だし、それは仕方がないとは思う。それでもわずか1週間後のリーグ戦で他にも先発に値する選手たちを差し置いて先発させたわけだ。そこには大きな意味があるはずだ。にも関わらず、失点シーンと高木へ返したボールが直接ラインを割った時に見せた苦虫をかみつぶしたような表情には本当にガッカリした。そんな胆力のなさで今日奎汰を起用したのかと。もし奎汰のこのパフォーマンスが予見出来なかったのであればそれは指導者としてのレベルが低いし、奎汰の成長のために何があっても90分使い通すという胆力すら持たずに続けて先発で使ったのであればモチベーターとしての能力を疑う。

ちょっと片野坂さんには辛辣に書いたけど、結局こうやって見ると、全て片野坂さんの独り相撲なんだよ。本来であればフク、奎汰、高山、三竿、星と左サイドの人材は豊富なはずなのに片野坂さんの中途半端な起用のせいで、何もないところで勝手に火事が起きちゃっているようだよ。誰も悪くなかったはずなのに起用方針がブレまくってるからそれに引っ張られるように高山も三竿もいまいちキレが良くないように見えてしまう。そもそも攻撃力に問題を感じるくらいなら、今日は高山か三竿のどちらかをベンチから外してもう1枚アタッカーを入れた方がいいでしょうよ。左サイドの選手を2人入れている時点で奎汰のことを信用していないんだよ。この混乱を引き起こした責任は重いよ。まずは最初に戻すこと。左CBフク、左WB高山(or星)で何の問題があったのか。


片野坂さんは本当に素晴らしい仕事をしてくれてると思うけど、奎汰がミスをした直後のあの表情には本当にイラッときた。アレは自分の不甲斐なさに向けたものだと信じたい。とにかく一刻も早く「左サイド問題」の収束を図ってくださいよ。
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