崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

学問は危険と苦労の路程

2016年01月14日 05時15分05秒 | 旅行
韓国の二つの姉妹校の学生と教授が訪問してこられた。4年前私が韓国を訪問して提携した春海大学校の10余名、担当の先生も交代した。引率の先生が伝えてくれた音信とお土産はこの冬一番の寒さを温めてくれた。その大学校より前に訪ねた姉妹校の世明大学校のキーパーソンの金弼東教授夫婦がお見舞いに拙宅を訪ねてくれた。彼は韓国啓明大学校と広島大学院の二重の教え子である。講義の後であったが楽しい時間であった。
 金弼東教授は啓明大学校の教え子が多い中でも韓国で最も知られている日本研究者の一人である。彼は私に似て酒やたばこを飲まず、無趣味で研究に邁進する。最近著の分厚い『戦後の日本の文化外交研究』を寄贈してくれた。しかし慰安婦問題にはまったく触れていない。彼は危険性があるから避けているという。私は学問は危険と苦労の路程であり、楽しみもあると論破した。私は彼を教えた時期に日本学科の教授として反日感情と戦わなければならなかった。その危険な路程はまだ終わっていない中、新著を出す準備をしている。