臨済禅師が、山中で松を植えていました。そこへ師の黄檗(おうばく)禅師が来て、こんな深い山の中にさらに松など植えてどうするのか、と尋ねると、臨済は、「一つは山門の風致(ふうち)のために、一つは後人(こうじん)の標榜(ひょうぼう)のために」こうして松を植えているのです、と答えました。 . . . 本文を読む
「読者は、最後の2ページをごらんになるまえに、どうかこのページを開いていただきたい。私がこのようなお願いをするのは、胎児のときから水銀に犯されたわが子を抱いて風呂にはいっている母親の姿こそ、私がこれまでに表現しえたところの、汚染に対するこのうえなく強い呪(のろ)いであり、生命の持続を擁護するためのこのうえなく雄弁な言明でもあると信ずるからである」 . . . 本文を読む
わたしはほとんどの人がとても信じてくださらぬほどの早い時間に起きて、じっと天地の声に耳を傾け、詩を書いているのであるが、こうしたとき一番感ずるのは、守られて生きているということである。 . . . 本文を読む
リンカーンの弁護士時代のパートナーだったハーンドンはその数年前、神学者で奴隷廃止論者でもあったセオドア・パーカーの演説集を1冊リンカーンに手渡しています。リンカーンはその本の中の「民主主義とはすべての人の、すべての人による、すべての人のための直接の自治である」という言葉を読んで下線を引いておきました。 . . . 本文を読む
ここで本項目の最重要テーマ、「第二の軸の時代」に戻る。ユーラシア大陸の東端の海上にある日本は、西端の西ヨーロッパと奇妙に符合する共通点を持っている。そしてそれが、紀元前5世紀を中心に起こった「軸の時代」の文明的な共時体験者、「第二の軸の時代」の形成者であるということと重なるという論点を、以下箇条書きにしてみたい。いかに日本と西ヨーロッパが、「軸の時代」の理念と思想を継承しつつも、さまざまな姿で遺伝子の組み換えに成功しているかを見とどけていきたいと思う。 . . . 本文を読む
昔、中国の山奥にひとりの信心深い老婆がおりました。家の近くに小さな庵を建てて若い修行僧を住まわせ、修行に専念できるように衣食すべての世話を焼いていました。こうして20年が経ち、ある日、老婆は僧の修行の程度を試してみようと、いつも食事を運ばせていた若い娘に、給仕のとき僧に抱きつかせてみました。すると僧は、顔色一つ変えずに、「枯木倚寒巌、三冬暖気無」(枯木寒巌に倚る、三冬暖気無(さんとうだんきな)し)と言い放ち、娘をまったく相手にしませんでした。 . . . 本文を読む
これからのリーダーに求められるのは、情報共有機能を効率的に果たすとともに、自らが現場を動き、チームの成果を上げることを目指すプレーイングマネジャーです。旧タイプのリーダーの不十分さも補いながら、トップのビジョンを具体化できる強いリーダーでしょう。情報を素早く入手するアンテナとバランス感覚、見えないものを管理し、数値化できないものを的確に判断する能力も必要です。 . . . 本文を読む
朝日新聞の子飼いの憲法学者、長谷部恭男が国会で安保法制を「違憲」と言った。対して「いや合憲だ」と自民党国会議員が言い返した。朝日の論説主幹、大野博人がそれに絡んでとても「興味深いデータ」を先日の1面コラムで紹介していた。それによると「国会議員の信頼度は25パーセント。学者のそれは65パーセント」だという。民意は国会議員の主張より我が子飼いの憲法学者の言い分に倍する信頼を寄せていると言いたいらしい。 . . . 本文を読む
「日本史」と「丸山ワクチン」と一体何の関係があるのかという人もいるかもしれない。それは「学界の権威」という問題である。この国では、「権威」の名の下にいかにデタラメなことが行なわれているか、それを知ってもらうために丸山ワクチンを取り上げようと思ったのだ。まず、結論を言おう。丸山ワクチンはいまだに正式な薬として認可されていないが、これは効く効かないの問題ではないということなのだ。 . . . 本文を読む
社会党の委員長で衆議院議長を務めた土井たか子氏の出自が、李高順という名を持つコリア人であった、と月刊誌「WILL」が報じた。どんな国の外国人でも日本に愛情を持ち、この日本で日本人として生きていこうと決意して帰化するのは一向に差し支えない。しかし、かつて本名を名乗っていた国への忠誠心に従って策動するようなことがあったらどうだろう。 . . . 本文を読む
「マスコミも、イデオロギーに関係なく、この問題をわがこととしてもっと取り上げてほしい」。めぐみさんの弟、拓也さんはこう訴えた。何の罪もない少女が外国に無理やり拉致され、そのまま帰ってこないという悲劇、北朝鮮による国家犯罪を、主義主張という色眼鏡で見るなという当然の話だが、それがそうはなってこなかった。 . . . 本文を読む
医師の数を増やすと、医師の過重労働は減りますが、医療機関の経営者はがんばらなければなりません。医療機関の経営者は、サービスをPRしたりサービスの質を高める方策を打ち出すなど、患者に選んでもらうための創意工夫や営業努力が必要になります。医師の数を増やさなければ、そのようにがんばらなくても患者は来てくれます。病院などの経営は成り立ちます。医療機関の経営者はがんばる必要がありません。 . . . 本文を読む
「新型コロナ騒動」の中、厚生労働省は、天下りのために間違ったことをやりました。天下りを配慮するために、国民のためにならないことをやったのです。天下り先に配慮する事情があることは、先ほど説明したとおりです。「緊急事態宣言」を出して、国民に感染防止対策を半ば強制するなど、国民に対して緊急事態の対応を求めたのに、天下り先の関係団体には緊急事態の対応を求めませんでした。
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19世紀から20世紀前半の国際社会は、「侵略は是(ぜ)」とされた時代であった。この時代の思想を簡潔に表現するならば、「弱肉強食」あるいは「適者生存」という言葉を使うのが最もふさわしい。いうまでもないが、このキーワードはダーウィンが提唱した進化論に由来する。 . . . 本文を読む
2019年7月19日、河野太郎外務大臣が「大韓民国による日韓請求権協定に基づく仲裁に応じる義務の不履行について」という談話を発表した。これは「新・河野談話」とも呼ぶべきものであり、現在の日韓関係を考えるうえで非常に大きなポイントとなる見解である。 . . . 本文を読む