崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

内助の功

2016年01月05日 05時15分14秒 | エッセイ
 中国浙江工商大学研究所所々長の金俊氏家族がお見舞いに来られた。彼の奥さんと娘は日本、夫の金氏が中国へ単身赴任のようになっている家族である。十数年前延辺空港で暴雪で出発が5時間遅れ、その待ち時間に彼と学問の話を長時間したことがきっかけで広島大学に留学した縁である。私が彼の大学のシンポジウムに参加したり家族ぐるみで付き合っている。先日入院中に慰労電話があり、昨日は三百数十キロを車で5時間かけ来られ昼食を一緒にした。
 6年前北京大学付属病院で金氏のお父さんが心臓手術を受けて元気でいらっしゃること、また手術、入院の予約金の工面と介護の苦労話が長かった。特にお金の工面には日本で働いている息子の嫁の金氏の妻の内助の功が大きかったようである。中国の先端医療技術の発展と家族による介護システムをよく知ることができた。続いての話題は一人娘を名門中学校に入れるまでの話であった。奥さんは日本で留学中の夫の金氏のために働いたが、今は娘のためにも全力を尽くしている。高学力主義である教育パパとママに私はノーコメントで一貫したが、一言「劣等感をなくすことにはプラスかもしれない」と言った。家内はその数々の両親のサポートと本人の努力に感嘆していた。食事中、夫への不満の話の火花が家内に飛んで私が運転できないことが話題になっていた。女性同士では夫の話題が主であろうと聞き流した。