崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「笑点」

2011年01月22日 06時27分59秒 | エッセイ
私は長寿番組の「笑点」をよく見ている。司会者の歌丸氏を禿頭や頭骸骨などで笑う時が多い。時々政治政党や政治家を笑材にすることもある。昨年12月BBCが放映した人気お笑いクイズ番組で、日本の被爆者が笑いのタネにされ、在英日本大使館が抗議していたという。広島と長崎で二重に被爆した人を運の悪い人としてネタにしたことはとても残念とは思うが、お笑い番組であることで流してもよいだろう。世界で行われるコメディに怒って抗議するのはどうであろうか。
 日本は冗談が少ない国であると感じている。昔私は冗談で言ったつもりが日本人の相手がまじめに対応して困った時が多く今はしないようなった。イギリスの有名な人類学者のラドクリッフブラウンは冗談関係と回避関係を以って社会関係を分析した。冗談関係は親しい関係であるという。これは常識になっている。イギリスがコメディに日本のことをネタにしたことは親しい関係であるという意味がないわけではない。聞き流す「ジェントルな日本人」を前提にしていると思って欲しい。