崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

洪水

2009年07月25日 06時33分56秒 | エッセイ
 山口に大雨が続いて十数人も死亡している。網走に住んでいる家内の兄から心配の電話も来た。この雨が北海道に行くニュースが流れている。なぜ先進国という日本で洪水で人が死亡するのであろうか。
 洪水とは人類歴史からも自然災害の代表的なものである。聖書をはじめ世界的には洪水神話が広く分布している。洪水によって汚い俗世の天地が開闢して新しく変わる、世界は千年毎に変わるという「千年王国」という信仰である。韓国では王朝(李氏朝鮮)が500年になると鄭氏が現れ、政権が変わるという民間信仰があり、李朝では『鄭鑑録』が禁書にもなった。
 山口は総理を多く送りだす県でもあり、戦後一党政治が50年以上も続いた自民党に変化のメッセージともいえる機運が広がっている。洪水を眺めながら大変な変化が日本にも起きるのではないかと不安と期待感を持っている。