崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

下関コリアターウン

2009年01月09日 06時01分36秒 | エッセイ
中国新聞の伊東記者が全7回に亘る「下関コリアタウン」を連載した。一昔前にあった大坪刑務所付近を中心に韓国・朝鮮人たちが住み着いて、現在駅の向い側に集中的に4千人弱がグリーンモルという市街を形成している。その表通りの多くの店がシャッターを下しており、廃れている状況を示している。私は下関にきて東亜大学の金田晋教授にシオンという食堂を案内されて韓国のクッバーを食べて、大坪の辺りを歩き、邸宅の朝鮮系名の表札を見た。高齢の方々にインタビューをして写真とともに拙著(共)に紹介したこともある。
 下関には韓国民団、朝鮮総連の会館、朝銀があり、朝鮮学校、キリスト教会、寺、パチンコ、焼肉食堂、食料品店など朝鮮民族のアイデンティティをもっているものが多く、私は親しく感じている。しかし知らないことも多い。今度の連載から新しく知ったものが多かった。特に在日2世たちが新しく商店街を復興させようとしていることと、精神的支えとしての(朝鮮)寺に関するものである。私はいまだに寺に関しては全く知らなかった。新年にはまず尋ねてみたいと思っている。ただキリスト教会からは取材協力が得られず紹介できなかったというので残念である。また高老たちがよく語っている朝鮮半島から炭焼きに来られた事情はこの連載には抜けているのでできれば次の機会に期待したい。