崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

死後結婚

2013年10月30日 04時48分18秒 | エッセイ
映像作家であり監督の北村皆雄氏と調査した旧い映像をDVD化するための仕事が一段落して送った。1999年韓国東海岸村で行った死後結婚のオググッに関するものである。この映像では人間文化財の金石出氏が元気よく演奏する姿が見える。1999年6月11-12日韓国慶尚北道浦項市清河青津1里デコジ村清河青津1里の海岸の砂場で朴氏の死後結婚が行われた。この死後結婚クツは主に海上事故死の原因を探ることが重要な目的であった。特に神竿をもって死者の口寄せに関心が集まって緊張感が一貫した。朴氏は3人兄弟の末っ子である。誠実で真面目で、心優しい人であり、船長として遠洋船を乗った。彼がアメリカオークランド近海で早朝4時半頃漁業中トイレへ行く途中失踪、行方不明になったという。家族は信じられなく船会社を疑っている。乗組員たちが口を合わせて同じことを言っているのではないか。死体も見つからず、疑問が多くあり、死因は一つも明らかになっておらず、船の乗組員が会社に無線で送った内容だけでは信じることができない。このような状況でクツを行うことになり、この死霊祭は死者の口寄せに集中しており、泣きの祭りとも言われた。
 
父:あなたの願いを父がすべて叶えてあげるから言いなさい。父と母、家族たちに恨みがあるんじゃないか?
巫女:何も言わないつもりですか?
妹: お兄さんの胸に収めたこと言えば胸がすっきりするので全部話してから行きなさい。現世にすべておいて行きなさいって。

 
 このように当時の巫俗は信仰として活きていた。しかし後に現場を訪ねた時は死霊祭に報道関係者、研究者、伝授者など100人くらい参加したもの、報道用の行事のような印象が大きかった。