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飴山實を読む(110)

■旧暦5月10日、火曜日、

(写真)眠り

さてと、今日も終わったか。今日は疲れていたせいか、午前中、ずっと眠り込む。デイケアやデイサービスなどの集団行動が嫌いな人のために、参考までに、訪問医療マッサージというのがあることを書いておこうと思う。これは、個人宅に、マッサージ兼リハビリの専門家が訪問し、個人のニーズと状況に合わせて施術とリハビリ訓練をしてくれるもので、医師の同意書があれば、保険が適用できる。週一回ベースで、月2,000~3,000円程度である。場合によってはもっと安い。時間は20分程度である。調べた範囲では、整骨院や接骨院から、派遣されるケースが多いが、それを専門にやっているところもある。ぼくの感触では、年配の施術師よりも若い人の方がいいと思う。年配者ほど「権威」になりたがり、コミュニケーションが一方向的になりやすいからだ。もちろん、例外もある。




入院も旅のひとつよ青嵐
  「花浴び」

■長期入院の経験はないが、長期療養の経験はある。そのころのことを思い出すと、30そこそこで、社会から半年完全にドロップアウトし、終日、寝ていなければならなかった。そのころ、俳句は知らなかったので、自分の感受性や思考力が崩壊するのを防ぐために、西行の「山家集」を読み込んだ記憶がある。なぜ西行だったのかは、うまく説明できないが、一つは、短い韻文で読書の負担が少なかったこと、もう一つには、このとき、西行の感性に共感するものがあったためだろう。この俳句は、当時のことを思い出すと、実感として、わかる気がする。日常はあるが、それは非日常の日常とでも言えるもので、寂しく辛い日々だった。そして、一方で、自由と明るい諦観があった。「入院も旅のひとつよ」と言い切りながら、「青嵐」の季語が實のこのときの、心境を物語っているようにも感じられる。
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