崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

共産党の独裁が効果的?

2014年06月12日 04時42分58秒 | 旅行
中国に滞在する間ブログとフェースブックをPCで書くのが不便、書けないことがあり読者にはご迷惑をかけた。昨夜帰宅してから平素のように戻った、昨日上海で朝黄浦の住宅街の細道と海岸の公園で散歩し、朝食後タクシーで50キロ弱の空港まで走った。空港では韓国から来られた白石大学の崔明哲教授に会った。彼は私のソウル大学同学科の後輩である崔来沃氏の甥であり嬉しかった。その後私の教え子で現在杭州師範大学教員の金在国氏に会った。彼は早朝5時半に家を出発して11時に到着したという。彼は朝鮮族作家であり、在日朝鮮文学の研究で私の指導で博士号を取得人である。彼は韓国で出版した最新刊の『留学時代に書いた金在国の日本文化体験記』を私にくれた。彼に初めて会ったのは長春であった。彼とは広島大学で大学院修士、博士課程を終えた。そして東亜大学で博士号取得まで十数年の人間関係である。去年韓国学科を開設し、3人の教員を迎えることができ、本格的に教育体制が整ったという。
 杭州の人たちは南京虐殺のことがあって特にメディアによる反日的な報道により多少そのような傾向がないとは言えないが、魯迅など日本に留学した人も多かった近代史的に考えて基本的に親日的な意識が底流しているので日本との関係を楽観的に見ているという。もう一つは杭州は中国で早くから商業が盛んな地域、共産党の発祥地として政経の面で強、く豊かな地域であり、経済的に日本との関係も友好的であり、むしろ韓国との関係は一時的かもしれないと言っていた。話は長い。時間がなくすぐ出発時刻になった。
 上海から2時間ほどで福岡に到着し、まず深呼吸をした。中国では常に空気汚染が気になっていた。古くは汽船や工場の煙突から煙が出るのは近代化の象徴のように描いたこと多かった。昔日本や韓国も海や空が汚染の時代があった。それは半世紀以上前のことである。今中国は発展段階である。今度の中国を見てから大きい国、人口の多い国を共産党の独裁が、ある意味では効果的な役割をしているとも感じた。しかし質が高く文化的に高調するには大き過ぎる国であろう。中国へ出発するために福岡で乗ったタクシー運転さんが首を長くしてバックミラーに顔をを映しながら「中国は分裂するだろう」といった言葉を思い出した。
 静かな日本へ、落ち着いている自然に戻り安堵した。(写真左から金、崔、私、幸子)