Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

ホーム全勝

2014-03-15 11:11:37 | トリニータ
前節今季初勝利をあげた大分トリニータ。今節はJFLからの昇格クラブであるカマタマーレ讃岐をホームに迎える。

讃岐の第1節岐阜戦、第2節磐田戦を録画で観た。大まかな印象は2連敗、計7失点という数字からイメージするほど弱くないというもの。岐阜戦でも磐田戦でも自分たちの時間も多く作ってるし、先制点とか試合の進め方とかでガラッと変わってきそうな雰囲気は十分にあると思う。

讃岐の基本はじっくりとボールを保持するスタイル。全体的な意思の統一がしっかりとしていて、逆サイドにフリーの選手を作ったりするのがうまい。トップの我那覇とトップ下の高木が軸となるチームだけど、その後ろのボランチの岡村もなかなかいい選手。目立ったプレーをするわけじゃないんだけど、気付くと25番の選手がボールに関与しているということが多い。サイドまで顔を出してプレーエリアが広いので、しっかりとここを潰して前線へのボールの供給を断ちたい。後半からはCBに入ったりと器用さも持ち合わせている。

我那覇にはやはり特に注意が必要。オシムジャパン時代、間違いなく日本のFWの先頭を走っていた選手だし、その実力は33歳になった今も衰えはみせていない。岐阜に一矢報いた我那覇のゴールまでの一連の流れは個人的に大好物なプレーだった。後方からのパスをゴールやや左で粘り強くキープして前を向く→左サイドにはたいて、自らはゴール前に走り込む→リターンのクロスをワンタッチでゴールに流し込む。これぞセンターフォワードという王道ゴール。90分間ずっと存在感を放ち続けてるわけではないけど、ゴールを獲りにいく瞬間の獰猛さや鋭さはやはり恐い。

あとはアンドレアもしっかりとケアしたい。岐阜戦を観ていて噂のナザリトよりも印象に残ったのがアンドレア。去年南長野で長野-讃岐の試合を観た時にも出てたと思うんだけど、その時はあまり印象に残らなかったんだけど、この2試合ではいいプレーをしてる。主にスタートポジションは2列目の左。崩してない状態でボールを預けられることが多いので単独突破をせざるを得ないケースがほとんどなんだけど、抜けなくても無理な体制からクロスを上げきったり、DFを背負った状態からターンで振り切るプレーも多い。磐田戦のオウンゴールも右コーナーの一番深いところからアンドレアが強引に上げたクロスから起こった。クロスの対応を誤った菅沼も来るとは思ってなかったから反応が一瞬遅れたと思われる。マッチアップするのは若狭が予想されるけど、上がりを控えてでもアンドレアのケアには万全を期してほしい。CBの選手がサイドに入るメリットはこの試合で十分に発揮されるものと思ってる。

7失点のうち、3失点がサイド攻撃、3失点がセットプレーと失点の傾向は偏り気味。今の大分はCKから全くゴールのにおいがしないだけにちょっと期待は出来ないんだけど、直接FKは期待したい。岐阜戦のナザリト、磐田戦の駒野と讃岐GKの瀬口は2試合連続で直接FKをぶち込まれてるので、FKを直接狙える場面が来たら、その時にかかるプレッシャーは相当なものがあると予想される。なので前の4人はどんどん仕掛けて伊藤が狙える場面を作ってほしい。またサイド攻撃からの失点は、クロスを上げられた中の対応がまずいというよりもその前のサイドで決定的に抜かれてしまってるというものなので、サイドのユニット、特に西とジョンハンにはどんどん仕掛けて突破することが求められる。

そろそろ各チームもスカウティングをする材料が揃いつつあるので、その試合ごとに十分な対策を立ててくるものと思われる。讃岐は磐田に対し、キックオフからガンガンプレッシャーをかけ、序盤は主導権を握った。飛ばし過ぎた前半のツケが後半の連続失点に繋がってしまったという見方も出来るけど、もし序盤に先制点を讃岐が奪っていたらどうだろうかとも思う。北野監督が大分の2試合を観てどう評価をするかにもよるけど、アウェイでもあり、まずはJ参入後最初の勝ち点が欲しいと思えば、ベタ引きで勝ち点1を拾いに来る可能性も否定出来ない。

昇格のライバルになるであろう磐田がアウェイで勝ち点3だけでなく、得失点差+3も取ったことを考えると絶対に負けてはいけない試合。結果だけでなく、ボールの保持率のわりにゴールに迫れない現状の攻撃面での課題に対する答えも求められる讃岐戦。高松さん曰く「ホーム全勝」するわけだから、早々にこけるわけにはいかない。必勝。
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