崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

韓国へ

2011年01月18日 06時06分02秒 | エッセイ
 韓国へ行く目的で福岡に行くために行く新下関駅で下関市長に偶然会って立ち話をした。それから私は最低気温零下12度、90年ぶりの寒さという中、馬山に到着。昌信大学の総長らと大学間交流を討論した。この集まりは石本弘之氏の仲介で行われた。私はボーダーレス時代に東アジアの文化共同体への構想を話した。この発想は青木保氏(前文化庁長官)の構想に私が再構想したものである。共同で講義、学点を取得するなど10年、20年先の計画を要請したものである。またより広く、ネット上の共同授業も提案した。言語の壁をどうするか、議論になった。東亜大の鵜沢副学長からはより具体的な交流の案が提示された。その後場所を大学総長室に移り、話は続いた。学術や研究協力は韓国側が対応が難しいようであり、学生募集についても話題になった。
 夜は蔚山の春海大学の教員たちの歓迎を受けて海雲台のイェイジェという宮廷料理店でオンドルの部屋で高級な伝統料理をご馳走になった。ここは夏は有名な海水浴場、十月は花火大会でにぎやかなグァンアンリであり、寒い冬の海岸でも、ネオンが燦爛、食堂街は活気がありそうではあるが、一歩も外に出ることなく、ホテルの中にいた。
 最近食べながら会議を行うことが多いが、食事が中心になるような場合が多い。私は話題が中心で食事は楽しむが食べることは副次的になるような、ジェントルな食文化を望んでいる。私は後者が品格のある、楽しい食文化だと思っているからである。一緒に食べ、一緒に飲むだけが接待ではない。する側、される側が食事を副次にすべきであろう。