崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

朕に天下あり

2009年07月04日 05時33分11秒 | エッセイ
 麻生総理は「朕に天下あり」のように毎日「解散は私が決める」といい、全権を握っていることを誇示している。言葉の遊びとしか感じられない。信念があってというわけでもなく、ただ執念深い政治家としか感じられないのはなぜであろうか。しかし野党にとっては好都合かもしれない。ギリギリ最後まで自民党の人気を最低にして選挙をすることによって、政権交代ができれば新しい気運が日本にも回るであろう。しかし野党が有利な時、党首が献金問題で集中的に追及されている。これも時運といえるのだろうか。日本では本当な民主主義は遥か遠いものと感ずる。
 無力な政治家の役割は大きいと思う。韓国では張勉政権の弱体が軍事クーテタを起こす起爆になり、ソ連ではゴルバチョフのようなロマンチストの指導者によって崩壊が可能となった。善し悪し問わず政権を壊して改革が起こる契機を作るのはある意味では「無力(?)な政治家」によって持たされるものである。現在も続く多くの独裁政権の体制を壊すのは誰であろうか。無力な人、あるいは悪役は誰だろうか。北朝鮮、ミャンマー、イラン、中国…。