崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

博士論文審査

2009年07月14日 05時23分49秒 | エッセイ
 昨夜遅く広島から帰宅した。広島大学大学院で博士論文を審査した。彼は最初に一般人として聴講してから大学院に進み、チベットで26カ月も滞在して調査をして7年かかって論文を完成した。私自身は博士号を取得するまで日本留学して13年かかったことを考えた。私は彼が長く時間をかけ、力を入れたことを実感した。この論文審査の前の日には2日間研究会で発表やコメントで忙しかったが、彼の論文をじっくり読むことができてよかった。
 昔の同僚の4人と10人ほどの院生、中には留学生も参加した。私は論文審査を裁判のように考えてはいけないという基本態度をしている。大学によっては高慢な態度で判決でもするような教員もいる。教育者は人の成長や学習を助ける永遠なる助手と思わなければならない。今度の審査も同僚に囲まれて旧友と楽しく指導しながら厳しく指摘して「良い助手」となっていると自負している。
 今朝、早便で韓国へ飛ぶ。今週の土曜日(18日)の九州大学での講演は朝日新聞など各紙から報道のメールが来ているが、私は肝心な映像をまだ手にしていない。今日ソウルでもらう予定である。ハードスケージュルなので病気にならないように注意をしようと思う。