崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

痛み

2009年01月07日 06時37分18秒 | エッセイ
 歯茎の痛みで歯医者に診てもらって苦しかった。「痛み」との戦いや「治癒」は自分自身との戦いの原点である。それはただ痛みとの闘いではない。心の戦いでもある。病気は人を考えさせる。特に重病に罹ったことのある人は自分との戦いで孤独さ、家族の大切さ、自分の人間関係の質を深く反省することもあったであろう。
 戦争の時も自分との闘いであった。治安がなくなり、無秩序状況になり、社会倫理や体面意識が無効になる。その時こそ自分との戦いでもあった。私は今朝鮮戦争の大変だったことを書いている。イスラエルとパレスチナで激しい戦争が続いている。表面的なものしか伝わってこない。そこには人間失格の現象も起きているはずである。昔日本留学の前に訳書で読んだ五味川純平の『人間の条件』、また日本で徹夜して鑑賞した映画「人間の条件」を思い出す。