崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「楽しい講義」

2013年10月11日 04時29分39秒 | エッセイ
 最近の少人数の講義では特に質と楽しさを重要視している。講義の始まりにアメリカ映画の「ペーパーチェイス」を見せるのが普通である。この映画は以前本欄でも触れたように世界的な名門大学での勉強ぶりと恋愛の楽しい内容である。昨日は30分ほど、映像を選んで動画を停止画面としたり繰り返したりして見せながら講義をした。特に教授の質問と学生の答えをしている内に学生が考え、それに対応していくために学生は猛勉強する様子を紹介しながら名門大学の実態はこのような厳しい、しかし楽しい授業だと私は強調した。優秀な成績結果を見ず紙飛行機にして海に飛ばした。私は学生と一緒に初めて紙飛行機を作った。それを飛ばした意味は何だろう。考えさせる。
 中津陽平君の感想文には「アメリカの授業では学生自ら予習をしないと授業が進まないようであり、また予習をしないと知識も身につかない。こんな講義は本当に楽しそうだし、勉強という本体の形だと思った。とてもいい刺激になるDVDだった。逆に日本のやり方は本当に理解できてなくともテストの時に覚えていれば大丈夫という教え方になる」。私は学生が画像を熱心に視ている表情を見て満足していた。「楽しい講義」であった。