崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

暴雨と強風

2009年07月15日 06時17分34秒 | エッセイ
昨日(14日)仁川空港に到着して数十年ぶりの暴雨と強風の中、移動した。まず出版社社長から韓国映像資料院から頂いたDVD版「兵隊さん」をもらった。そして国立中央博物館を訪れて館長崔光植氏に会い鳥居竜蔵などが残した38,000枚のガラス乾板に関する共同研究を話題にしたが、同席した部長などから反対されて全く協力を得ることができなかった。そして保存状態を肉眼で見ることさえできず他の資料整理の場面を見せてくれただけなので私は怒った。韓国が海外に出た文化財の返還を強く主張することとは全く違って日本時代の日本人が撮った資料を独占して公開しない。これから早くても6年以上の歳月を掛けて資料整理が終わったら公開するという担当者の話では私は言葉を失った。
 「初伏」という猛暑の季節食の「参鶏湯」をNHK塩田部長など4人と東京の北村監督など10人ほどが一緒に食べた。そして私のホテルの部屋で「兵隊さん」の試写会を行った。十数人で賑やかな時間であった。この映画「兵隊さん」は思いのほか早く手元に届いた。しかしこのホテルの名前と同名のものがあって届けるために来た人が困難だったハプニングもあった。18日の福岡での講演会で主催者側からも映像放映が心配で、そちらも「兵隊さん」を手にしているということで心配はなくなった。ただどのように観るかはこれから考えようと思っている。今日は朝からソウルから遠く離れた大学を訪問して提携の話を進めていくつもりである。雨はやんで曇っていて、無事を祈っている。