『海猫』 森田芳光監督 ☆
レンタルビデオで鑑賞。途中から笑いながら観た。
こりゃ昼メロだ。女が猟師のところへ嫁に行く。夫はだんだん横暴になる。と、義弟が女に恋をする。義弟は絵を描いている。芸術家タイプである。女はとりあえず義弟を拒む。子供が生まれる。夫は浮気を始める。女はなぜか義弟のところへ行って抱かれる。また子供が生まれる。女は夫と姑にいびられる。義弟が助けにきて一緒に逃げようとす . . . 本文を読む
今日、ようやく映画館で『War Of The Worlds』を観てきた。まだ混んでるだろうと思って早めに言ったがガラガラだった。やっぱ映画館は田舎に限るな。
『宇宙戦争』 スティーヴン・スピルバーグ監督 ☆☆☆★
原作は子供の頃に読んだ。大体覚えているつもりだが、思った以上に原作に忠実に作ったなあというのが第一の感想。ウェルズの原作はまさに古典であって、宇宙人侵略ものの第一号、基本中の . . . 本文を読む
『Bodily Functions』 Herbert ☆☆☆☆☆
今日はCDラックからお勧めの一枚を。
私はHerbert名義のCDはこれしか持っていない。名義はHerbert、本名マシュー・ハーバートである。この人はビョークのプロデュースをやった人で、『ヴェスパタイン』のあの特徴あるミニマルサウンドを(ビョークとともに)作り出した人らしい。それで興味をもってこのCDを入手してみたのだが . . . 本文を読む
『潤一郎ラビリンス〈6〉異国綺談』 谷崎潤一郎 ☆☆☆☆
一昨日読了。面白かった。異国綺談ということでエキゾチズムが主題だが、それぞれの短篇が微妙に趣が異なっていて楽しめる。
『独探』
最初独探の意味が分からなかったがスパイのこと。しかしスパイ云々は関係なく、要するに変な外人との交遊記であるが、これが非常に面白い。谷崎である「私」は西洋というものにものすごい憧れと幻想を抱いている。そ . . . 本文を読む
『約三十の嘘』 大谷健太郎監督 ☆☆
レンタルビデオで鑑賞。
詐欺師チームの話だというぐらいしか知らなかったので、コンゲームをスリリングに描いた『スティング』系の映画かと思っていた。だから途中でいきなり帰りの列車に場面がとんだ時はびっくりした。『スティング』じゃなくて、タランティーノの『レザボア・ドッグ』だったのか。
もとは芝居だったらしい。いかにもそれらしく、全篇列車の中だけで話が . . . 本文を読む
『情婦』 ビリー・ワイルダー監督 ☆☆☆☆
しばらく前に購入したDVDで鑑賞。
原作はアガサ・クリスティー『検察側の証人』。子供の頃読んだことがあるが内容はほぼ全部忘れていた。映画の印象としてはクリスティーの原作に忠実な、ウェルメイドな知的エンターテインメント。魂を震撼させるような映画じゃないが非常に洒落た愉しい映画である。結末のどんでん返しが有名で、本編後に「結末を人に喋らないで下さい . . . 本文を読む
『アフリカの印象』 レーモン・ルーセル ☆☆☆☆☆
奇書、という言葉のイメージをあますところなく体現した驚異の書物である。
構成は大きく二部構成に別れている。前半ではアフリカのポニュケレ国にいる「私」達が見聞きする、驚くべき超自然的光景、オブジェの数々がひたすら列挙される。その文章がいかにも冷静で、淡々としていて、機械的で、微に入り細を穿つほど詳細なのも異様な感じがする。そして第二部では . . . 本文を読む
『刑事コロンボ 権力の墓穴』 ☆☆☆☆
コロンボの上司が犯人である。上司の権限を最大限に悪用し、コロンボの捜査を邪魔しようとする。殺人のやり方もなかなか凝っていて、最初はロス警察次長ヘルプリンの友人が妻を殺害、その偽装工作をヘルプリンが引き受ける。なんておせっかいな奴なんだと思って見ていると、今度はヘルプリンが妻を殺し、その偽装工作を無理やり友人にやらせる。強制的な協調体制である。
本作は . . . 本文を読む
『笑の大学』 星護監督・三谷幸喜脚本 ☆☆☆
昨日レンタルビデオで鑑賞。三谷幸喜が脚本で、舞台が傑作だったと聞いてそれなりに期待して観た。結果はまあまあ。期待したほどではなかった。
これよりネタばれあり。
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昭和十五年が舞台。今まで心から笑ったことがないという検閲官(役所広司)が劇団の座付作家(稲垣吾郎)の脚本を検閲する。外国人を出すな . . . 本文を読む
『どろろ』 手塚治虫原作 ☆☆☆★
手塚治虫のアニメである。子供の頃テレビでやっていたのを見た記憶があり、その妖しい雰囲気にひかれてマンガも買った。マンガでは主人公の百鬼丸がアニメより子供っぽく、可愛い感じに描かれていたので違和感を持った覚えがある。しばらく前にDVDのBOX SETを買った。
まず、モノクロである。総監督の辻井ギサブローによると、赤い血がバーッと出るのが気持ち悪いとス . . . 本文を読む