崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

明けましておめでとうございます

2009年01月01日 08時15分10秒 | エッセイ
 年中行事や記念日などが多くあるが、正月は年を越して、「明けまして」のメッセージがはっきりしている。しかしそれを迎えるには人それぞれ異なると思う。時間はただの数学的な追想的なものである。それより生態系の変化であり、そのリズムが時間で感ずるだけである。昨日と変わりない時間の連続ではあるが元旦は神聖な日と感ずる。
 中国文化圏ではこの正月はただのカレンダーによる正月に過ぎない。韓国でもこの正月を「新正」あるいは一昔は「日本人の正月」「倭ソル」と呼ばれた。そして陰暦の正月を「我がソル」「旧正」と呼んでいる。旧正月の文化は時間的な意味より伝統的な名節の意味、中国文化圏の意味が強い。
 今年の11月には山口大学で「時間の文化」に関するシンポが計画されており、私も発表する予定である。元旦の朝、新しい年が始まったとたん11カ月も先のことを考えている。頭は年を意識せず、体がそれを意識しているようである。